「おフェロ」とは、おしゃれかつフェロモンが出ているという意味で、雑誌『ar』が生み出した造語です。そのため、雑誌『non-no』では「色っぽ」と言われています。その特徴は何と言ってもツヤ!艶!つや!リップはもちろん、ファンデーションやチーク、ヘアにもラメやウエットな質感のアイテムを使うことで良質なツヤを生み出しています。
おフェロメイクの魅力はフェロモン、つまり、エロさです。また、おフェロメイクは抜け感を大事にします。そのため、濃いメイクの子は引き算、薄いメイクの子でもちょっと足し算するだけでできてしまうという、男子にも女子にもメリットがあるメイクなんです。
そもそも、「おフェロメイク」は「イガリメイク」とも呼ばれ、ヘアメイクアーティストのイガリシノブ氏が考案したメイクのことをいうそうです。そして今年は、その新たなバリエーションとして、クボメイクが登場しました! クボメイクのポイントはぷっくりとした「ちゅリップ」!! そのため、今、キスしたくなるようなぷっくりとした唇を作るために、「青ラメ」や「pH・水分量で色が変わる」といった一風変わったリップグロスが売り切れ続出となっています!
青文字系メイクだった人は、唇のpHや水分量によって色が変わるリップベースからおフェロに挑戦
おフェロメイクは血色の良さを強調し、湯あがり感を出すために、チーク濃いめ・リップは薄めの色遣いが特徴なのですが、青文字系メイクはチーク濃いめ・リップ濃いめ(マットな質感)が特徴です。つまり簡単に言ってしまえば、青文字系メイクをおフェロメイクにシフトチェンジするためには、リップを薄くすればいいということなんです。
しかし、青文字系メイクを好む友人曰く、今まで濃いめにしていたリップを急に薄くするのはちょっと勇気がいることなのだそうで、彼女は今までのリップの上に唇のpH(酸性からアルカリ性までの性質を測る単位)や水分量によって色が変わるリップグロスをのせることからおフェロメイクを取り入れたそう。
唇のpHや水分量で色が変わるリップは、キャンメイクから〈ユアリップオンリーグロス〉という名前で発売されているように、“自分だけの色”をつけられるという点で人気です。つけたときの体調やテンションなどでも変化があるそうなので、毎日のメイクが楽しくなりそうですね。
もともと赤文字系メイクの人は、唇の「生っぽさ」を出す青ラメリップを愛用
一方、もともと赤文字系メイクを好む人は、より淡く、すっぴんの唇に近いリップをつくるのが今のトレンドです。そのため、赤文字系メイクを好む友人曰く、先述したpHや水分量によって色が変わるリップは、色がつきすぎるそうです。そんな彼女は青ラメが入ったリップグロスを愛用していました。青ラメが入ったリップグロスはクボメイクでも使われていて、色がなく、ピンクを肌に馴染ませてくれる役割があるのだそうです。
「バカっぽい」はもうモテない。知性を表現するからこその、おフェロ
と、ここまで、それぞれの入り口でおフェロメイクを始めた友人たちのエピソードを紹介しましたが、筆者自身は唇の色が薄いなんて怖くて出来ない、未だにマットなリップに留まる派です。そんな私に赤文字系おフェロ女子が「濃いオレンジ系のリップは子供っぽくて、バカそうに見えるからもうできないよ~」とひと言。
あれ?「子供っぽくて、バカそう」ってモテる女の子の特徴じゃなかったっけ?
筆者の中でのモテる女の子像は、「えーわかんなーい」とか「○○教えて?」とか可愛く言える子というイメージでした。むしろバカな女がモテるくらいに思っていました。きっとあまりにもモテと縁が無さ過ぎて10年前からイメージが止まっていたんですね。
最近は知性や品のある(ように見える)、芯が強そうなオトナ女子がモテるというのです。
それを踏まえて考えてみると、やはり「エロメイク」、「セクシーメイク」と言ってしまうとあまりにも直接的で品が無く、知性も感じられませんね。そこで、「おフェロメイク」や「色っぽメイク」のようにオブラートに包んでしまえば、どんなにエロいメイクをしていても、品性を失うこともなく知的な女性として受け取られるということなんですね。
でも本当に「おフェロ」ってオブラートに包めてるのでしょうか。去年の今頃を思い出してみてください。今でこそ「おフェロ」はモテ要素のひとつですが、この言葉が出始めたときはみんな「おフ●ラ」や「ヨ●リメイク」のような18禁ワードに空目していたような……あぁ、きっとこんなことばっかり言ってるからモテないんでしょうね。
(文:たなかもみこ)