ー3カ月前、童貞を捨てた。思ったほど、世界は変わらなかったー
チェリーについて

森川葵「前の向き方」

主演作『恋と嘘』を引っ提げて1年半ぶりの登場

『ごめんね青春!』『表参道高校合唱部!』『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』最近では10月スタートのドラマ『先に生まれただけの僕』に出演、行定勲監督『リバーズ・エッジ』も公開が控えるなど、以前にも増してその演技力の高さに触れる機会が増えてきている女優・森川葵。
10月14日(土)より主演映画『恋と嘘』が公開される。政府によって人生のパートナーを決められてしまうという特殊な世界で、2人の男子の間で揺れ動く女子高生を演じている。

ちなみに前身のサイト時代も含めると当“永遠のオトナ童貞のための文化系マガジン・チェリー”最多登場女優でもある森川さん。前回取材させていただいたのは2016年の3月。ちょうど4月から1年間、トーク番組『A-Studio』で笑福亭鶴瓶のアシスタントを務める直前のタイミングだった。それから1年半、『恋と嘘』をはじめとする様々な現場を経てどんな変化が起きたのか? デビューから7年、22歳の森川葵さんに話を聞いた。

森川葵を変えた『A-Studio』との出会い

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――1年半ぶりのご登場、ありがとうございます。まずはこの1年半で、ご自身の中で変わったなと思うところがあれば教えてください! 勝手な印象ですが、少し明るくなられたような……。

森川「自分でも、割と明るくなったと思います。そして、仕事に対して前向きになりました!」

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――もちろん、決して後ろ向きだったわけではないとは思うんですが、昨年、自分に自信がないということはおっしゃってましたよね。

森川「はい、昔は『自分がお芝居している意味って何なんだろう……』なんて考えてしまったこともあるんですけど、最近は『大丈夫』って思えるようになりました。私、根がネガティブなので……」

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――根がネガティブ……!

「ええ、だからどんなときも、ネガティブになってしまうのは簡単なんです。でも、明るく元気にやっていこうって意識しはじめたら、段々とそれが自然な状態になっていって。そのせいか、今はたくさんの作品に出させていただいて、色んな現場や、そこでたくさんの人と関わることが、以前にも増して楽しくなっていますね」

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――それって、何か変化のきっかけがあったのでしょうか?

「やっぱり『A-Studio』は大きかったです。色んな方とお話ができて、どんどんと自分の考え方も変わっていきました。鶴瓶さんのような明るい方の横に居続けたことで、自分の気持ちが明るくなっていったというのも大きいと思います」

高校時代にやりきったからこそ後悔なく生きられる

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――僕たちチェリーは簡単に言うと『それぞれの忘れられない時代を大事にしながら前を向いて生きていこう』という媒体なんですが、今、前を向いている森川さんにとって、今に活きていると感じる時代はありますか?

森川「高校時代ですかね。東京の高校で卒業はしたのですが、最初の2年間は愛知の地元の工芸系の高校に通っていたんです。私はインテリア科だったのですが、そういう高校なので、個性的な見た目のコも多かったんですよね。ギャル系のコもいれば、オカッパで長めのスカートを履いて、あえてのメガネにリュック……みたいなオシャレなコもいる。その中で影響を受けて、私は、ルーズソックスを履いたり、濃いメイクをしたり、カラコンを入れたりしていて」

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――当時のセブンティーンモデルとしてのイメージとはちょっと離れた、割とぶっとんだ感じですね!

森川「こうして振り返るとちょっと恥ずかしいんですけど、当時から『高校を卒業しちゃったらこういう格好はできない』という感覚でやってました。でも、すごく楽しかったし、あのときやりたいことをやりきったからこそ、今『高校生の時にこれをしておけばよかった!』って後悔することがないんです」

“葵”役に常にドキドキ

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――一方で、今回森川さんが演じる高校生の世界は、色々と後悔も残りそうな世界ですよね。自分の人生のパートナーを政府が決めるという……。

森川「きっと、この『恋と嘘』の世界に生きていたら戸惑いますよね。会ったことも話したこともないのに、突然結婚相手を言い渡されるわけですからね。何をもって“最良の相手”と言えるのだろう、本当かなあ……って疑問に感じるとは思いますが、でも本当にそんな相手がいるなら会ってみようという気持ちは湧くと思います」

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――そして、まさかの森川さんと同じ名前の“葵”役です。

森川「最初、もらった台本に“葵”って書かれているときは、まだ役名が決まってないから私の名前を書いているのかな、って思っていました(笑)。あとから原作者のムサヲ先生に葵っていう名前にした理由を聞いたら、去年の女の子の名前のランキングで1位だったからって言われて納得できたんですけどね」

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――きっと現場でも、役名で呼ばれているのか本名で呼ばれているのかゴチャゴチャになっちゃいそうですよね。

「現場で『葵!』って言葉が響いていると、その度にちょっとドキドキしました。さすがに普段、現場で下の名前で呼び捨てにされることはないので(笑)。今回の共演者の方は、本番じゃないときは『葵ちゃん』って呼んでくれるのに、本番では役名の『葵』で呼び捨てするので、その差にもドキドキですよね(笑)」

チュートリアル徳井の男前すぎる気配り

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――今回の共演者の中には森川さんが『A-Studio』のアシスタントだったときにゲストで登場された、チュートリアルの徳井さんもいらっしゃいます。

森川「徳井さんに『覚えてますか?私A-Studioで……』って話しかけたら、覚えててくださって嬉しかったです」

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――忘れるわけないじゃないですか!(笑)  やっぱり徳井さんは優しかったですか?

