ー3カ月前、童貞を捨てた。思ったほど、世界は変わらなかったー
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「どんな真面目なお芝居も笑えるところがないとダメ」でんでんインタビュー前編

市原隼人さん主演の映画『極道大戦争』が6月20日より公開されます。

本作は噛まれた人間をヤクザ化させる“ヤクザヴァンパイア”になってしまった極道の主人公(市原隼人さん)が親分のかたきを取るために闘うという、ぶっ飛んだストーリー。

作中で、“ヤクザヴァンパイア”の秘密を握る謎の居酒屋の店主を演じたのがでんでんさんです。

世間的には、連続テレビ小説『あまちゃん』や映画『グーグーだって猫である』など、“人の良いおじさん”を多く演じられているイメージのある役者さんです。

一方で2011年公開の『冷たい熱帯魚』では“一見人当たりが良い熱帯魚店の店主と見せかけて、実際は猟奇的殺人犯”という邦画史に残る衝撃的な役を演じ、第35回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞しました。

今回はそんな唯一無二の実力派俳優・でんでんさんに、本作の見どころと、お芝居への考え方について伺いました!

でんでんの中では、三池崇史と園子温は同じジャンル!

――初参加の三池監督の現場はいかがでしたか?

ある程度自由にしてくれて、楽しく一緒にお仕事ができるなーって感じでした。

役者としては自由にされっぱなしでも困っちゃうんだけど、三池さんはうまい具合に良い演技を引き出してくれるから、自分とは相性がいいなーって思った。
今後も呼ばれれば三池監督の作品に喜んで出演させてほしい。

――よくご一緒されている園子温さん他、色々な他の監督さんの現場とくらべて三池監督の現場は、違う点がありましたか?

ある程度自由にしてくれるってところもあって、俺の中では園さんと三池さんの世界観は似ているのかも。あくまで俺の中では、だけどね(笑)。

違うところといえば、三池さんは静かに演出するところかなあ。ひそひそ話みたいな大きさなんだよ。
一方で園さんは高くて大きい声で演出するんだよね(笑)。
でも、組(撮影現場)の空気がなんだか似ていてね。二人とも大好きなんだよね。

――今作『極道大戦争』のように“ぶっ飛んだ”世界に入る時に心がけていることはありますか?

もうその世界に身を預けるしかないよね。
あとは台本が来ても、役を作り込まず、あえて考えない時間をとることも大切だなって思うよ。
一番面白いことは現場で思いつくことだったりするからね。

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どんな真面目なお芝居も笑える箇所がなきゃダメ

――ここ面白いから観て欲しい、お気に入りのシーンなどはありますか?

んーどこっていうより、全部かなあ。
リリーさんの立ちまわり面白いし、ヤヤンさんと市原くんのアクションシーンも面白いし、KAERUくんの登場も面白いし……盛りだくさんって書いておいて(笑)。

――わかりました(笑)。本作『極道大戦争』の中でもでんでんさんのお芝居に笑わせていただいたシーンが多くありましたが……。

今回に限らずいつも笑いをとりにいってるんだけどね……(笑)。
『冷たい熱帯魚』の時も、どこかで笑いをとってるつもりなんだよ。

――ええっ! あんなに狂った殺人鬼の役なのに(笑)でもたしかにヴェネチア国際映画祭では笑い声が起きたというニュースを観ました。

そうそう(笑)。……映画ってどこかで笑ってないと、最後まで見るのがつらい時ってあるじゃない。
どんなにまじめな芝居でもガス抜きとしてクスって笑えるところがないとだめだよね。

役者になる前は少しコメディの世界にもいたこともあってか、“人を笑わせる”ことに関しての熱意
も強く感じさせるでんでんさん。今回はインタビューにきた我々もたくさん笑わせて、楽しませていただけるという驚きの時間となりました。

またでんでんさんが仰っていた「どんなに真面目な映画でも笑ってガス抜きしないと最後まで観られない」という思いは人生にも通じるように思えます。

後半のインタビューでは、でんでんさんの役者になる前の会社員時代のお話や、夢を追う若者に向けてのメッセージを伺いました。ご期待ください!

(取材:霜田明寛 小峰克彦 文:小峰克彦)

 

【作品情報】

『極道大戦争』
6 月20 日(土) TOHOシネマズ 新宿 ほか全国ロードショー!
(C) 2015「極道大戦争」製作委員会

監督/三池崇史
脚本/山口義高
出演/市原隼人、成海璃子、リリー・フランキー、高島礼子、
青柳翔、渋川清彦、優希美青、ピエール瀧、でんでん、ヤヤン・ルヒアン
配給・宣伝/日活

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