ドロメ公開記念特別企画 2回連続で対談をお届け
森川葵・小関裕太といった旬の俳優が多く出演する映画『ドロメ』。ひとつの物語を、男子側・女子側2つの視点で描き、それぞれ男子篇・女子篇として、分けて公開される。
男子篇の主演は小関裕太。女子篇の主演は森川葵だ。
『チェリー』ではこの映画にちなんで『小関篇』と『森川篇』の2回に分けて、2人の対談をお届け!
ちなみにこの2人は、2014年に放送され、人気を博したドラマ『ごめんね青春!』(TBS系列)の生徒役同士として初共演。
『ドロメ』では、再び共演し、しかも、統合が決定している男子校と女子校の生徒同士が交流を始める……という、ちょっと『ごめんね青春!』も思わせる設定だ。
でも、今回の2人の役柄での関係性はちょっと違うようで……。
【小関篇】となる今回は、『ごめんね青春!』メンバーのその後の話や、小関さんが役に入り込みすぎて悩んでしまった話、女子会に、男子ひとりで参加できてしまう『女子会男子』だった……という話を中心にお届けします。
今も仲がいい『ごめんね青春!』メンバー
――おふたりといえば『ごめんね青春!』での共演があったと思うんですが、その後、この『ドロメ』での再共演を聞いた時はいかがでしたか?
小関「嬉しかったです。結構すぐだったもんね」
森川「うん、すぐあとで『また一緒だー』って嬉しかったです」
――こうやって目の前にするだけで、仲の良さが伝わってきますが、おふたりは仲がいいんですね。
森川「『ごめんね青春!』のメンバーは、終わってからもみんな仲が良くて。番組が終わってからも、みんなでご飯に行ったりして会っているんです」
小関「あのドラマのメンバーは本当に特別で、最高の友人たちです……友人って呼んでいいのかな? 僕らはあの中でも比較的年下のほうなんです」
森川「たしかに! でも、年齢はバラバラなんだけど、同い年の設定だったから、距離も近いし、本当に同い年だった感じがする」
“コスメ”になりすぎて悩んだ日々
――その中でも、おふたりは実際の年齢も同じですよね。なんて呼び合ってるんですか?
森川「私はコセッキーって呼んでるよね」
小関「そうだね。僕は普段は葵ちゃんって呼んでます。
ちなみに『ドロメ』では僕らに恋愛的な要素も出てくるんですが、『ごめんね青春!』のときは、好きな人を取り合っていた仲なんです。ライバル同士」
森川「うん、ライバルだったね(笑)」
――鈴木貴之さん演じる半田くんを、森川さん演じるあまりんと、小関さん演じる、男子なのに女子の心を持つコスメが取り合う、という設定でしたね(笑)。
小関「でも、実はなんですけど……撮影中、入り込み過ぎちゃって。鈴木貴之くんが素敵に見えたんですが、役としてなのか、男として尊敬する意味の素敵なのか、それとももしや……っていう時期があったんです」
森川「本当に? ヤバくない?」
小関「入り込み過ぎちゃって……。撮影期間の前半は、結構それで悩んでいたんです。後半に行くに従って、大丈夫なんだって思えました。“大丈夫”っていう言い方はおかしいですね……自分は女性・男性を両方好きなわけじゃないって気づけたんです」
――劇中でコスメがもっていたような悩みを、リアルに抱えていたんですね。森川さんはその感じはお気づきになっていたんですか?
森川「いや全然……。コセッキーが手をすごくキレイにしていたり、グロスを塗ってても違和感がなかったから……。あ、でも違和感がなかったっていうことは……」
小関「そう、自分も違和感がなかったの……だからちょっと悩んだ(笑)」
森川「そういうことだったのか!」
小関「撮影期間中は役のままでいたからね。グロスも塗ってたし。でも、葵ちゃんとは逆に、疑っていたメンバーもいたみたいで。重岡大毅くんなんかは、やっと最近、僕が素を見せると『ああ、あの時は素じゃなかったんだね』って安心してくれました(笑)」
高校の頃から女子会に呼ばれる
――でも、そうも見えてしまう感じが、小関さんの魅力でもありますよね。女性に混じっても違和感ないといいますか。
森川「確かに女子3人でご飯食べていたとして『今からコセッキー来るよ』と言われても違和感ないですね」
小関「高校生の時から女子会に呼ばれていて、気づいたら女子会の中にいるようなことが多いんですよね……」
――それは、その女子たちに恋をされているとかではないんですか?
