ー3カ月前、童貞を捨てた。思ったほど、世界は変わらなかったー
チェリーについて

「実は運動音痴なんです」極道大戦争で注目のアクション女優がまさかの告白

『TOKYO TRIBE』『極道大戦争』で注目のアクション女優は実は運動音痴?

2014年公開の映画『TOKYO TRIBE』のアクションで、注目を浴びた坂口茉琴(さかぐちまこと)さん。

6月20日公開の三池崇史監督の映画『極道大戦争』でも、パンチパーマで、激しいアクションを披露している。両方とも少年の役だが、実は演じた坂口茉琴さんは、撮影当時、女子高生。

『VERSUS -ヴァーサス-』『あずみ』『地獄甲子園』などで知られる、日本を代表するアクション俳優・坂口拓(現・TAK)の弟子でもあり、次世代を担う、生粋のアクション女優。しかし、本人の口からは「実は、運動苦手なんです」という言葉が……!
劇中写真・坂口茉琴1

不器用な分、努力だけはおこたってはいけない

――『TOKYO TRIBE』に続いて『極道大戦争』も、ものすごいアクションでしたね。

「ありがとうございます。でも、実は運動が苦手なんです。走るのも遅い方ですし、球技も水泳もできないし、かなり運動神経が悪いんです。中高時代も運動部には入ってなくて、帰宅部だったんですよ(笑)」

――ええっ、全くそんなようには見えないアクションでした。

「練習量に関しては、他の人の倍することを心がけていたんです。不器用な分、努力だけはおこたってはいけないと思っていて。

『TOKYO TRIBE』の前のことなんですけど、私のいるアクションチームが、終わった後に『魔女の宅急便』に入ったんですね。自分以外みんな入って、残されたのが悔しくて。

だったら、みんなが現場に行って練習できない間に、自分は練習しようと思って、毎日練習していたんです。そしたら、“どうやら坂口が練習してるらしい”という噂を聞きつけたスタントの先輩が“練習してるんだったら見てやるよ”ってマンツーマンで面倒を見てくださって。

そうしたら『魔女の宅急便』が終わった後に坂口拓さんが“お前、ずっと自主練してたんだって? 俺の弟子になるか?”と言ってくださったんです。

中学時代の憧れの人に運命の弟子入り

――努力が人の心を動かしたんですね……。そもそも、なぜ運動が苦手なのにアクションをするようになったんですか?

「中学生の頃から、アクションに興味はあったので『日本 アクション』ってネットで検索したんです。そしたら『坂口拓』の名前が出てきたんです。最初は、こういう人いるんだあ、って感じだったんですけど、まずは見ることから始めようと思ったんです。
IMG_9067
『THE SUSHI TYPHOON(スシタイフーン)』っていう映画レーベルの作品に坂口さんの監督や主演作があったり、代表作の『VERSUS』を見ているうちに、この人に会ってみたいって思ったんですよね。自分も、できるかはわからないけど、好きだから、“やりたい!”って。それで、アクション教室に通い始めたんです。その流れで、教室を主催していた今の事務所に入ることになり、そうしたら、その後に坂口拓さんが事務所に入ってきてくださって……」

――師匠の方があとなんですね!

「はい、それはすごい偶然で……。作品を見ながら、いつか現場で会えたらいいなとは思っていたんですが、思ったよりすぐに叶ってびっくりです(笑)。それから“アクションに興味あるなら、伸びそうだったら教えてやるよ”って言われて、その延長で『魔女の宅急便』後に、弟子にお声がけしてもらった感じです」

――ちなみに、坂口茉琴さんの苗字が坂口なのは、坂口拓さんの弟子だからなんですか?

「はい、ある日、練習前にストレッチしていたら、拓さんが話しかけてきてくれて。“俺の名前いるか?『TAK』に改名するから、『坂口』はいらないし、お前にあげるよ”と言われたんです。正直、冗談かなと思ったので、その日は『ありがとうございます』とお礼を言っただけでした。

でもそのあと気づいたら、プロフィールが、本名の『茉琴』に『坂口』がついて『坂口茉琴』になっていて。そのとき、あ、本気だったんだって気づきました(笑)。尊敬する師匠の苗字を引き継いだ形になるので、重みを感じています」
IMG_9047

『極道大戦争』現場で会うたびハグ

――坂口拓さんの他に、尊敬する俳優さんっていらっしゃいますか?

「香港映画のドニー・イェンさんですね。私の師匠と同じで、俳優も監督もされている方なんです。あとは『極道大戦争』の現場で、ヤヤン・ルヒアンさんとも仲良くさせて頂きました!」

(編集部注:ヤヤン・ルヒアン……インドネシアのアクション俳優で、出演とアクション指導を務めた『ザ・レイド』シリーズがトロント国際映画祭をはじめ世界の映画祭で高評価を受ける。今回『極道大戦争』で日本映画初出演となるが、主演の市原隼人さんよりも先にキャスティングされたことも話題に。本作では、市原隼人と対決するシーンなど、ヤヤンのアクションシーンがたっぷり堪能できる)

「ヤヤンさんは、すごく優しい方で、会うたびにハグしてくれるんです。いつも一緒にアクション練習してくださったり、新しい動きを実際にやりながら教えてくださったり……。将来のことも相談に乗ってくださいました。ヤヤンさんの撮影の日は、自分の出番がなくても見学に行かせてもらっていましたね」
DSC_0015-2
師匠をはじめとする、いいオトナたちに囲まれ、日々研鑽を重ねる坂口茉琴さん。しかしその姿は、坂口さんの尋常ではない努力を見て、オトナたちが惹きつけられているようにも見えてくる。次回は、オトナの話から一転、同世代の俳優さんとの関わりや、高校での様子などを聞いていく。

(取材:小峰克彦 霜田明寛 文:霜田明寛)

 

【作品情報】

『極道大戦争』
6 月20 日(土) TOHOシネマズ 新宿 ほか全国ロードショー!
(C) 2015「極道大戦争」製作委員会

監督/三池崇史
脚本/山口義高
出演/市原隼人、成海璃子、リリー・フランキー、高島礼子、青柳翔、
渋川清彦、優希美青、ピエール瀧、でんでん、ヤヤン・ルヒアン
配給・宣伝/日活

ー3カ月前、童貞を捨てた。思ったほど、世界は変わらなかったー
PAGE TOP