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“走るイベント”が過熱中!若者が殺到する『カラーラン』『エレクトリックラン』その流行の影にあるものは?

平岡 サヤ

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平岡 サヤ

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◆「ランニングイベント」は若者になぜ人気?

『カラーラン』『エレクトリックラン』など、ランニングイベントが若者の間で話題になっている。2012年にアメリカで生まれ、今年から日本各地で開催されたばかり。すでにチケットがすぐ完売することもある大人気のイベントだが、なぜ今までもあったはずの“マラソン”がこんなにもブームになっているのだろう。“走るイベント”という新たなヒットコンテンツが生まれた理由とは?若者の熱狂が止まないランニングイベントの人気の秘密に迫る!

人気のヒミツ① 適度な距離と値段 背中を後押しする“参加しやすさ”

これらのランニングイベントの走距離は3km~5km。東京マラソンの約半分の距離で、楽しみながら走るのにはちょうどいい。参加費は4000~6000円程度。テーマパークやフェスなど、若者に人気が高いスポットに行くのと同じくらいの価格で、学生でも参加可能だ。この中には参加特典も含まれ、たとえば『エレクトリックラン』では、光るグラス、LEDブレスレット、光るネックレス、オリジナルTシャツ、タトゥーシールなどのイベントグッズがもらえる。イベントを楽しむための準備がすべて整っているという点でも参加しやすいイベントなのだ。
人気のヒミツ② 「所有」よりも「共有」 現代の若者は“思い出づくり”に精を出す

いまの学生の親世代が若かった頃は、「車を持っている」「ハイブランドバッグを持っている」という“所有感覚”が生活の満足度を高めていたと聞く。一方、現代の若者は“共有感覚”が得られると満たされる傾向にあるという。この共有感覚は、ものではなく体験によって得られる。インターネットでだれとでも繋がれる時代だからこそ、現実世界における「確かなつながり」やそれをつくる「思い出」がますます重視されているのかもしれない。今の若者にとっては、”物を所有すること”よりも”体験を共有すること”の方が重要なのだ。ランニングイベントでは「一緒に走る」「粉を掛け合う」「光を反射し合う」などをしながら、同じ時に同じ場所で仲間と盛り上がれる。このような体験型イベントは“共有”を求める若者たちにマッチしているのだろう。
人気のヒミツ③ ここにもSNSの影響!フォトジェニックなイベントが人気上昇中

若者にランニングイベントが人気なのは、“写真”への意識の変化もある。撮影が手軽なスマホやいつでも写真を共有できるSNSの出現によって、以前に比べ写真撮影の頻度がぐんと上がった。わたしたちは何の抵抗もなく、それぞれが撮った写真をアップし、日々共有する。そうして流れる写真の中で、きわだって目立つのはハロウィンやクリスマスなど華やかなイベントの写真。 『カラーラン』や『エレクトリックラン』のようなランニングイベントもそのひとつで、カラフルな粉を光るライトを身にまといながら横一列で楽しそうに走る若者たちの図は第三者から見ても魅力的だ。初めて見た人は、「一体何のイベント?」と気になるだろう。このようにSNSに流れる写真を見て、ランニングイベントの存在を知る人も多いという。フォトジェニックなイベントは拡散が早い。これはランニングイベントの人気が急上昇した理由のひとつでもあるだろう。

electric run

◆ランニングイベント今後の展開は

ますます人気を高めているランニングイベント。今年は秋~冬にかけてイベントが多く開催される。まもなく開催されるランニングイベントはこちら。

『The Color Run』 11月1日 舞洲スポーツアイランド(大阪)
『Color Me Red』 11月2日 美らSUNビーチ(沖縄) 11月22日 国営海の中道海浜公園(福岡)
『エレクトリックラン』 11月7日・8日 大阪城公園(大阪)
『Electrodash』 11月14日・15日 夢の島公園陸上競技場(東京)

さらにこんな日本発のイベントも!
『スイーツマラソン』 11月16日 シンボルプロムナード公園(東京) 11月30日稲毛海浜公園(千葉)
『ハローキティーラン』 12月4日稲毛海浜公園(千葉)

海外のものとは違い、どことなく日本独特のマラソン感を拭えきれない点が気になる日本のランニングイベントも出現。このようにイベントの形も多様化しはじめる中、どのイベントが若者の心を掴み人気を保ち続けるのか。ランニングイベントの競争はすでに始まっていた。

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