森川「現場でも、普段から話しかけてくれたりして、本当に優しかったです。ある日私が、エシレのバターケーキを食べてみたいって思って検索してたんですよ」

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――フランス産の超高級バター・エシレバターを使った、行列もできるという人気のケーキですね。

森川「そうしたら、徳井さんが番組で紹介してたっていう記事が出てきて。私から『食べたくて検索してたら、徳井さんのお名前出てきました』っていう会話をしたんです」

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――まさか……!

森川「次に徳井さんが現場にいらっしゃったとき、帰り際に『支度部屋にある青い箱持って帰って』って私に言うんです。『えっ、なんですか?』って聞いたら『バターケーキ、大きいのは買えなかったけど、ちっちゃいの買っておいたから。荷物になっちゃうかもしれないけど、ごめんね!』って言うんです」

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――ひいい、かっこよすぎる!!

森川「しかも『荷物になっちゃうかもしれないけど』って、そんな、荷物になるわけがないじゃないですか!(笑)  そう言ってスッと帰っていかれる後ろ姿は男前でした」

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――今、又聞きで聞いても徳井さんに惚れそうです。そんな徳井さんが森川さんの叔父さんなんてもう最高の設定じゃないですか。

森川「もうキュンキュンですよね。あんなお話も面白くて、内面までかっこいい叔父さんがいたら最高です」

自分で自分の人生を考えるということ

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――最後の質問になります。今回の『恋と嘘』は、他人に運命を決められる主人公たちが、従ったり、抗ったりしていく話です。恋愛面に限らず、森川さん自身は“他人に運命を決められる”ことに関してどう思いますか?

森川「正直、人生って、誰かに操作される方が本人はラクなんじゃないか、って思うんですよね。一方で、自分で自分の人生を決めようとすると、すごく考えないといけないし、責任をとるのも自分です」

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――森川さんのようなお仕事をされていると、事務所の方はじめ、森川さんの人生を考えてくれる人もいるという立場ですよね。

森川「ええ、『よろしくお願いします』って周りに言えば、考えてもらって、人に任せて生きていける環境だとは思うんです。でもやっぱり20歳も超えて大人になってきて『それだけでいいのかな?』っていう思いも出てきている状況です」

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――これまで以上に、自分で考えることも必要なんじゃないか、と。

森川「やっぱり人ってラクな方向に流れがちじゃないですか(笑)。でも、自分で考えたり決めたりできるところはちゃんと考えていきたいな、と。もちろん100%我を通す、ということではなくて、決めてもらえるところは周りの方を信頼して決めてもらいながら、自分で考える部分とのバランスを取っていきたいなと思っています。大事なのはバランス……なんですかね(笑)」


以前と同じように控え目に笑う森川葵さん。だが、『A-Studio』をはじめとした数々の経験を通して、言葉のひとつひとつが明るくも重いものになっているのを感じた。

(取材・文:霜田明寛 写真:浅野まき スタイリスト:武久真理江)


【関連情報】
映画『恋と嘘』出演:森川葵、北村匠海、佐藤寛太、徳井義実 ほか
原作:ムサヲ(週刊少年マガジン編集部「マンガボックス」連載)
配給:ショウゲート c2017「恋と嘘」製作委員会 cムサヲ/講談社
〇森川葵(もりかわ あおい)
・生年月日:1995年6月17日生まれ(22歳)/愛知県出身
・映画
2016年「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」<手塚ひろ美 役>
2016年「鷹の爪8 〜吉田くんのX(バッテン)ファイル〜」声優ヒロイン<里見 役>
2016年「金メダル男」<篠宮亜紀 役>
2016年「A.I. love you」主演<星野遥 役>
2017年「花戦さ」<れん 役>
2017年「先生!、、、好きになってもいいですか?」<千草恵 役>
・ドラマ
2015年TBS「表参道高校合唱部!」<引田里奈 役>
2015年CX「テディ・ゴー!」主演<山瀬和子 役>
2015年TBS「監獄学園-プリズンスクール-」<緑川花 役>
2016年CX「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」<市村小夏 役>
2016年NTV「遺産相続弁護士 柿崎真一」<丸井華 役>
2016年NHK BSプレミアム「プリンセスメゾン」主演<沼越幸 役>
・TV
TBS「A-Studio」2016年4月よりレギュラーMC

 

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