「聞き上手ほど、女子会は疲れる」
「映えより味」「早く部屋着になりたい」
様々な自分を使い分けながら現代を生き抜く女性たちを「着ぐるみ女子」と名付け、彼女たちにフォーカスを当てたプロモーションで世間をざわつかせているのが、女性向けの着せ替えアプリ『ポケコロ』。
「#こっちがホント」というコピーとともに女性の本音を表した広告を駅構内や街頭ビジョンで展開し、反響を呼んでいます。
着せ替えアプリ『ポケコロ』がなぜ「着ぐるみ女子」に注目したのか。「#こっちがホント」というコピーに込めた思いとは何なのか。
プロモーションを通して『ポケコロ』が伝えたいメッセージを紐解くべく、アプリを運営するココネ株式会社・取締役の石渡真維さん、そしてマーケティング室・室長の佐野孝行さんに話を伺いました。
ポケコロユーザーの交流から見えた“女性の多面性”
――まず、今回のプロモーションに際して「着ぐるみ女子」に注目したキッカケや理由について教えてください。
石渡さん「もともと『ポケコロ』は、リアルではいえない本音を共有しあったり、キャラクターを通じて普段自分があまりしないようなスタイルに挑戦したりといった楽しみ方をされている方が多いんです。そういった、普段とは違う自分や、素を見せられる場として『ポケコロ』が楽しまれているのではないかと感じていました」
佐野さん「お客様を実際に会社に招いてお話を聞く機会も多いんですが、そこでも聞かれるのが『リアルではできないことも、ポケコロだとできる』『自由になれる』といった声なんです」
「こういったインサイトを持った女性は、ポケコロ内のみならず、実は多くいるのではないか?という仮説から、まるで着ぐるみを着ているかのように素ではない状態の“よそいきの自分”と、素の状態の“ホントの自分”の両方を持ち合わせている女性たちを『着ぐるみ女子』と名付けて実態を調査することになりました」
――実際に「自分は着ぐるみ女子だ」と自覚されている女性はどの程度いたのでしょうか?
佐野さん「20~40代の一般の女性を対象に調査を行なったところ、8割以上の女性が『着ぐるみ女子』の自分を自覚しているということが分かりました」
石渡さん「実際に8割以上という数値を目の前にして、自分が想定した以上に多いなと感じましたね。あらためて、色々なところで、その場に合わせた振る舞いを求められている人が多いということが、この調査で分かりました」
着ぐるみを使い分ける女性たちが本音を言いやすくなる環境を作るために
――キーメッセージとして打ち出している「#こっちがホント」という広告コピーには、「着ぐるみ女子」たちへのどういったメッセージが込められているのでしょうか?
佐野さん「私たちは着ぐるみを着ること自体が悪いことだとは思っていないんです。むしろ、そういった自分を肯定しつつ、素や本音をさらけ出せる場所をどこかに持っていられるといいよね、というメッセージを伝えるために、『#こっちがホント』というコピーを作成しました。このコピーを通じて、女性たちが普段なかなか言えない本音や素の自分を出しやすい環境が作れるといいなという想いがあります」
石渡さん「集団の社会生活の中で生きていく以上、それぞれの場所に合った着ぐるみは皆さん着ているはずです。だからこそ、どんな着ぐるみを着ているのか、どんな本音があるのかを誰かに話せるだけでも日頃の息苦しさから解放されると思うんです。決して『着ぐるみを脱いで!』と言っているわけではなくて、『そういう着ぐるみを誰しも着ているよね』という事実を共有するだけでも価値があることだと考えています」
佐野さん「『#こっちがホント』というコピーに合わせて今回様々な女性の本音を表現するグラフィックを作成しました。普段なかなか自覚していない本音を言語化し目にしていただくことで『あっ!確かに本当はそうだよね』みたいな気づきを共有できたらいいなと思っています」
『着ぐるみ女子』に誰よりも共感してくれた 「りんごちゃん」を広告起用したワケ
――現在公開されている広告以外にも、今後何か新たな展開はありますか?
佐野さん「11月からはものまねタレントの『りんごちゃん』が出演する新たな広告を発信する予定です」
――なぜ、今回「りんごちゃん」を起用するに至ったのでしょう?
佐野さん「テレビでいつも変わらない笑顔と明るい姿を見せてくれるりんごちゃんだからこそ、実はなかなか人には見せられない素の部分や本音があるのでは?と感じていました。それと同時に、彼女のような人にとって、『ポケコロ』が居心地のいい場所でありたいという思いがあり、今回出演をオファーするに至りました。りんごちゃんご本人も企画内容やメッセージにとても共感してくれたことから、まさに「着ぐるみ女子」を一緒に応援しつつ、『ポケコロ』を様々な方に知っていただくための存在として、適任だなと実感しているところです」
「こちらの広告はポケコロをまだ利用したことが無い方でも、りんごちゃんのようなインサイトを持っている方であれば共感してもらえるような内容に仕上がっていると思います」
肩書きや年齢といった“着ぐるみ”を脱げる場所へ 『ポケコロ』が目指す姿とは
――「着ぐるみ女子」が『ポケコロ』内にも多いとのことですが、彼女たちにとって『ポケコロ』はどんな居場所となっているのでしょうか?
石渡さん「『ポケコロ』内には幅広い層の女性がいますが、立場や年齢などを取りはらって、一切のしがらみがない穏やかな人とのつながりを楽しんでいる方が多い印象です。弊社のママ社員も、育児休暇中のスキマ時間にポケコロに駆け込んでいたと言っていました。育児休暇の間ってママとしての仕事がずっと続くわけじゃないですか。そんな日々のちょっとした合間の時間に“母親”という自分のラベルを取って駆け込める居場所になっていたんじゃないかと思います」
佐野さん「そういう意味では、キャラクターを通すことでニュートラルな自分でいられる、“着ぐるみを脱げる場所”なのかもしれません。『着ぐるみ女子』というワードに共感してくださった方であれば、その居心地のよさを感じていただけるはずです」
石渡さん「日頃のフラストレーションって『着ぐるみ』という制約のせいで発生しがちですよね。そういった制約を取りはらって自分らしくいられる場所としてぜひ『ポケコロ』を活用していただきたいです」
大切なのは『着ぐるみ女子』である自分を肯定してあげること
インタビューにもあったように、『ポケコロ』はよそいきの自分にちょっぴり疲れたときに、ホントの自分を思いきり楽しめるスマートフォンアプリです。
キャラクターを通して、「掲示板」機能で同じ趣味の人を探したり、「なぐさめの星」機能でつらいことがあったときに励ましあえたりと、様々なつながりを作ることができます。
色々な自分を使い分けることで、現実もプライベートも上手くバランスがとれるもの。
8割以上が『着ぐるみ女子』と自覚している現代の日本女性たち。
社会の中で求められている姿に自分を近づけようと頑張ったり、ちょっとした会話でも空気を読んでしまったりする方こそ、『ポケコロ』のような自分を解放できる居場所をもつことが大切なのかもしれませんね。
<調査概要>
「着ぐるみ女子」に関する調査
・調査対象:20~40代女性(年代均等割付)
・調査期間:2019年9月13日~17日
・調査方法:インターネット調査
(文:ソーシャルトレンドニュース編集部)