「核兵器がドローンに載せられてきたら……」田原総一朗が語る遠隔操作による戦争の怖さ

映画『ドローン・オブ・ウォー』(原題:GOOD KILL)が、まもなく公開される。日本でも話題となったドローンを、兵器として使う米国の兵士たちの苦悩を描いたこの作品。公開に先駆けて、ジャーナリストの田原総一朗氏、拓殖大学教授で元防衛大臣の森本敏氏によるトークショー付き上映会が早稲田大学大隈記念講堂 小講堂にておこなわれた。

司会進行は元フジテレビアナウンサー長谷川豊氏が務め、本作で描かれる「新しい戦争の形」について熱く語り合った。

ドローン01

本作は、アメリカ・ラスベガスからの遠隔操作で、1万キロ余りも離れた異国を空爆する現代戦争の恐ろしい実態と、その仕事に従事するドローン操縦士の異常な日常をリアルに映し出した、まさに「現在」の戦争映画と呼べる作品。「戦場に出て自分も死ぬかもしれない」というリスクを冒すことなく、人を殺すことができてしまう姿が描かれる。

田原氏は「ニュアンスとしては『アメリカン・スナイパー』に似ており、今回のドローン(を遠隔操作する)軍人の役割になっていたら、恐らく僕らは早く廃人になっていた」と感想を述べた。

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一方、森本氏は「兵器のシステムが恐ろしいのではなく、それを使う人間の意図が怖い。ピストルが怖いのではなく、ピストルをどう使うのかが怖いんです」と述べた。

そこに長谷川氏は「ボタン1つで一方的に相手を爆撃する今までと違うこのような新しい戦争は許されるべきか?」と田原に問いかける。いかにも長谷川氏らしい扇情的な質問だが、そこにも田原氏は「許す、許さないの前にまず、このアンバランスさに人は耐えられなくなるのではないか」と冷静に見解を述べた。

そこから、ドローンを使った攻撃の怖さに話は発展。田原氏が「9.11テロのようなことなんて、ドローンがあればラクにできてしまいます」と言えば、森本氏は「小型化された核兵器がドローンに載せられてきたら怖い」とドローンを使用した現代の戦争が巻き起こす恐ろしい可能性を示唆した。

『ドローン・オブ・ウォー』サブC

さらに森本の「北朝鮮では攻撃用ドローンとして、少なくても300機保有していることが予想される」という発言に場内にはざわめきが。その他、森本によれば、ロシア、ウクライナ、中国もかなりの数の軍事用ドローンを保有しているという。

さらに、アメリカ国内ではドローンを使うべきかという議論がないことや、“ドローン操縦士”の勲章授与の問題についても触れ、「人間の在り方、兵器の在り方について考えさせられる」と作品の感想を述べた。

田原氏が「アンバランスさに人は耐えられなくなる」と予想する、ドローンでの遠隔操作による人殺し。それを仕事にした人間はどのような行動に出るのか……!? 衝撃作『ドローン・オブ・ウォー』は、10月1日(木)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー。

(文:ソーシャルトレンドニュース編集部)

ドローン02

■関連リンク
『ドローン・オブ・ウォー』(原題:GOOD KILL)
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10月1日(木)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー
公式サイト: www.drone-of-war.com
配給:ブロードメディア・スタジオ
©2014 CLEAR SKIES NEVADA,LLC ALL RIGHTS RESERVED.
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監督/製作/脚本:アンドリュー・ニコル 『ガタカ』『TIME/タイム』
製作:ニコラス・シャルティエ 『ハート・ロッカー』
出演:イーサン・ホーク 『6才のボクが、大人になるまで。』
ブルース・グリーンウッド ゾーイ・クラヴィッツ他

【STORY】
アメリカ空軍のトミー・イーガン少佐の赴任地はアジアでも中東でもない。
ラスベガスの基地に設置されたコンテナ内で無人機ドローンを遠隔操作し、1万キロ余りも離れた異国でのミッションを遂行している。クリックひとつでミサイルを発射する爆撃は、まるでゲームのように現実感が欠落しているのだ。

一日の任務を終えると、車でラスベガスのきらびやかな歓楽街を通り抜けて、整然と区画された住宅街のマイホームへ帰り、美しい妻モリーとふたりの幼い子供との生活に舞い戻る。繰り返されるこの毎日がトミーの日常であり、異常な現代の戦争の姿だった。

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