ー3カ月前、童貞を捨てた。思ったほど、世界は変わらなかったー
チェリーについて

映画『パディントン』にみる、集団にあえて異物を取り込むという組織活性化の方法

映画『パディントン』は、ペルーからロンドンにやって来たクマのパディントンの、ある家族との物語である。ロンドンの街ナカで、気丈に挨拶し続けるも、延々と無視されるパディントンは、ある家族に拾われる。だが、パディントンに好意的な母と子どもとは対照的に、父親はパディントンを拒絶する。

リスクを考え、子どもを萎縮させる父

彼はもともと、子どもと接するときもリスクを真っ先に考える、“萎縮させるタイプ”の人間だ。「朝食の前に階段の手すりで遊んで怪我する確率は○%」などと言って、存在はするものの、ほとんど起こらないであろう危険を明示し、子どもの行動を萎縮させようとする。

“何か起こると困るから”と考えて行動をためらう人は、往々にして何も生み出さない。
大人にありがちな姿勢である。彼の教育姿勢は、せっかく“何かを生み出しそうな”子どもたちの才能を押さえ込んでいるようにも見える。

そんな彼はもちろん、クマが家に住むという、多くのリスクをはらむ行動を選択するはずがない。何とかして追いだそうとする父はパディントンに直接こう言い放つ。
「住む世界が違うんだ」と。

“住む世界が違う”ものが、その世界に与える刺激

しかし、住む世界が違うクマが子どもたちに及ぼす影響は、すさまじい。子どもたちには、普通の生活では訪れない刺激を与え、そして今回は、それがプラスに働いていく。家族に訪れる騒動やその行方は、スクリーンで確認して欲しいが、結果的に家族の結束は強固なものとなり、父親を含めた家族全員が、新たな自分を発見し、成長していく。

異質なものを許容することには、リスクも伴うし、勇気も必要だ。だが、異物を取り込むことで、そのチームは活性化する。

>異質であり続ける、という意志の強さ

もちろん、異質である側の意志の強さも必要である。異質であることを自覚しながらも、周囲からの奇異の目や、軋轢にも負けず、自分であり続けなければいけない。その点、このパディントンは心が強い。彼はこう言い放つ。

「僕は人と違っても大丈夫。クマだから」

なんとも笑える一言だが、我々人間も見習いたいヒトコトである。

(文:霜田明寛)
映画『パディントン』公式サイト|2016年1月15日 全国ロードショー!

【作品概要】
映画史上一番紳士なクマに、ハッピーと笑顔があふれ出す!
イギリス・ロンドン。真っ赤な帽子を被った小さな紳士が、家を探しにはるばるペルーからやってきた。丁寧な言葉づかいで道行く人に話しかける彼だったが、なぜか誰からも相手にしてもらえない。 それは……彼が“クマ”だから!やっと出会った親切なブラウンさん一家に“パディントン”と名づけられ、屋根裏に泊めてもらうことになる。そうして始まった初めての都会暮らしはドタバタの連続!果たしてパディントンは無事に家を見つけることができるのか―!?そして、そこには、もっと素敵な何かが待っていた……!
出演:ベン・ウィショー(声の出演)、ニコール・キッドマン、ヒュー・ボネヴィル、サリー・ホーキンス ほか
監督:ポール・キング  製作:デヴィッド・ハイマン『ハリー・ポッター』シリーズ  原作:マイケル・ボンド  公式サイト:paddington-movie.jp
© 2014 STUDIOCANAL S.A. TF1 FILMS PRODUCTION S.A.S Paddington Bear™, Paddington™ AND PB™ are trademarks of Paddington and Company Limited

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