ー3カ月前、童貞を捨てた。思ったほど、世界は変わらなかったー
チェリーについて

チェリー記者が歌舞伎町で『ドロメ』初体験 森川葵の手と小関裕太の優しさに触れた

チェリーたちはステージを駆け上がらねばならない

“永遠のオトナ童貞のための文化系マガジン”を標榜する『チェリー』。自分たちの総称であり、読者に想定しているのは“オトナ童貞”。傷ついた人こそ、文化を創れる才能がある……。が、モットーである。

そんなオトナ童貞の我々は、圧倒的な才能に出逢いながらも、“自分たちも同じステージに立てるよう、研鑽していかなければいけない”という密かな野望を持っている。
読者にグッときそうな作品を紹介していくのが使命ではある。だが、圧倒的な作品を観て、ただただ、口を開けているわけにはいかない。
そちら側の世界に行けるよう、少しでもステージを駆け上がらなければいけないのだ……!

内藤瑛亮監督最新作『ドロメ』に……

この春、チェリーが出会ったのは内藤瑛亮監督。映画『先生を流産させる会』で注目を浴び、今年2月には日活配給の『ライチ☆光クラブ』で中規模公開作品を初体験した。

最新作は『ドロメ』。統合が決まっている男子校と女子校の演劇部員の生徒たちが、合同で合宿を行うが、学校で奇妙なことが起こり……という青春ファンタスティック・ホラー映画だ。劇中には、恐ろしい存在として出てくるドロメのラスボス的な存在として、ドロメちゃんというキャラクターが登場する。

2014年に放送されたTBSの伝説的ドラマ『ごめんね青春!』を思わせる設定に、内藤監督、さらに主演が小関裕太さん森川葵さんということになれば取り上げないわけにはいかない! ということで、チェリーでは2人と内藤監督にインタビュー。ある日の内藤監督の取材後にこんな発言が。

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内藤「公開日にドロメちゃんを歩かせたいんだけど、中に入る人がいないんですよね……」

その瞬間、チェリー編集長・霜田は、後輩を売っていた。

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「うちのライターの小峰が入ります!!」

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内藤「え、いいんですか!?」

ということで、ライター小峰の、ドロメちゃん入りが決定。なんと、当日の舞台挨拶にも、ドロメちゃんとして登壇するという大役まで任せていただくことになったのだった……!

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小峰「頑張ります……!」

ドロメちゃんはひとりでは装着できません。

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ということで、小峰ドロメちゃんの完成!

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「中は暑いけど、意外に手は動かせます」とのこと。

で、いざ新宿の街へ!

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内藤監督もお伴してくださります。

と、突如殴りかかろうとする女性が……!

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確かに、劇中では男子も女子も妖怪であるドロメちゃんに殴りかかる。し、しかし今日は、い、いちライターの小峰なんだ……!

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友だちが止めに入っても。

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コドモがやって来ても虎視眈々と狙っている。
しかし近づくと……。

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この笑顔! 怨念が集まってできたと言われるドロメちゃんだが、なんだか不思議なパワーがあるようだ!

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男子高校生はノリノリに。

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女子は不思議そうに見つめ……。

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ちょっと怖そうなお兄さんも。

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子どもも。

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ギャルに、

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犬までも……!
全方位に受け入れられている! 新宿は懐が深い……!

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『ちはやふる』に入りそうな層も、ドロメに興味を持っている……!

新宿の街が多様な人に溢れているからこそ素晴らしいように、映画も多様だから、文化は素晴らしいんだ!

ということで、お披露目から1年・新宿の象徴のようになっているゴジラとツーショット!

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これには内藤監督もテンションが上がり、あろうことか映画のポスターを手の置き場にして重心を取り、『ゴジラvsドロメ』をその場で撮影!

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そして、新宿の街を闊歩したあとは初日舞台挨拶へ!
そう、なんと小峰には、舞台挨拶にドロメちゃんとして登壇するという超重要ミッションが課されているのである。

顔を隠しているとはいえ、映画ライターとしては、舞台挨拶で劇場に立てるというのは、感無量。少しでも演者の視点から客席を見られることで、きっと、これから映画の紹介の言葉にも深みが出てくるはず!

