ミスキャンパスと聞くと、“ガツガツとした美女たち”というイメージを浮かべる方も多いかもしれない。だが、ことミス成蹊に関してはちょっと違う。大学がある吉祥寺の土地柄ゆえなのか、性格は穏やかなコが多い。それでいて、自分のこだわりは持っているので流されない。もちろん、ミスコンテストに出るくらいなので、美しく……と、いいとこ取りなのがミス成蹊なのである。
そんなミス成蹊の新たなグランプリを決める、ミス成蹊コンテストが11月17日におこなわれた。
グランプリに輝いた経済学部2年の土谷梓さんは、附属の成蹊の小学校から中・高・大と通い続ける、成蹊愛の強い女のコ。
「今までの私の人生を共に歩んできた人たちが、たくさん見に来てくれました。大学に友達は少ないんですけどね(笑)」と語る。また、将来の目標はアナウンサーだといい「高島彩さんのようになりたいです」と、成蹊の大先輩の名前をあげた。
準グランプリの経済学部2年の大地志穂さんも「将来はメディアに関わるお仕事がしたいです。皆藤愛子さんのようなアナウンサーに憧れますね」と、控えめに語ってくれた。
もちろん、グランプリ・準グランプリの2人以外にも、感性豊かな美女がズラリ。
文学部3年の鈴木麻友さんの顔には、コンテスト開始直後、舞台に登場した瞬間に、既に涙が。その時の心境を聞くと「今までお世話になった人たちのことを思い出したら思わず……」とのこと。家族や友人など、今までの自分の人生のダイジェストのような人たちが客席に並ぶ状況を見て、感謝の気持ちが湧き、思わずこぼれた涙だったようだ。
また、将来の目標に関しては「これまで目指したことはなかったんですが、こういう人前に出る場に立つことで、アナウンサーを目指すようになりました」と、コンテストを経て心境も変化した様子。
ちなみに、他大のミスキャンパスコンテストは、候補者の中でも3年生の出場者がメインだが、今回のように、1、2年生も出場し、グランプリに輝くことがあるのも、ミス成蹊の特徴だ。この日、舞台に登場した昨年度グランプリのピカードプリシラ彩華さんと、準グランプリの森夏美さんも、現在2年生で、受賞時はともに1年生だった。
おっとりとした成蹊美女たちが、続々とアナウンサーになり、お茶の間をにぎわせる日も、そう遠くはないかもしれない。
(文:霜田明寛)