2PMチャンソンにビンタも「もっと強く」と驚きの返事が…女優イ・アイに直撃

2PMのチャンソンの初主演作としても話題の韓国映画『ダイナマイト・ファミリー』が現在日本で公開中。その中で、チャンソンやユン・サンヒョンといった、日本でも人気の俳優たちに混じって、強烈な存在感を放つ女優がいる。

彼女の名前は、イ・アイ。ドラマなどの出演作は多いものの、映画の出演は『大韓民国1%』に続いて今回が2回目だ。そんな彼女は、なんと現在、日本大学芸術学部の大学院で映画を学んでいる。もちろん日本語も堪能で日本映画にも詳しい彼女。そこで、そんな彼女にインタビューをおこなった。日本映画から、今回の作品まで、映画への想いや現場でのエピソードを聞いた。

Ⓒ2014 Cicada I Remember All Rights Reserved.

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日本映画を好きになったきっかけは岩井俊二

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――日本で映画を学ばれているんですよね。具体的にはどんな作品に触れているのですか?

「大学院では、日本映画の研究をしていて、戦後の映画、1950年代・60年代の映画をかなり見ています。小津安二郎監督も好きですが、最近は成瀬巳喜男さんの映画『浮雲』に本当に感心しました。男女が分かり合おうとするけれど分かり合えないという、悲しい愛情を描いていますよね。原作も読んだのですが、原作とも少し違って、成瀬巳喜男監督の素直な演出がすごくいいな、と感じました」

――いきなり成瀬の名前が出てきてビックリしました! そもそも日本映画に興味を持たれたキッカケは何だったんですか?

「私が高校生の頃に、韓国で『Love Letter』『四月物語』といった岩井俊二監督の映画が流行っていたんです。そのとき、日本映画に惹かれるようになりましたね」

感情表現の激しい韓国映画と、静かに流れる日本映画

――それから15年ほど経って、当時と比べても、さらに韓国映画のクオリティは上がっているように感じます。日本映画と韓国映画を比べて、感じることはありますか?

「韓国の映画は、ストーリー自体の展開が早く、感情表現の激しいような、娯楽映画が多く制作されています。一方で、日本映画はリアルっぽいものが多いですよね。ただ見つめているような感じの物語というか、演じているようで演じていないというか……。私は、自然に流れる物語が好きなので、そんな日本映画が好きで勉強するようになりましたね。先生たちの中には、今の日本映画よりも、黄金時代の映画の方が傑作だと言われる方もいらっしゃるんですけど、私は現代の日本の映画から入っていますし、今の日本映画もとても惹かれます」

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――確かにそうですね……。今回の『ダイナマイト・ファミリー』は韓国的な娯楽映画で、イ・アイさん演じるヒョンジョンは特に感情表現の激しい役でした。何か役作りに参考にされた映画などはありますか?

「ヒョンジョンはポールダンサーの役でしたので、『シカゴ』を見て舞台上での色気について考えたり、クリスティーナ・アギレラがポールダンサーの役で出ている『バーレスク』を参考にしたりしましたね」

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――実際にイ・アイさん演じるヒョンジョンがポールダンスを踊るシーンもありましたよね。

「あそこは代役を立てずに、自分が実際に踊れたので満足しています。といっても、あのシーンは時間としてはそんなに長くないので、スタッフさんには『そんなに頑張らなくていいよ』と言われたのですが、ポールダンスは習いに行きましたね」

自宅にポール「アザが増える度に役に近づける気がした」

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――実際に習われたんですね!

