「ダサい」のが今一番クール。NYの最新トレンド「ノームコア」。

こんにちは、こちらでファッションコラムを書かせて頂いているYUKIKOです。このコラムではファッションやライフスタイルなどのトレンドやトピックを紹介していきたいと思います。私の個人的な趣味と意見の押しつけも多発しますが、こんなのもあるんだ、程度に気軽に読んで頂ければ嬉しいです。

ファッションコラム第一回目は、海外での最新トレンドの話を。

少し前からファッション界ではNYを中心に、「ノームコア」なるキーワードが駆け巡っています。ノームコアとは、「ノーマル」と「ハードコア」を足した造語で、日本語に訳せば「極めて、それはもう極端に普通」といったところ。

ノームコアな服装とは、ゴミ出しに出かける間際のような、ファッションに目覚める前の小学生のような、ファッションに気を遣わないどこまでも普通な服装。少し前の尖ったファッショニスタなら振り向きもしないような言わば「ダサい」格好です。世界一有名なノームコアはアップルのスティーブ・ジョブズ氏のスタイル。新製品発表の映像を思い出してもらえるとわかりやすいかと思います。(実は彼は生涯イッセイ・ミヤケのタートルとLevi’sのジーンズだったのですが)

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ノームコアなスタイリングにキャップは必須。photo via DILINE

私はこのノームコアを知って、ここ数シーズン感じていたモヤモヤがすっきりしました。「ああこれだったのね」と。スポーティでもなく、◯年代風でもない。昨年流行したビッグシルエットのコート、今春も人気なデニムのオーバーオールや上下セットアップ、ソックス×サンダル、空前のスウェットブーム、便所サンダル風つっかけの流行など。これら全てが、ノームコアの前兆だったのです。

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最近は「きちんとヒール×タイトなパンツ」よりも、「スニーカー×ゆるいパンツ」が人気。photo from rraun

このトレンドが生まれた背景として想像出来るのは、ファッションを「個性」として極める人間が多いと「普通」であることが「個性」となる、という言葉遊び(屁理屈とも言う)のような考え方。ミウッチャ・プラダやジョン・ガリアーノのような凝りに凝ったアート系デザイナーたちのファッションに、そろそろ疲れ始めたストリートのファッショニスタたちが、家族との時間や健康を重視した快適なライフスタイルを体現する形としてローヒールやスニーカーをお洒落に着こなす、といったことを始めたのがきっかけではないか、と想像しています。

いわゆる非モテな服装をし、着飾ることをやめたことで、本質重視に移行し始めたという見方もあるようですが、個人的にはそこまでは言い過ぎだと思います。結局はファッション好きの一過性の遊びに過ぎないのではないかと。なんせ、ファッションに気を遣わない人はトレンドだろうが何だろうが常に “ノームコア” ですし。

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日本のブランドはノームコアが得意?photo via DILINE

しかし一過性であったとしても、一流のビジネスマンでもあるトップデザイナー達は見過ごす訳にはいきません。この流れに気付いたカール・ラガーフェルドやマーク・ジェイコブスなどのトレンドセッター的デザイナーたちは早速バックパックやスニーカー、スウェットを取り入れました。今度の秋冬のコレクションを見れば一目瞭然です。これから発売される雑誌にはあちこちで見る単語になると思います。

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家の中で履いていたソックスでそのまま外に出ちゃった!風ノームコアなサンダルスタイル。ヒールではなくフラットなのが今年流です。出来ればビルケンシュトックやナイキのプールサイドサンダルのようなつっかけに合わせるのがベスト。

このノームコア、ダサ可愛、秋葉系などのファッションを長い間見て来た日本のファッションピープルにとっては、簡単に取り入れられる身近なスタイルなのではないでしょうか。ポイントは「絶対に、どこも、頑張らないこと」。

「なんか今日ダサくない?」と言われたら胸を張って言いましょう。

「ノームコアなの」

ただし、いくら最先端でも非モテ系ファッションであることはお忘れなく。

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