日本ハム・斎藤佑樹の好きなタレントが『乃木坂46白石麻衣』になったワケ

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斎藤佑樹に明らかな心境の変化があった――。
2月14日付の日刊スポーツには、『お題に答えます アイドルブームですがあなたの推しメンは?』という記事が掲載されていた。この質問に対し、斎藤は「乃木坂46の白石麻衣さんです。僕と同じ群馬県なので応援しています」と答え、ネット上で話題を呼んでいる。

斎藤といえば、高校3年時に夏の甲子園決勝で駒大苫小牧高校の田中将大と投げ合い、引き分け再試合の末、優勝投手に。“ハンカチ王子”の称号も得て、一躍スターとなった。
早稲田大学進学後も、『持ってる』という流行語を生み出すなど、成績だけでなく、言動でも話題を集めた。

2010年秋のドラフトで日本ハムから1位指名を受けると、新人の年は6勝。2年目には開幕投手を務め、プロ初の完投勝利を挙げると、お立ち台で「今は、“持ってる”ではなく“背負ってます”」という名言を残した。10代にして世間からの注目を浴びるようになった斎藤は、言葉でもファンを惹きつけていたのだ。

一方で、スターゆえに言葉の怖さも知っていた。
その証拠に、選手名鑑に記載されている『好きなタイプ』には、入団以来5年連続で「キャッチャーのような人」という回答を続け、具体的な女性有名人の名前を挙げることがなかった。マスコミに余計な詮索をされたくないという気持ちがあったのだろう。

これは、斎藤に限った話ではなく、若くて女性人気の高い選手は概して抽象的な答えに終始する傾向がある。たとえば、3年目を迎える大谷翔平(日本ハム)は「明るくてさわやかな人」、藤浪晋太郎(阪神)は「一緒にいて落ち着く人」、今年からキャプテンとなった坂本勇人(巨人)は「礼儀正しい女性」といった具合だ。

要するに、夏の甲子園でスターになってからの斎藤は、女性のタイプを公言していない。となれば、“ハンカチ王子”と呼ばれる以前はどうだったのだろうか。

2006年の『第78回選抜高校野球大会完全ガイド』(ベースボールマガジン社)を参考にしてみよう。ちなみにこの本において、巻頭カラーの『ヒーロー参上』というページには、田中将大(駒大苫小牧)、ダース・ローマシュ・匡(関西→日本ハム、現在は引退)、前田健太(PL学園→広島)など6人が取り上げられているが、斎藤は登場していない。春のセンバツ大会開始前の時点では、それほど注目されていなかったのだ。

『完全ガイド』の出場校紹介は、プロ野球の選手名鑑と同じような作りになっており、『好きなタレント』という項目がある。
たとえば、田中将大は『安田美沙子』、坂本勇人は『若槻千夏』と当時のトップグラビアアイドルの名前を挙げている。ダース・ローマシュ・匡は『大塚愛』、前田健太は『安藤美姫』、田中大二郎(東海大相模→巨人)は『奥菜恵』、唐川侑己(成田→ロッテ)は『篠原涼子』と、ことごとく人気女性ボーカリストや女優が記載されている。

そんな中、斎藤佑樹はどういう訳か、『チャン・ドンゴン』と答えている。理由は不明だが、スターになる前から、頑なに女性有名人の名前を挙げなかったことがわかる。

その斎藤が今年、『推しメン』を聞かれると、『乃木坂46の白石麻衣』と回答した。
以前と比べると注目度が下がり、プレッシャーから逃れたことを証明する発言といえるだろう。高校3年の夏以来続いた喧噪から離れた今年、見事な復活を遂げてほしいものである。

(文・シエ藤=選手名鑑評論家)

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