突然ですが、あなたは半沢派ですか?それとも倫太郎派ですか?
1年半ぶりに堺雅人が主演をつとめた『Dr.倫太郎』(日本テレビ系)が無事終了。
『リーガル・ハイ』(フジテレビ系)から1年半あけての民放連ドラの主演でしたが、来年は大河ドラマの主演が決定しており、今後民放の連ドラではしばらく見られない可能性も……。
2年前に大ヒットした『半沢直樹』(TBS系)は悪を成敗する銀行員の役で、流暢なセリフ回しや正義感に燃える姿がすっかり定着。未だにモノマネをする人もいますよね。
今回の『Dr.倫太郎』では、そんな姿とは打って変わって、優しく包み込むように患者に接する精神科医役に「新たな一面」と心を掴まれた人もいるでしょう。
しかし! そんな声に待ったをかける女子が多数存在するのです。
本来の堺雅人さんは倫太郎キャラ?
「新選組!の山南さん役から好きなのですが、倫太郎を見たとき、こっち!こっち!と叫びました」 (22歳 学生)
「半沢とかビールのCMみたいに饒舌な堺さんよりも、昔の柔らかい笑顔の方が個人的には好きでした」 (23歳 会社員)
そう、まだ脇役での出演が多かった頃を知るファンからは、倫太郎こそ本来のキャラクターだと支持する声が多いのです。
では堺雅人がハマっていた役柄はどんなものがあるのでしょうか?
彼女たちのいう「この堺さんこそ!」という役柄を調査することで、役者・堺雅人の本当の魅力に迫ることにいたしましょう。
ドラマ 『新選組!』 山南敬助役 2004年
「知的で品格のある物腰の柔らかさがとても印象的でどんどん引き込まれていきました。最後に切腹するシーンは涙が止まりませんでした」(21歳 学生)
映画 『南極料理人』 西村淳役 2009年
「南極の厳しい環境、男8人、家族と1年会えない中でバランスをとって温かく見守る姿にほっこりします。丁寧に料理を作っていく職人の表情もまた素敵……。私も堺さんの握ったおにぎりをいただきたい!」(24歳 フリーター)
舞台 『蛮幽鬼』 サジ役 2009年
「にっこりとしながら人を殺していく役柄です。堺さんって優しそうだけど何を考えているかわからない独特な笑顔も魅力だと思うので、敢えてその笑顔を殺し屋役として活かしていたのに役者魂を感じました」(22歳 学生)
ドラマ 『ジョーカー 許されざる捜査官』 伊達一義役 2010年
「ダメダメな昼の顔とクールな夜の顔というギャップにドキドキしっぱなしでした。堺さんの連続ドラマ初主演の特別な作品です」(22歳 学生)
と、落ち着いていて包み込むような雰囲気に骨抜きにされた女子が多い模様。
確かに、半沢直樹やリーガルハイで見せた、正義感溢れる鋭い演技力とは少し遠いイメージかもしれません。
自分の好きだった俳優さんが、違ったキャラクターで話題となり世間では定着してしまうこともあるでしょう。
そんなとき、「これじゃない」感じや、どこか置いていかれてしまったような、寂しさを感じてしまうものです。そう、それは一種の失恋のようなもの。
デビューするとインディーズ時代を支えたファンが離れてしまうバンドのように、こういった場合、古くから知る人々が去っていく心配があります。
しかし、そんな女子たちからはこぞってこんな言葉が発せられました。
「世間的に“堺雅人=半沢”みたいなイメージになってしまうのはイヤだったんですけど、そういう役をやっている堺さんを嫌いなわけではなくて。どんな堺さんでも応援しています」
「ビールのCMは違和感があるけど、堺さんは堺さんだから。大して気にはしてないです」
「あれほど歯切れよく長セリフ回せるのは今日本では堺さんくらいなのはわかります。だから今後また優しいキャラでの堺さんも世間に認知されるよう、一層応援していく所存です」
なんと健気な子たちなのでしょうか! 彼女たちはあくまでも堺雅人を好きでい続けるようです。
これぞファンの鑑とも言えます。
とはいえ、役柄に変化があったからといって失望するなんてそっちがおかしなこと。
堺雅人は堺雅人なのだから、カメレオンのごとく使い分ける表情の違いに翻弄されていたほうが幸せ、というものです。
しかしながら! やはり世間の意見の分かれ目が気になるところ……。
さあ、あなたはズバリ!
半沢派?倫太郎派?
(文:大久保彩乃)