ー3カ月前、童貞を捨てた。思ったほど、世界は変わらなかったー
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パンチパーマ少年は、実は女子高生 スタントもこなす新世代アクション女優に直撃

スクリーンで抜群の存在感を放つ、パンチパーマ少年は、女子高生

市原隼人、成海璃子、リリー・フランキー、高島礼子、でんでん……。

そうそうたるキャストが揃った、三池崇史監督の映画『極道大戦争』(6月20日公開)。その中で、ひときわ存在感を放つ少年がいる。前半、死を考えて涙を流したかと思ったら一転、中盤以降はパンチパーマで豪快なアクションを繰り広げるその少年。

実は撮影当時、現役女子高生だった女優の坂口茉琴(さかぐちまこと)さんが演じている。園子温監督『TOKYO TRIBE』でも話題になった、今、注目のアクション女優である。

前回のインタビューでは、「実は運動が苦手」という告白が。そこで、今回は、アクション女子高生の高校での体育の時間の位置づけや、気になる男性・同世代俳優について話を聞いた!
劇中写真・坂口茉琴2

女子高生がパンチパーマをあてるということ

――『極道大戦争』でのパンチパーマ姿、衝撃的でした。あれは、実際にあててるんですよね? 仕事とはいえ、多感な女子高生が、パンチパーマをあてるのは、なかなか複雑な心情もあると思うのですが……。

「はい、実際にあてています。でも、テンションが上がりましたね。パンチパーマなんて、日常生活でもあてている人をそんなに見たことがないですし、普通に生きていたらあてることないじゃないですか(笑)。人がなかなか出来ない体験を、私は映画でできているんだと思うとテンションが上がっちゃって」
劇中写真・坂口茉琴1
――同級生をはじめ、まわりの反応はどんな感じでしたか?

「高校には、さすがにあの状態では通えなくて、かつらをかぶって登校していました。撮影後に、こっそり仲の良い友だちにだけ見せたりしましたが……。現場では、良くなでてもらえました(笑)。『プードルみたいだね』『大仏みたい、ご利益ありそうだね』って皆さんに言われながら、頭を触ってもらう機会が増えましたね」
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アクション女優も、体育の授業は疲れちゃう

――そうやって普段現場でもまれている、稀代のアクション女優が、普通の高校に通っているのって、どんな感じなのか気になります。体育の授業で抜群に活躍しちゃったりしないんですか?

「球技も水泳もできないし、走るのも苦手で、基本的に運動神経がよい方ではないので、体育の授業は疲れちゃう、っていう感じですね(笑)」

――ええっ、そんな感じなんですか(笑)。僕ら素人からすると、全部体動かすことに見えちゃうんですけど、やっぱり違うんですか?

「うーん、アクションが好きな理由を言葉にしようとすると難しいんですけど、好きなアクションは自分の中から「やりたい!やりたい!」って気持ちが湧いてくるので、バンバンできるんですよね。でも、体育って授業じゃないですか。人にやらされている感もあるので、アクションをしているときとは感覚は違いますね」

演技ができると、アクションにも色気が出る

――日々、アクションができる男性たちを間近にしていると、学校で男子がしょぼく見えたりしないですか?

「学校で男子を見て『細いなー』って感じたりはしますね(笑)」

――やっぱり男性の好みも『アクションができる人』なんでしょうか?

「動ける人がいいですね。動ける人は、見ていてかっこいいなと思います。あとは、演技やアクションが上手いと、色気も出てくるのを感じます。そこは連動しているんじゃないかと……」

――今まで共演された中で、すごいと感じた同世代の男性俳優さんはいましたか?

「『TOKYO TRIBE』でご一緒させて頂いた、染谷将太さんですね。間近で演技やアクションを見たんですが、すごかったです。演技ができるとアクションにも色気が出るというのは染谷さんを見て感じましたね」
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キャストもすればスタントもする……独特の立ち位置

――男性だけではなく、最近は同世代のアクションもできる女優さんが活躍する流れもでてきていますよね。『TOKYO TRIBE』で共演された清野菜名さんや、『SUSHI TYPHOON』配給の作品にも出演されている、武田梨奈さんなど……。

「2人の方が運動神経は良いと思うので、同じようにやろうとしても敵わないと思っています。私はブレイクダンスのように、自分にしかできない動きで攻めていけたらな、と思います。それに、明らかに武田梨奈ちゃんや菜名とかとは位置が違いますしね(笑)」

――裏方まで務められてますから、確かに他の女優さんとはまた違う立ち位置ですよね。

「はい、『極道大戦争』は完全にキャストとしての出演でしたが、他の現場ではアクション部として入って、スタントをやったりもしています。『TOKYO TRIBE』のときは、中川翔子さんにワイヤーを仕込ませて頂いたりもしていました。女性の体は、女性の自分しか触れないので、そこは他にはない立ち位置かもしれません(笑)」

――キャストとしての現場、アクション部として入る現場、やっぱり違いはありますか?

「顔出すか出さないかによって現場での立場は結構違いますね。キャストだと、みんなが『大丈夫ですか?』って、すごく大切にしてくれます(笑)。アクション部だと、自己管理なので、私の方から『大丈夫です!』と自己申告したり、というあたりは気をつけています」
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やりたいことをやると成功する、とはよく言われることだが、なかなか10代の頃からそれを体現できている人は多くはない。特に、体育の授業が疲れると思うほど運動が苦手、という話は大きな希望だった。苦手だけど、人一倍努力して、好きなことを仕事にできている坂口さんは、とても爽やかだった。

(取材:小峰克彦 霜田明寛 文:霜田明寛)

【作品情報】

『極道大戦争』
6 月20 日(土) TOHOシネマズ 新宿 ほか全国ロードショー!
(C) 2015「極道大戦争」製作委員会

監督/三池崇史
脚本/山口義高
出演/市原隼人、成海璃子、リリー・フランキー、高島礼子、青柳翔、
渋川清彦、優希美青、ピエール瀧、でんでん、ヤヤン・ルヒアン
配給・宣伝/日活

 

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