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TikTokで4000投稿以上!「#青春高校3年C組」から見る若者との繋がり方

田中 七海

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田中 七海

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若者たちの間で今、絶大な支持を集めているSNS、「Tik Tok」。“リップシンク動画”という新しい切り口で、様々な音楽に合わせた15秒ほどの短い動画を楽しむものですが、若者たちがこぞって撮影、投稿している姿を見ると、思わず「今っぽいなあ……」とつぶやかずにはいられません。

投稿数はなんと4000以上!「#青春高校3年C組」って?

今や“若者の流行”を知るにはTik Tok内をパトロールするのが一番早いかもしれない……。

そんな思いから筆者も定期的にTik Tokのタイムラインを追っているのですが、そこで最近多く見かけるようになったのが「#青春高校3年C組」のハッシュタグ

「青春高校3年C組」
テレビ東京にて毎週月曜~金曜 夕方5時30分より生放送。
出演陣をオーディションで選出。出演生徒は一般の10代の若者で構成されている。
※動画配信サービス「Paravi」では放送終了後の「放課後トーク」を含めた拡大版を同時生配信。さらに過去の放送回も全て視聴可。

調べてみるとどうやら、テレビ東京で放送されているテレビ番組のタイトルのよう。

これってもしや若者の間で流行ってるの……?

若者トレンドを知りたい一心で、番組担当プロデューサーである佐久間氏に取材を敢行。
視聴者である若者と向き合うことで出来た、新しい形の番組作りやSNSの使い方を中心にお話を伺ってきました。

「理想のクラスを作ろう」番組の始まりは秋元氏の一言

佐久間宣行氏。通称:佐久間P。
テレビ東京所属。制作局CP制作チーム部主事プロデューサー、演出家。
「ゴッドタン」・「ピラメキーノ」など数多くのヒット番組を世に送り出すヒットメーカー。

――番組を始めたきっかけを教えてください。

元々、テレビ東京と秋元康さんの間で、「若者向けに夕方の帯の番組※をやりたい」というところから始まったようです。
そこから僕が呼ばれて色々話していたんですが、最終的に秋元さんの、「理想のクラスを作るってどう?」という一言で番組内容が決まりました。

※テレビ・ラジオで放送される番組のうち、複数曜日の同じ時間帯に放送されるレギュラー番組のこと。

――急に降ってきたんですね。

急にですね。だから最初は「何言ってるんだろう」って思いました(笑)。
ただ秋元さんってそういう方なんじゃないですかね。なにか強いワードが出てくるのを待つ方なんだと思います。

生放送で見える「10代のリアルな部分」

――生放送で何が起きるか分からない、一般の学生さんが出ているということですごく自由なところがいい意味で“今っぽい番組”だなと思っているんですが、やはりこの“今っぽさ”というのは意識されているんですか?

結果的に生放送にすると隠し事が出来ないので、10代の子たちのリアルな部分は出てきちゃうなあと思いますね。素人ですし、生放送の前後にわんわん泣いてて、生放送までに泣きやむのか?みたいな子もいます。正直収録だったら隠したいところはたくさんあるんですけど、これが生放送の良さかなとも思っているかな。しかもこの番組は毎日やっているので、彼ら(出演者)ももうテレビカメラをほぼ意識しなくなってきていて、どんどん自然になっています。

マルチプラットフォームを使った新しい番組配信とSNS

――元々この番組を知ったきっかけがTik Tok内のハッシュタグだったんですが、あれは何か狙いがあったのですか?

元々Tik Tokを10代の入学希望者の子たちがやっていると聞いていたので、そこから番組企画を考えて、僕らがTik Tokにコラボ企画の相談をしました。ハッシュタグはその一環としてユーザーがつけてくれていたんだと思います。付けてくれていた子たちは番組に出たかった子たちじゃないですかね。

――生徒の一人の前川歌音ちゃんはまさにTik Tokでハッシュタグをつけて精力的に活動していたイメージです。他にもTwitterなども活発な印象なんですがSNSとの相性も意識されているんですか?