文字通り、ステージを上がろうとしている小峰ドロメ。

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人の手は借りているものの、なんとかステージへあがった!

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お客さんから「かわいいー!」の声援も!

そして、任務を遂行し……!

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マスコミ用フォトセッション!!

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しかし、立ち位置が……!
事前にもらった立ち位置表より真ん中に来すぎてるぞ……!
おい、自己主張しすぎだ小峰!!!

しかし、このとき、キャストの方は文句を言うでもなく、写真をよーーーーーく見ればわかるように、小関裕太さんに至っては、ドロメの頭のバランスが崩れないように、さりげなく、ドロメの頭を抑えてくださっていたのである……!

なんという優しさ!
実はこの瞬間に限らず、一日中、森川葵さんと小関裕太さんの主演コンビは、小峰ドロメちゃんに、「大丈夫ですか?」「お疲れ様です!」といったねぎらいの声をかけてくれていた。

そして小峰は仕事を終えた。

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今日のハイライトを聞くと「森川葵さんが、僕(正確にはドロメちゃん)の手をひっぱってくれた瞬間ですね……」
という、答えが! そこは「憧れの内藤監督に、iPhoneとはいえ、カメラを向けてもらった瞬間」と答えるのかと思いきや、さすがのチェリー男子!
(内藤監督、すいません!)
ちなみに、こちらが、チェリー小峰が、自分の手を握られたと錯覚するほどに、テンションが上がった瞬間。

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怨念で出来上がったというドロメちゃんも、おそらくこの幸福感で成仏できるはず。
そして、記念に、主演の2人とスリーショット!

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美しい2人の間に入ると、なんともオトナ童貞臭が漂うがしょうがない!

終始、小峰ドロメを気遣ってくれた2人の人間的な輝きにも大感動。

2人の輝きには到底かなわないものの、輝きを紹介しながら、自分たちも輝いていきたいと願う『チェリー』小峰は、この日、その任を終えたのだった……。

(取材・文:霜田明寛)

公式サイト:映画『ドロメ』■作品情報
『ドロメ【男子篇】』、『ドロメ【女子篇】』
監督:内藤瑛亮『先生を流産させる会』『パズル』
脚本:内藤瑛亮、松久育紀『先生を流産させる会』
主演:小関裕太、森川葵|出演:中山龍也、三浦透子、大和田健介、遊馬萌弥、岡山天音、比嘉梨乃、菊池明明、長宗我部陽子、木下美咲、東根作寿英 他
製作:「ドロメ」製作委員会(日本出版販売、TCエンタテインメント、TBSサービス、是空、レスパスビジョン)|2016年|カラー|5.1ch|ビスタ|【男子篇】92分|【女子篇】98分|配給:日本出版販売|宣伝:太秦|©2016「ドロメ」製作委員会|3月26日よりシネマート新宿ほか全国順次”2作品同時”上映中!
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【STORY】
海が見渡せる山の上にある男子校・泥打高校と山の麓にある女子校・紫蘭高校は来年から共学になることが決定している。来年の統合を見据えて両校の演劇部は合同合宿を男子校で行う事となった。颯汰(小関裕太)たち男子校部員は女子との出会いに胸を膨らませ、女子部員たちの到着を待ち、小春(森川葵)たち女子校部員は男子との出会いに期待と不安を抱きながら男子校へと続く山道を向かう。その道中、女子たちは崖の下で泥まみれになった観音像を見つける。男子校に辿りつき、いよいよ男女合同合宿が始まったのだが、恐ろしく、そして奇妙な出来事が次々と部員たちに襲いかかる。そして、次第にそれは昔から村に言い伝えられている“ドロメ”の仕業であるという事が明らかになって行く…。果たして“ドロメ”の正体とは!?高校演劇部の合宿を舞台に同じ時間軸で進行する男子、女子の物語を2つの視点、2本の作品として描く新感覚の“シンクロ・ムービー”!【男子篇】で観るか?【女子篇】で観るか?甘酸っぱい恋愛あり、友情あり、どこか憎めない新種のクリーチャー“ドロメ”が巻き起こす、恐怖と笑いが入り混じる青春ダブルアングル・ホラーがこの春誕生!
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