Social Trend News

更新

現役大学生インフルエンサー&マーケターが語る!Instagramの今

あまの さき

Creator

あまの さき

Read more

Share!!

LINEやTwitter同様、多くの人が活用しているInstagram。マーケティングやPRに欠かせないものとなっています。特に注目されているのが、“ジェネレーションZ世代”と呼ばれる10代を中心とした若年層との接点の創出です。

でも、実際のところ若者が何を考えているのか分からない……!と頭を抱えている担当者の方も多いのではないでしょうか。

そんな悩めるマーケターや広報担当の方のために開催された「インスタゼミ」に、ソーシャルトレンドニュース編集部が潜入! その模様をレポートいたします。

Instagramの活用術を考える、「インスタゼミ」開講!

今回の登壇者は、インフルエンサーとして、またマーケターとしてInstagramを活用する現役女子大生4名。

パネラー
■まほち(@mhc0902
■まりな(@__marina24
大学に通いながら、アパレルブランド『Heather』のショップ店員兼公認インフルエンサーとして活躍。

■さら(@sara_tkhsh
■さゆ(@colorfulsyk
インスタゼミを主宰するテテマーチ株式会社でインターンをする現役大学生。

また、ファシリテーターにはSNSマーケティングで若年層のファンから支持を集め、IGTV(*)でいち早く縦型ドラマを配信するなど、常に新しいことに挑戦し続けるアパレル企業『アダストリア』のプレス担当と、主宰のテテマーチ株式会社のCOOが登壇しました。

(*)IGTV……2018年6月よりスタートした高画質の長尺動画。Instagramのアカウントを持っていれば誰でも視聴することができる。

ファシリテーター
■坂田文子さん(@ayac01226
株式会社アダストリアにて、新卒から10年以上プレス・PRを務める。2015年よりHeatherのプレスを担当。リブランディングに携わり、WEB/SNSコミュニケーションを強化、ブランドの急成長を牽引する。

■松重秀平さん
テテマーチ株式会社取締役COO。主にInstagramマーケティングを中心に大手企業から自治体まで様々なソーシャルメディアの活用支援を行う。

Instagramを利用する目的は?

松重さん

友達との交流に利用している弊社のインターン2人と、インフルエンサーとして自社の商品を発信するHeatherさんの2人とで意見が異なりそうだけど、そもそもどうしてInstagramを利用しているの?

さらさん

私がInstagramを使っているのは、友達の投稿を見るのはもちろんなんですけど、自分の好きなものを見るという目的もあります。Instagramの前は雑誌だったと思うんですけど、とってかわった感じです。

さゆさん

私はもともとカメラが趣味で、Instagramには自分で撮った写真を載せることが多いです。あとは、美容関係の情報収集にも活用しています。

坂田さん

話を聞いていても分かる通り、さゆちゃんは“インスタ映え”を重視したプロフィールページになっているようだけど、それを目的にお出掛けをすることはある?

さゆさん

いつもではないですが、たまにみんなでカメラを持って撮影に行く時は、“インスタ映え”するスポットを探して行くことが多いです。

坂田さん

そういうスポットはどうやって探しているの?

さゆさん

最近で1番探したのはマレーシアに旅行に行ったときです。Instagramでハッシュタグを使ってマレーシア内の注目スポットを探しました。

松重さん

ちなみに、雑誌も買ったりするんですか?

さゆさん

毎月買っています。

松重さん

さっき美容関係の情報収集にInstagramを活用していると言っていたけど、雑誌との立ち位置の差はどういうところなの?

さゆさん

私の中で雑誌は「編集者さんの手が入っているもの」なので、作品として雑誌を読んでいる感覚。それに対してInstagramはもっと日常を反映したものです。

坂田さん

まりなちゃんはどうでしょう?

まりなさん

私にとってInstagramは、発信することと見ることの両方の要素を持っています。
発信する側としては自己発信のツール。自分のプロフィールを見ていただくことで、雰囲気や人となりが伝わったらいいなと思っています。
見る側としては、単純に可愛い子が見たいというのもありますが、こういう風にしたらお洒落な投稿だなっていう情報の蓄積のために使っています。

松重さん

さゆちゃんのいうように、Instagramは“インスタ映え”をはじめとする非現実的なイメージを得るための媒体にとどまらず、情報媒体として多様性が出てきているようです。最近ではお笑い芸人や面白いコンテンツを閲覧したりIGTVを視聴したりと、Instagramも様々な使われ方をしているのかなと感じます。

Instagram投稿のベネフィットは?