これ、SNSとの相性って意外と難しくて、この番組はテレビ番組としては珍しく、「SHOWROOM」、「LINE」、「Paravi」と、スマホで番組を見れるようにしているんですけど、そうすると番組放送中にTwitterでつぶやけないんですよ。

――あ、同時視聴が出来ないってことですね……。

そう、同時視聴が出来ないんですよ。
これ、本当は技術的に解決しないといけなくて、10代はやっぱり夕方に番組をテレビでは見てないじゃないですか。
そうすると10代はほとんどスマホで見ているので、10代の子のつぶやきがTwitter上にほとんどないんですよ。みんなLINE LIVEかSHOWROOMでコメントしていて、だからTwitterのコメント層は大学生の男の子とかが多いんです。放送時間にテレビで番組を見れる状況にある人がTwitter上に多い。
深夜番組だと一律の属性でTwitterに現れたりするんですけど、この番組だと見ている属性によって彼らがコメントしている場所が違うので、それに合わせてか、人気のある子も媒体によって違うみたいです。

――具体的にはどのような違いが?

Twitterだとやっぱり日比野(芽奈)※が人気みたいですけど、LINE LIVEだと引きこもりの女の子が人気だったりしますね。

※日比野芽奈。
出演生徒の一人。キャッチコピーは「なぜか応募してきた謎の美少女」

――それだけコメントや反応が分散されていると集めるのも大変そうですね。

この番組、色んなところをマルチプラットフォームにしているんで、そこは難しいところですね。

――そのようなマルチな形で展開しようと思ったのは、10代の子たちと共にあるべきだっていう思想からですか?

そうですね。10代の子たちとタッチポイントをたくさん作りたいなと思ったんです。
だから曲もほぼ版権フリーな曲を作っていて、ドラマじゃないけどBGMにしているんですよ。

それはマルチプラットフォームにするためにっていうのと、この番組がParaviにアーカイブされるので、JASRACに登録された曲ばかり使うと色々問題があるので、意識しています。

――SNSもそうですが、サイトにあがっている「学級通信」もとても個性的なんですが、誰が運営されているんですか?

番組内にSNS用のスタッフを設けているんです。
彼のキャラがいいなと思ったのでお任せしました。まあ良い時も悪い時もあると思うんですけど、公式アカウントは多少人間味があった方が面白いと思うので、彼の作る人格を活かしていってもらおうと思いました。

青春高校3年C組はバラエティじゃなくドキュメント

――最後に青春高校の魅力を一言で言うとなんでしょうか?

“バラエティじゃなくドキュメント”だというところですね。この番組、本当に出口が決まっていないんですよ。この子たちが3月になったら卒業するのか、それとも残っていく番組になるのかもまだ決まっていないんです。

――彼らが今後芸能活動をしていく可能性とかもないんですか?

ないと思います。だって今、番組に出ている子で今後芸能活動を本当にしたいと思っている子って、1/3もいないんじゃないかな。「思い出作り」だけって子が半分ぐらいいるかなと思います。

――先が見えない不安はないですか?

元々僕が完全に企画した番組なら不安もあるんですけど、まあでも「秋元さんが言ってるんだから」みたいな。あの人が言ったんだからしょうがないよっていう感じですね(笑)。

リアルイベント「文化祭」も開催予定!

個性豊かなリアル10代が作る「理想のクラス」である、『青春高校3年C組』。
まさに「青春」真っ只中の若者たちに贈られた番組といえます。

この『青春高校3年C組』、8月27日(月)には文化祭としてリアルイベントを開催するそう。
「理想のクラス」を形作る学生たちを目撃できるチャンスです。

どこまでも「リアル」で「自由」な「理想のクラス」。
テレビ番組であるにも関わらず多くの放送ツールを使い、時代の流れによって変わりゆく視聴者のニーズに応えていく姿、また、SNSと向き合うその姿こそ、若者たちの心をうまくつかむ秘訣なのかもしれません。

(文:田中七海)

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