2017年7月、ワーナー・ブラザース映画から、“永遠のオトナ童貞のための文化系マガジン・チェリー”編集長・霜田のもとに、指令が入った。
ワーナー「突然ですが、メキシコの『人形島』に行ってください。」
霜田「え、メキシコですか??僕が?? な、なぜ…!?」
疑問のリアクションしか浮かばない霜田。
ワーナー「10月13日(金)に『アナベル 死霊人形の誕生』というホラー映画を公開するので、それと関連してメキシコのホラースポットで人形がたくさん葬られてる島に行ってきて欲しいんです」
霜田「え、映画のロケ地とかではないんですか?」
ワーナー「ええ、全く関係ないです」
普段、映画の紹介記事を書いたり、舞台挨拶の司会をしたりしている僕・霜田だが、実は怖いものが苦手。しかもチェリーでは、主に邦画を紹介し、7月当時にプッシュしていたのは『ハローグッバイ』『世界は今日から君のもの』と、完全に単館系の邦画である。
しかし、今回はワーナーさんが渡航費と宿泊費は負担してくれるというし、
直感だけが「行け」と言っていたので、行ってみることに!!!
片道14時間、メキシコに到着すると…
そこには世界各国から集められた、キャラの濃いYouTuberや、映画ジャーナリスト、写真家たちが!!
日本人はおろか、アジア人すらゼロ! もちろん通訳もいない!
最初に喋りかけてくれたのは、チリ人の女のコで、会話は
「あなたの主要言語は英語? それともスペイン語?」
だった。
どっちでもないよ!!
さらには他の人たちにも
「Are you YouTuber?」
と
人生で一度も聞かれたことのない質問
をされまくる。
だんだんNOと答えた後の説明がうまくできないので
「Yes.I am YouTuber!」
と返しつつ、交流を深める。
そしてまずは、『アナベル 死霊人形の誕生』をみんなで声を出しながら鑑賞。
世界中から約20人の人が集まって英語の映画を見るという体験だったわけだけど、怖くてリアクションする場面はみんな一緒。しかもみんな声を出す。
日本で映画を見ていたときは、自分の中に言葉が残るのがいい映画だと思いがちだったけど、これだけ文化の違う人たちが同じポイントで感情を動かされるのは映像の力であり、ホラー映画ならではの強さ……!
と、ホラー映画への見方が変わったところで、メキシコシティから車で約1時間半、船着き場のような場所へ。
めちゃめちゃカラフルな船!!!
だが、上陸を拒否するかのような雨!
しかし、ここで引き返すわけにはいかないので、全員でレインコートを着込み
船に乗り
細い水路に入り
YouTuberは動画を撮り……
水路をたどること約2時間。
既にこの時点で日本を出てから約40時間!
日も沈んできてちょうど怖くなってきた頃……
着きました!
いきなり首吊り……!
島には無数の不穏な人形たち!!
ホラースポットとして有名というこの人形島。
ただこの時点でメキシコシティから片道約4時間。なかなか簡単に来られるわけではないこの場所になぜこんなに人形が……。
蘇る小学校2年生のときの記憶……。横浜の人形博物館でさえ怖くて帰ってきた身としてはなかなかこたえる場所。
あれ……でも、慣れてくると既視感が……
原宿によくいるやつ
だと思えば、怖くはないかも……!
みなさんも今、この画面を違和感なくスクロールしたはず!
ということでもういっちょ!
そう、ここは原宿!!
そう思って人形とともに自撮りを始めると……
徐々に慣れてきた(……気になってくる)。
なんなら自撮り棒とかも使っちゃってね。
そんな中、現れたのは……
アナベル人形!!
あれ……アナベル??なぜここに??
海外の人気YouTuberも興味津々。
まあ、そんな細かいことはおいておいて
島の案内人の方に、島のなりたちなどを聞いていると、なんとなく
テーマパークのアトラクションのような気分
になってきます。
そう、この人形たちは、彼らのいるべきところにいて、
“怖がらせる”という役割をまっとうしているのです。
人形も人も“いるべきところ”にいられることは幸せなハズ。
彼らはここにいていいのだ……そんな考えがよぎったとき、ふと“いるべきところにいれなかった”人形が浮かびます。
アナベル……!
なぜこの人形島にいるかも謎ですし、映画の中でもこのアナベルは、とある理由で“いるべきところにいられなかった”存在として描かれます。
怖い!怖い!そういうところから呪いみたいなものは生まれるんじゃ……!?
人形島にいる人形よりよっぽど怖い!!!呪われたくないよーー!!!
ということで。
日本に連れて帰ってお祓いしてもらいました。
一応僕もお祈りをし
そもそも僕をこんな怖いことに巻き込んだ宣伝チームの方々にもお祓いを受けてもらいます。
ちなみに、今回はただのお祓いではなく、映画の大ヒット&宣伝活動安全祈願。アナベルの恐ろしさは損なわれることなく、関わる人々は安全安心なご祈祷でした。
これで大丈夫……なハズ!
心なし、スッキリして見えるアナベル。
ということで、彼女が“いるべきところにいられなくなった”理由は、10月13日(金)公開の『アナベル 死霊人形の誕生』 にて。
さらに“永遠のオトナ童貞のための文化系マガジン・チェリー”では後日、この記事には掲載しきれなかった人形島の様子を動画でお届けします! 併せてお楽しみに。
(取材・文:霜田明寛)
※本記事作成に関わる渡航費・宿泊費はワーナー・ブラザース映画様にご負担頂きました。
◆実在の死霊人形<アナベル>とはー?
映画のタイトルにもなっているアナベルとは、“史上最も呪われた人形”として、現在もアメリカ・コネティカット州のオカルト博物館に保管されている実在の人形。神父によって月2回の祈祷が実施されるほど、強力な呪いの力を持つ存在として知られている。大ヒットホラー映画『死霊館』シリーズにも登場し、一度見たら忘れられないビジュアルと不気味さで世界的に注目される存在に。シリーズの中でも特にアナベルにフィーチャーした『アナベル 死霊館の人形』(2014)は、呪いや異常現象のみならず重厚なドラマが高い評価を集め大ヒット。そして今秋満を持して、そんなアナベルの起源に迫る最新作『アナベル 死霊人形の誕生』が公開!
映画『アナベル 死霊人形の誕生』公式サイト
監督:デイビッド・F・サンドバーグ(『ライト/オフ』)
製作:ジェームズ・ワン(『死霊館』『ソウ』『ワイルド・スピード SKY MISSION』)/ピーター・サフラン(『死霊館』)
脚本:ゲイリー・ドーベルマン(『アナベル 死霊館の人形』)
出演:ステファニー・シグマン タリタ・ベイトマン ルル・ウィルソン
アンソニー・ラパリア ミランダ・オットー
配給:ワーナー・ブラザース映画 映倫:PG12
ハッシュタグ:#アナベル誕生
(c) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC