幸せで“ある”ことに気づける本
世の中には2種類の本がある。
幸せに“なる”ための本と、幸せで“ある”ことに気づくための本だ。
“なる”ための本は、もしかしたら読み過ぎると、ちょっと徒労感があるかもしれない。「この本の通りに頑張ったのに結局うまくいかなかった……」そんな風に本にちょっとした恨みを持ってしまう人もいる。
でも“ある”ことに気づくための本は大丈夫。その本から目を上げたときに、今まで見えなかったものが、見えるようになる。実は自分の目の前にあったけど、捉えられていなかった幸せが、言葉を与えられることで見えてくるようになるのである。
そんな幸せで“ある”ことに気づくための本の、新たな王道とも言えるような本のシリーズが、今、ひっそりと注目を集めている。
それが『HAPPINESS IS… 幸せを感じる500のこと』と『FRIENDSHIP IS… あなたに感謝する500のこと』の2冊だ。
色々な幸せのかたちが500
『HAPPINESS IS…』は、こんな感じ。
○恋に落ちたとき
○星空の下で眠る
○愛する人の隣で目覚めるとき
○ボールペンを最後まで使い切ったとき
人生にとって大きな出来事はもちろん、非日常も、日常に実は溢れている幸せも、簡潔な言葉とイラストですくい取って見せてくれている。
誰かといることで感じられる幸せ
『FRIENDSHIP IS…』はその続編。『あなたに感謝する500のこと』という副題の通り、誰かがいることで、感じることができる幸せの、500のシチュエーションが書かれている。
こちらは、例えばこんな感じだ。
○一緒に自撮り
○そういえばあんなこともあったよね
○世界のてっぺんにいるみたい
○雲までおんなじ形に見えるね
「自撮り」といった、現代的で若者向けの体験から、老いてから誰かと人生を振り返るという体験まで、“誰かと一緒にいることで”感じられる幸せが、こちらも500並べられている。
1000の幸せの形を浴びれば……
合わせて1000の幸せのシチュエーション。これだけの幸せの形を浴びれば、自分の日常に“実はあった”幸せに気づけるようになるはず。
著者はアメリカで人気の、イラストレーター夫妻。グリーティングカードだけでも世界中で100万枚以上の売り上げをあげる、ふたりのイラストを日本では初めて書籍化したのがこの2冊だ。
幸せの形は、万国共通。ホワイトデーのチョコに添えて、大事な人に、この1000の幸せを渡すのも粋かもしれない。
(文:霜田明寛)
■関連リンク
『HAPPINESS IS… 幸せを感じる500のこと』
www.amazon.co.jp/dp/4905073200/
『FRIENDSHIP IS… あなたに感謝する500のこと』
www.amazon.co.jp/dp/4905073251
【 著者略歴 】
リサ・スウェーリング&ラルフ・レザー
カリフォルニア州在住の作家、イラストレーターの夫妻。ふたりが描く愛らしいイラストは世界中に多くのファンがおり、著作に、NYタイムズ誌でもベストセラーとなった「Me without You」の他「HAPPINESS IS… 幸せを感じる500のこと」(文響社)「Harold’s Planet」「Vimrod」など多数。2007年にはワシントンポスト誌のブック・オブ・ザ・イヤー、2006年・2009年にはUSペアレンツ・チョイス・アワーズに選出されている。
著者サイト http://lastlemon.com/