「確かに、映像としては踊る時間は長くないのですが、現在のヒョンジョンの職業はポールダンサーという設定なので、ヒョンジョンに近づくためには、まずはポールダンスを頑張らなくてはいけないと思って練習しました。前回出演した映画『大韓民国1%』のときにも、筋肉を鍛える役作りをしたので、筋肉には自信があったのですが……。

ポールダンスは今まで使ったことのないような筋肉を使ってぶら下がったりするので、最初はとても苦労して、太ももが裂そけそうなくらいの痛みを感じましたね。体がアザだらけになってしまいましたが、アザが増えれば増えるほど、ヒョンジョンに近づける気がして喜んで学べました。それでも、なかなかできなかったので、うちにもポールを設置して、朝起きたらポールにぶら下がったりしていましたよ」

脚本を読んで浮かんだ『リトル・ミス・サンシャイン』

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劇中では、冒頭にこのポールダンスのシーンがあっり、その後、彼女はかぼちゃのシンボルのついた黄色いワゴンカーに乗って、家族のもとへ向かう。その車に兄弟が乗り込むことによって物語が展開していくのだが、イ・アイはこの設定を見た時に思い出した映画があったのだという。

「脚本を読んだときに『リトル・ミス・サンシャイン』を思い出したんです。あの作品も、変わった家族が、妹のミスコン出場というひとつの目的のために、みんなでひとつの黄色いバスに乗り込んで行動していきますよね。私には、ヒョンジョンのかぼちゃの車が『リトル・ミス・サンシャイン』の黄色いバスと同じようなものに感じられたんです。ですから、撮影の時も、この車に兄妹五人が乗っているシーンは、この映画の重要な部分を説明している場面なんじゃないかと思って、他のシーンとは違う気持ちがしましたね。すごく好きな場面です」

本気のビンタにチャンソンの反応は……

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――確かに、兄妹それぞれが理解を深めていくという点でも『リトル・ミス・サンシャイン』っぽいですね! 家族の交流のシーンで言えば、2PMのチャンソンさんに思いっきりビンタをするシーンも印象的でした。

「2回もビンタするシーンがあるんですよね。あそこは監督に『本当にビンタをしてください』って言われたんですよ。なので、本当に思いっきり叩いたら、力が強すぎて、チャンソンさんのメガネが飛んでいっちゃったんですよ。そうしたら、編集でつなげるために、その後もメガネが飛ぶように叩かなきゃいけなくなっちゃって(笑)。でも、次からはうまく飛ばなくて、何回も叩くことになってしまいました……」

――何度も本気で叩かれたチャンソンさんは大丈夫だったんですかね?(笑)

「チャンソンさんは、私に気を使ってくださったのか、本当に痛そうなのに一言も痛いと言わなかったんです。それどころか『大丈夫だよ、もっと強く叩いてほしいよ』と言われました」

――チャンソンさん、優しいですね……!

「私からも『あなたのファンは大丈夫? 嫌がるんじゃないの?』と聞いてみたんですが、『恋愛以外は大丈夫、許してもらえる』と答えてくれました。なので、気持よくビンタさせてもらいました(笑)」

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――現場ではそんなあたたかいやり取りがあったんですね。チャンソンさんも含め、兄妹が徐々に結束を強めていく様子が非常によかったです。

「家族愛に胸が熱くなるんですよね。なので、寒い時期にちょうどいいピッタリの映画だと思います。家族一緒に見てもらえたら嬉しいですね。もちろん、家族愛の要素以外にも、序盤は大きく笑わせるコメディーがあり、そして胸をドキッとさせるサスペンスがあり……何も考えずに、気楽に色んな人が楽しめる映画だと思っています」

キュートに笑ったかと思いきや、真剣に映画について語ってくれるその振れ幅は、まさに劇中のセクシーかと思いきや憂いを見せるヒョンジョンのよう。自宅にポールを設置してまでおこなった役作りへの真摯さが、スクリーンでのヒョンジョンの存在感ににじみ出ている。映画『ダイナマイト・ファミリー』はシネマート新宿ほかで公開中。

(取材:小峰克彦・霜田明寛 文:霜田明寛 写真:浅野まき)

■関連リンク
チャンソン(2PM)主演『ダイナマイト・ファミリー』公式サイト

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