人見知り、それは特に初対面の人に対して恥ずかしがったり、嫌悪感を抱いたりすることです。
「そういう体質」と言ってしまえばそれまでですが、中には「ファッション人見知り」から本当に人見知りになってしまった人がいます。ちなみにファッション人見知りとは、ファッションとして人見知りの「フリ」をすることで、他の「ファッション○○」の使い方としては、ファッション無職、ファッション不器用というようなものがあります。
筆者もそんなファッション人見知りから本当に人見知りになってしまった人の1人です。本記事では、どうしてファッション人見知りになったのか、そしてファッション人見知りがもたらした怖い影響の話をします。
きっかけは高校入学直後の自己紹介が上手くいかなかったことの言い訳だった
これは、もしかしたら高校生のあるあるなのではないでしょうか。入学直後の自己紹介で面白いことが言えなくて「わたし人見知りだから」と割と多くの人が言っていました。当時は「人見知り」という言葉が異端な感じがして、中2病の私たちにとっては、むしろステータスでもあったような気がします。そして「ファッション人見知り」グループができ、表面上はみんな順調な高校生活を送っていました。
ファッション人見知りで良かったこともあった
これは基本的にファッション人見知りを打破するための記事ですが、ファッション人見知りで良かったこともありました。それは、周りのみんながファッション人見知りだったという点で、人並みに群れになりつつも面倒なノリはなかったということです。そのおかげで大きないざこざや仲違いに巻き込まれることもなく、平和に、楽に生活することが出来ました。
さらに当時はあまり多くの人と深い関わりを持たないことで自分の心の中を穏やかに保っていました。また、どんなに上手く話せなくても「わたし人見知りだし」という魔法の言葉を言い訳にして、ある意味いちばん自信家だった時期なのかもしれません。
しかし、そんなファッション人見知りに甘えている間に、私は本当の人見知りになってしまったのです!!
大学入学後に自覚した「本当の人見知り」の弊害
当然ですが、高校生活と大学生活は全くの別物でした。クラス分けされ、ある意味大人に強制されながら過ごしていた高校生活とは180度変わり、大学生活では自分がどう動いて、どう過ごすかで明暗が大きく分かれます。ここで人見知りをしていては楽しい大学生活はあまり望めません。しかし、ファッション人見知りから培われた人見知りスキルは自分が思った以上に大きな壁を作っていました。
例えば、初対面の人がいる場にはほとんど彼氏に必ず付いてきてもらっていました。そして、何か聞かれる度に彼氏に1回確認してから受け答えするような状態でした。これでは会話が弾むわけもなく……。結局あまり深い仲にもなれず終いでした。
▲この図では、初対面の人に「バイト何してんの?」と聞かれた時に、直接「古着屋で店員やってます」と答えられずに、彼氏に一度「古着屋の店員だよね」と確認を取ってから答えるということを示しています。こちらの方が面倒そうですが、こうしないと話せませんでした。
人見知りは思い込みだ!ということをちゃんと自覚することが第一歩
この大きな壁を打破するために、私は「自分が人見知りだ」という思い込みからスタートしていることをちゃんと受け止めることにしました。
そして次に、ホームパーティ系のイベントに参加することにしました。最初は緊張して話せなくても2回、3回と回数を重ねていくうちに顔見知りも増え、話せるようになっていきます。どうしても人見知りしそうな時はイベント前にお酒を1杯飲んでから行くこともありました。ホームパーティ系のイベントであれば、ウェイ系の人と会う可能性も低く、穏やかに話すこともできます。自分とはまったく別の人と会うことは刺激にもなりますし、何より楽しいと思えるようになりました!
ただ、ファッション人見知りの後遺症は大きく、未だに初対面の人と上手く話せないこともあります。高校生だった当時はいいこともありましたが、もしタイムマシンで高校生に戻れたらファッション人見知りなんてせず、正々堂々と生きようと思います……。
(文:たなかもみこ)