松重さん

その中で、投稿するベネフィットというのはどこにあるのでしょうか?

さらさん

自分の人となりを伝えるためにやっています。友人と話している時、どんな子かを伝えるためにInstagramのプロフィール画面を見せることがあるんです。そういった時に、自分のものが見られても恥ずかしくないようにしておこうと意識しています。

坂田さん

さらちゃんのまわりの大学生にとって、Instagramはセルフブランディングのためのものなんですね。同じく大学生のさゆちゃんはどうでしょう?

さゆさん

私もセルフブランディングといってしまえばそれまでなんですけど、自分が思う“インスタ映え”の写真を投稿することが多いです。

坂田さん

セルフブランディングをすることで共感を得たいのかな? それとも、その先の繋がりを求めているのかな?

さゆさん

さっきもいったように、私は趣味のカメラで撮影した画像を投稿することが多いんですけど、その結果思いもよらなかった友人から声をかけてもらうことが増えました。日常生活の中では表現できない自分の好きなものや趣味、中身みたいなものを、Instagramを通して発信できていると思います。

まりなさん

私はHeatherの公認インフルエンサーとして発信をしているので、投稿することによるベネフィットをあげるとしたら自分自身に興味を持ってもらい、ひいてはブランドにファンがつくことでしょうか。投稿したコーディネートを見て、実際にお客様の来店に繋がることもあります。

まほちさん

私も同じですね。投稿を見て「買い物に来ました」といっていただけたり、実際の接客でiPadで投稿を見ていただきながら接客していたら「この投稿見て来た」と言っていただけたりといったことがあります。

松重さん

販売員の2人にとっては、仕事の一部としてInstagramでいい情報を届けてお客様から反応が得られると嬉しいというベネフィットがあるんですね。一方で大学生の2人はセルフブランディングに活用している。彼女たちがどういった想いで投稿しているかを押さえておかないと、ユーザーを巻き込んだ形でのプロモーションの成功は難しいのではないかと思うので、こういった声は非常に大事ではないかと思います。

Instagramで消費行動をしたことはある?

松重さん

Instagramでは今年からショッピング機能(*)が実装されたけど、使用したことはある?

(*)ショッピング機能……Instagramの投稿に写っている商品情報を簡単に確認、購入できる仕組みのこと。

 

さらさん

私はまだ使用していません。でも、値段がすぐに見られるので利便性は感じています。よく見ているのは資生堂「MAQuillAGE」のアカウント。タップすると資生堂さんのサイトに遷移するんですけど、広告で500円オフのクーポンなどが出てくるので、いつもうっかり買いそうになります(笑)。でもコスメは購入前に試したいので、今のところ購入には至っていないです。

まりなさん

私は洋服をネットで買わない主義なので、買ったことはないです。でも最近、韓国の激安サイトの広告が流れてきて、その写真が可愛かったので買う手前まで飛んだことはあります。

松重さん

2人のお話をまとめると、購入の参考にはなるけれども、実際の購入には至っていないというのが現状のようですね。坂田さんはショッピング機能についてどのように思われていますか?

坂田さん

肌感では徐々に浸透してきているなと思っています。実際に昨年から比べるとInstagram経由でご購入いただけることは増えているんです。まだ購入までは至っていなくても、2人のようにギリギリのところまではきている人が多いので、あと1歩購入に繋がるきっかけができたら、一気に増えるんじゃないかなと思います。

松重さん

過去の例でいうと、ストーリーズも実装直後はみんな様子を見ながらだったので、同じように一定時間経過したら、慣れてきてもっと利用が増えるんじゃないでしょうか。

非日常からリアルな情報媒体へ 日々進化するInstagram

昨年「インスタ映え」というワードが流行語となるなど、“お洒落な空気”を楽しむためのSNSだったInstagram。ところがすでに、若年層の女子たちにとってはInstagramこそがリアルな生活空間になっているようです。

今後ショッピング機能がマスに定着した場合、認知から商品理解、購買までを一手に担うプラットフォームとなりそう。まだまだInstagram活用の場は広がり続けそうですね。

(文:あまのさき)

PAGE TOP