小関「ないですね」
森川「たぶんみんな、恋しないから呼べちゃうんだと思いますね……」
小関「あー……」
森川「いいのか悪いのか(笑)。コセッキーは、女子からしても、自分と同じジャンルというか部類のような感じがしてしまうんですよね」
――では、小関さんは今のような女子会に呼ばれるような立場と、逆にそういう会には呼ばれないけど恋をされまくるという立場と、どっちかしか選べないとしたらどっちがいいですか?
小関「正直……女子会に呼ばれる立場の方が僕は嬉しいかもしれないです。女子が気を使わないでしてくれる会話って勉強になるんですよ。女子のほうが、男子に比べて、比較的オトナだったり、色々細かく考えていたりするので」
――確かに、普通の男子では聞くことが出来ない、女子の本音を聞けると、視点を多く持てますよね。ちなみに、『ドロメ』の内藤監督は小関さんのことを『かわいい』っておっしゃってましたが、男性にかわいいと言われることに抵抗はない感じですか?
小関「ないですね……。小学校の頃から言って頂くことがあったので、ありがたいと思うようになっています」
――もちろん、森川さんも色んな人に、『かわいい』『好き』といったプラスの言葉を言われることが多いと思うんですが……。
森川「かわいいって言われるのは嬉しいです。でも、それが、私、信じられないんです……」
男性にも女性にも好かれるオーラーを放つ小関裕太。もちろん男性から見ても、男としての色気は放ちながらも、「かわいい」とも思えてしまう不思議な魅力をあわせ持った人だった。「男性としての色気もありますよね」と言った時にも「ありがとうございます!それは嬉しいです!」という明るい返事。一方で、自分に投げかけられるプラスの言葉を信じられないという森川葵。次回【森川篇】に続きます!
(文・写真:霜田明寛)
■作品情報
『ドロメ【男子篇】』、『ドロメ【女子篇】』
監督:内藤瑛亮『先生を流産させる会』『パズル』
脚本:内藤瑛亮、松久育紀『先生を流産させる会』
主演:小関裕太、森川葵|出演:中山龍也、三浦透子、大和田健介、遊馬萌弥、岡山天音、比嘉梨乃、菊池明明、長宗我部陽子、木下美咲、東根作寿英 他
製作:「ドロメ」製作委員会(日本出版販売、TCエンタテインメント、TBSサービス、是空、レスパスビジョン)|2016年|カラー|5.1ch|ビスタ|【男子篇】92分|【女子篇】98分|配給:日本出版販売|宣伝:太秦|©2016「ドロメ」製作委員会|公式HP dorome-movie.com
3月26日よりシネマート新宿ほか全国順次”2作品同時”公開!
【STORY】
海が見渡せる山の上にある男子校・泥打高校と山の麓にある女子校・紫蘭高校は来年から共学になることが決定している。来年の統合を見据えて両校の演劇部は合同合宿を男子校で行う事となった。颯汰(小関裕太)たち男子校部員は女子との出会いに胸を膨らませ、女子部員たちの到着を待ち、小春(森川葵)たち女子校部員は男子との出会いに期待と不安を抱きながら男子校へと続く山道を向かう。その道中、女子たちは崖の下で泥まみれになった観音像を見つける。男子校に辿りつき、いよいよ男女合同合宿が始まったのだが、恐ろしく、そして奇妙な出来事が次々と部員たちに襲いかかる。そして、次第にそれは昔から村に言い伝えられている“ドロメ”の仕業であるという事が明らかになって行く…。果たして“ドロメ”の正体とは!?高校演劇部の合宿を舞台に同じ時間軸で進行する男子、女子の物語を2つの視点、2本の作品として描く新感覚の“シンクロ・ムービー”!【男子篇】で観るか?【女子篇】で観るか?甘酸っぱい恋愛あり、友情あり、どこか憎めない新種のクリーチャー“ドロメ”が巻き起こす、恐怖と笑いが入り混じる青春ダブルアングル・ホラーがこの春誕生!