ー3カ月前、童貞を捨てた。思ったほど、世界は変わらなかったー
チェリーについて

「離婚したって、愛はある」窪塚洋介 新時代のLOVE論

平成とは“窪塚洋介の崇高さと純度の高さに人々がついてこれなかった時代”なのではないか――?

新しい時代にこそ、窪塚洋介の言葉が、価値観が、生き様が必要とされるはず。
“時代の変わり目”の今、改めて触れておくべき窪塚洋介のコトバたち。
それは、時代を「架ける」「翔ける」「賭ける」言葉になるのではないか?

これは、そんな想いのもとに“永遠のオトナ童貞のための文化系マガジン・チェリー”がおくる、連続3回のインタビューシリーズ。窪塚洋介に“時代をカケル”言葉を聞く。

「社会に吠えなくなったワケ」を聞いた前回に続く第2回は「愛」にフォーカス。
窪塚本人とともに最近活躍が著しいのが、息子・窪塚愛流だ。映画『泣き虫しょったんの奇跡』で主人公の幼少期を演じ、俳優デビューした愛流。その親子関係、前妻にあたる愛流の母や今の奥さんとの関係について聞いた。

窪塚流・心根のよい子を育てる方法

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――窪塚さんからみた息子・愛流さんはどんな人間ですか?

窪塚「心根(こころね)がいいですね。そして、素直で優しい。まあ『多少こじれたほうが面白いよ?』って思う部分もありますけど、それくらい素直です(笑)」

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――親としての育て方はどんな感じなんですか?

窪塚「基本は放任です。もうちょっと『勉強しろ』って言えばよかったかなって高校受験を前にした今は思うけど(笑)、言ってこなかったですし。まぁ、放任というか、信じてあげてる、といったほうが近いかな」

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――信じてあげる、ですか。

窪塚「うん、何があっても味方でいてあげるつもりでいる、っていうのかな。もちろんアメとムチは使うけど、一番根底にその気持ちがあれば、まっすぐ育ってくれるような気がします。ただ、まだ1人目なので。今度は女の子が来てるから、また違うと思うし。毎回、自分も学ぶ感覚ですね。次は2回目の学び」

「子どもでも、魂は先輩」

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――子どもから学ぶ、という感覚なんですね。

窪塚「子どもでもたまに『あっ、先輩だなこれ』って感じることあるんですよね。『5歳だけど、5歳じゃないな』みたいな。人としての魂の古さと、肉体としての年齢はまた別モノというか」

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――何回か輪廻を重ねてきた、みたいなことも関係するんでしょうか?

窪塚「ええ、『相当“経てる”な』って感じる子どもとかいるじゃないですか。そういうのは、すごくセンシティブに感じるほうなので。自分の息子がそうかは一旦おいておいて、子どもにもそうやって敬意を持って接せれば、自分も大きくなれると思っているので」

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――そうおっしゃる窪塚さん自身も、年齢以上に達観されている気がします……!

窪塚「まあ自分では自分が何歳なのか、わからないですけどね。一応、18だと思ってます」

前の奥さんも含めて、大きな愛で繋がっている

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――本当に、愛流さんの目が美しくて、心根の良さが感じられました。

窪塚「それは嬉しいです。ここに至るまでの過程は色々あったんで、家庭だけに(笑)」

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――ちょいちょい韻を踏んでいただいてありがとうございます!(笑) 色々というのは、愛流さんのお母様にあたる、前の奥様との離婚とかのことですよね。

窪塚「ええ、でも今は、俺がいないときに、子ども2人と、前の嫁と今の嫁が4人で会ったりしてるんです」

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――なんて素晴らしい関係なんですか!

窪塚「こういうことを言うと、イスラム教徒、とか一夫多妻制って揶揄されることもあるけど、そういうことじゃなくて。前の嫁とセックスするわけじゃないし、親の立ち位置は二の次で、子どもファーストで考えたらこうなったんですよ。
普通の家族のようにしておいてあげよう、母親にも父親にもどっちとも気軽に会えるように、っていうのが一番最初の考え方としてあって。そしたら、今みたいに、大きな愛でみんなが繋がれてて嬉しいなぁっていう感じですね」

「好き」「嫌い」は変わっても、愛は消えない

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――子どものためにという考えが根底にあるとはいえ、結果的に窪塚さんと前の奥さんもまだ繋がっているわけで、なんだかありふれた言葉では言い表せない、大きな愛を感じます。

窪塚「前の嫁に関しては、切っても切れないというか。彼女のことも、ちゃんと愛して結婚してるので。正直、それって離婚したからってなくなるものじゃないんですよ」

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――離婚したからって、なくならない……詳しく教えてください!

窪塚「一生面倒見ようと思って結婚して、9年間頑張ったけどダメで。でも最初に『一生面倒見よう、俺はこの人のことを愛してる』って思った自分は本当なんで。そのことは消しようがないっていうか。離婚って言って紙にハンコを押したから消えるものじゃないんですよ。それで『じゃあ、おつかれー!一生会わないね』とはならないんですよ」

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――実際、会われているわけですもんね。

窪塚「子どもがいるからっていうのは大きいですけどね。でもだからこそ、“子はかすがい”っていうのかもしれないし」

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――じゃあ、1回生まれた愛は、その後2人の関係性がどうなろうと、永遠で、消えないものなのでしょうか?

窪塚「ええ、愛のはじまりって『愛そう』と思って愛すわけじゃないですよね。愛してたときに『あ、愛してたんだ』って気づくというか。好きとか嫌いは変わるけど、愛は変わらない。だから、愛とはなくならないものなんです」

(取材・文:霜田明寛 写真:中場敏博 動画撮影・編集:長谷川颯也)

次回は、窪塚さんに人生の意味について聞く
【「実は5回死にかけた」窪塚洋介に聞く“生きる意味”の作り方】を公開予定!

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