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映画『殿、利息でござる!』の主題歌があの“日本の最も有名なロックンロール”に決定!

ソーシャルトレンドニュース編集部

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日本人の応援歌が注目の映画主題歌に

つらいことがあった時、それでも立ち上がり歩き出す時。私たち日本人は、いつもこのフレーズを口ずさんで生きてきたのではないだろうか。
「上を向いて歩こう~」
フレーズの通り、1961年に発表された坂本九の楽曲である『上を向いて歩こう』である。この曲は、ビルボードで全米一位を取った唯一の日本語楽曲だ。

今回、そんな日本が誇る名曲で、あの忌野清志郎率いるRCサクセションがカバーしたバージョンの『上を向いて歩こう』が、“知恵”と“勇気”と“我慢”の銭戦(ゼニバトル)を描く痛快歴史エンターテインメント映画『殿、利息でござる!』の主題歌に決定した。

描いたのは実話を元にした痛快歴史超大作

本作は、 2010年に映画化されたベストセラー『武士の家計簿』などの著作で知られ“平成の司馬遼太郎”との呼び声も高い磯田道史氏の近著『無私の日本人』(文春文庫刊)の一編「穀田屋十三郎」を、『ゴールデンスランバー』『白ゆき姫殺人事件』『予告犯』等、今最も注目を集める中村義洋監督が映画化したものだ。

本作の舞台は今から250年前の江戸中期、仙台藩吉岡宿。年貢の取り立てや労役で困窮する宿場町を守るため、知恵と工夫と決死の覚悟で立ち上がり、ついに地域を立て直した住人たちがいた。実在した穀田屋十三郎ら庶民9人が、藩にまとまった金を貸し、毎年の利子を全住民に配る「宿場救済計画」を立て奔走する姿を描く。

造り酒屋を営むかたわら、宿場町の行く末を心から憂える主人公・穀田屋十三郎(こくだや・じゅうざぶろう)を演じるのは、阿部サダヲ。町一番の知恵者である茶師・菅原屋篤平治(すがわらや・とくへいじ)に瑛太。そして十三郎の弟で、吉岡宿一の大店・造り酒屋の浅野屋の主・浅野屋甚内(あさのや・じんない)には妻夫木聡。才能あふれる多種多彩な豪華キャストの競演も見どころだ。

今回の記事では、池田史嗣プロデューサーに聞いた「上を向いて歩こう」を本作品の主題歌に起用した理由や、主演の阿部サダヲ、中村義洋監督のコメントを紹介する。

プロデューサー・池田史嗣氏への3つの質問

1.なぜ、この楽曲にしたのか。

まず、曲から決めました。『上を向いて歩こう』はビルボードで全米一位を取った唯一の日本語楽曲。
更に震災以降は、復興のアンセムとして人々の心を支えた名曲中の名曲です。
目の前の問題と向き合いながら、悲しみをこらえ、未来に向かって進んで行く庶民にとってこれ以上の応援歌はありません。

2. どうしてRCサクセションのカバーバージョンなのか。

数多あるカバーの中からRCを選んだのは、そこに込められたスピリットが今回の映画製作の志と完全に共鳴したから。勿論、監督も私もRCサクセションの大ファンです。
清志郎さんはライブのクライマックスでよく『上を向いて歩こう』を歌い、その際に必ず「日本の有名なロックンロール!」と紹介していたのは有名な話。
“キング・オブ・ロック”忌野清志郎さんは、歌謡曲であってロックではないはずの坂本九さんの原曲から「名もなき者が持つ強さ」という、ロックにとって何よりも大切なマインドを感じ取っていた(だからこそ大胆にアレンジしてカバーした)…のかもしれません。

3. 「殿、利息でござる!」との関連性

製作にあたって目指したのは、このチームだからこそ作れる、新しくてロックなエンターテイメント。
江戸時代であれ現代であれ、例えお上が頼りなかったとしても、庶民は賢くたくましく、勇気を出して、上を向いて生きていかなければならない。きっと、いつの世も同じことです。この話は実話なので、映画に出てくるのは皆実在の人物ですが、歴史上全く無名の存在。自分たちの町を救うため、己を捨て、強大な権力を持つお上を相手に知恵と工夫で一世一代の大勝負を挑んだ名もない、勇気ある人々のドラマを締めくくり、映画を観てくれた方々に爽快なエネルギーを受け取っていただくには、時代やジャンルなど関係なく、この曲しかないと確信しています。

阿部サダヲ(穀田屋十三郎役 主演)

発表しちゃうんですね。
最後清志郎さんの声が聴こえてくるとは思っていなかったので感動しました。
発表しなくていいのに……(笑)

中村義洋監督

このたび、映画のエンディングにRCサクセションの『上を向いて歩こう』を使わせていただきました。
理由についてあまり多くは語れません。
プロデューサーから「どうでしょう?」と提案され、迷わず「イイね!」と答えました。
歌詞はみなさんご存知の通り。久しぶりに聴いてみて、なぜこの映画を、どうしても今作らねばならないと思ったのか、それを思い出させて頂きました。
清志郎さんはこの曲をライブで演奏する時、「日本の有名なロックンロール!」と紹介していました。
それには、こんなすごい曲があるんだぜ、という意味もあったと思います。
それは、こんなすごい人がいたんだぜ、という、この映画を作る意義にも合致したような気がしています。

池田史嗣プロデューサー

映画のラストを飾る歌を、最も敬愛するアーティストが歌った、一番大好きな日本語楽曲にできたら……。
ただの夢物語として一笑に付されるかと思いきや、中村監督が「それで行こう!」と即答してくれ、(お二人共お亡くなりになっているだけに)たぶん交渉は困難を極めるだろうと思いつつ、恐る恐る権利元に打診してみたところ、忌野清志郎さん、中村八大さん共に事務所の方に予想以上に好意的に受け止めていただき、実現に至ることができました。
偉大な先人の宝物のような歌を使用できたこと、幸せであると同時に身が引き締まる思いでいます。
国民的名曲を主題歌にいただいた本作、オールスターキャスト&まさかの羽生結弦さん友情出演で既に話題ですが、作品そのものは笑って泣いて、最後は爽快な国民的歴史エンターテイメントとして、ついに完成しました。
劇場でお楽しみいただけたら幸いです。

(文:ソーシャルトレンドニュース編集部)

〈作品概要〉
原作:磯田道史『無私の日本人』所収「穀田屋十三郎」(文春文庫刊)
出演:阿部サダヲ  瑛太  妻夫木聡 竹内結子 松田龍平 他
監督:中村義洋
製作:「殿、利息でござる!」製作委員会
配給:松竹
公開:2016年5月14日
クレジット:(C)2016「殿、利息でござる!」製作委員会
公式HP:www.tono-gozaru.jp

 

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