映画『ピース オブ ケイク』などで、確かな演技力を発揮し続ける若手実力派女優・多部未華子。この度、最新主演作『あやしい彼女』の情報が明らかになった。
多部が演じるのは20歳の主人公だが、倍賞美津子が73歳にの同一人物を演じることが決定している。2人がどんな主人公を演じ合うのか、注目が集まる。
アジア最強のコメディ映画『怪しい彼女』多部未華子主演でリメイク
本作は、韓国で865万人、中国で1160万人を動員という大記録を打ち立てた、アジア最強とも名高いコメディ映画『怪しい彼女』を元に、リメイクしたものとなっている。
主人公は、毒舌、頑固でおせっかい、トラブルばかり引き起こす73歳のおばあちゃん、カツ(倍賞美津子)。女手一つで我が子を育て、皆が望むような人生を生きることはできなかった女性だ。
そんな彼女はある日、不思議な写真館で写真を撮られたところ、なんと突然、20歳の姿(多部未華子)に若返ってしまったのだ。
麗しい容姿を取り戻したカツは、髪型を変え、洋服を変え、さらには「大鳥節子」と名前を変え、失われた青春を取り戻していく、という物語だ。
その中で、天性の才能を活かして歌手になる夢を叶えていく過程も物語の大きな軸となる。今回、多部が60年代の、誰もが口ずさめるような数々のヒットメロディに挑戦するのも見どころだ。
多部にとっても、新たな挑戦の場面が多々ありそうな本作だが、下記のようなコメントを寄せている。
「おばあちゃん……バンド……ボーカル……初めてのことがたくさんありますが、コメディなのでとにかく楽しく、愉快に、面白く演じられればいいなと思います」
日本を代表する大女優・倍賞美津子のコメディ映画が新鮮
また、本作において、主演の多部と同じくらい重要なのは、言うまでもなく、主人公のもう1つの姿を演じることになる倍賞美津子だろう。
1967年に映画デビューして以来、その演技力の高さで数々の映画賞を受賞している、日本映画を代表する大女優。数えきれないほどの作品に出演してきているが、本作のようなコメディ作品というのは、彼女のキャリアでもそう多くないように思う。本作への出演について、倍賞は下記のようにコメントしている。
「昔からずっと自分が面白いと思う仕事をしてきたので、この作品のお話しをいただいたときも面白いと思い、お受けしました」
また、多部と同一人物を演じること、本作の魅力については、このように語っている。
「多部さんとは顔形は違うけれど、演技の中でふとした時のしぐさや動きの癖を合わせるだけでなく、私たちが演じる主人公の気持ちやバックグラウンドを共有できれば、繋がって、同一人物だということが伝わると思います。
73歳のカツのように、この年になったら『ああ、やり直せればよかったのに』と思う失敗はたくさんあるものです。年配の方々にとっても『私たちにもこういう経験があったなあ』と共感してもらえると同時に、昔の思い出に浸りつつ一時のいい夢をみんな持てるんだよ、という明るいメッセージが込められていると思います」
現場では、倍賞の演技シーンを多部が一緒に体験し、動きのエッセンスを参考にするほか、演じる主人公の内面を共有し、同一人物に見えるよう、魅力的な役作りが日々行われているとのこと。
監督を務めるのは、『舞妓Haaaan!!!』『謝罪の王様』などのコメディ映画で知られる水田伸生。
「憧れの大女優、倍賞美津子さんの愛情キラキラ溢れる芝居に、そして多部未華子さんの可愛いくも切れ味抜群の芝居に、毎日痺れまくっています。
身も心もビリビリ痺れる映画に……します、なります、きっと!」
と、刺激的でエネルギッシュな撮影現場の様子を伝えつつ、作品の仕上がりに自信をのぞかせている。
最高のコメディ映画は、最高のハッピーを届けてくれる心のビタミン
コメディ映画と言えば、現在公開中の『ヒロイン失格』が大ヒットを記録し、話題を呼んでいる。筆者も先日劇場で観てきたばかりだが、洗練されたコメディというのは、本当に心をハッピーにしてくれるものだ。最高に笑えて、ちょっと切なくて。そしてその切なさがより美しく見えたりもする。まさに心にビタミンをチャージしてくれる、そんな作品だった。
この「あやカノ」も、きっと日本中にハッピーを届けてくれる作品になるだろうと、今から期待が高まる。
『あやしい彼女』は、2016年4月1日 より、全国ロードショー。
(文:ソーシャルトレンドニュース編集部)
■作品概要
・タイトル/『あやしい彼女』
・監督/水田伸生
・脚本/吉澤智子
・主演:多部未華子
・出演:倍賞美津子 ほか
・公開/2016年4月1日(金)
・クランクイン&クランクアップ/ 2015年9月末~11月頭
・配給:松竹
・©2016「あやカノ」製作委員会 ©2014 CJ E&M CORPORATION