ひとり焼肉、ひとりファミレス、ひとりディズニー、と最近はなんでもひとりで行動するおひとりさま文化が広がってきて、ぼっち充(ひとり行動が充実している人)なんて言葉をあちらこちらで耳にします。
しかし、そんなぼっち充たちにも、これだけは絶対友達としたい! ひとりでは絶対出来ない! というものってありますよね。筆者はその1つにプリクラを挙げますが、今、高校生たちを中心にひとりでプリクラを撮る、いわゆる「ピンプリ」が流行しているようなのです!
「ピンプリを撮りに行く」という感覚
例えば、Instagramで「#ピンプリ」で検索すると、1月末までに1500件以上の投稿があります。今月でいうと、成人式の前に綺麗に着付けられた振袖姿を残すために撮ったピンプリも多かったです。
ピンプリというと、もともと罰ゲームとして「撮らされる」ものでした。しかし、今の高校生たちはピンプリを「撮りに行く」という感覚のようです。ただ、やっぱりゲームセンターにひとりで行って、ひとりでプリクラの機械に入って、撮るのは恥ずかしいのか、友達と一緒に撮りに行って、その内の何枚かをピンプリにするというパターンもあるようでした。
ピンプリとりたいなっていう最近の願望
— ゆーゆは2/3キュウソ窓枠 (@CreepHyp0470) 2016, 1月 28
ピンプリとってくるね…
— はるもん1人でできるもん (@mon_mon57) 2016, 1月 28
誰か ピンプリ撮りに行こ!?
ゲーセンまで一緒に行って プリ機別々に入るの!
ひとりで行くのって勇気いるし
— ✧✦⌒藤 井 モ え (@_Oo_Ryu_oO) 2016, 1月 26
ピンプリにも使い道はあった!
普段、プリクラは友達と撮るものだというイメージを持っている人間からすると、「ひとりで撮ったプリクラなんてどうすんの?」という疑問が浮かびます。そこで、ネット上で見られるピンプリの使い道を大きく3つにまとめました。
1.Twitterのフォロワー集め
Twitterに投稿されているピンプリの中に「@××××(Twitterのアカウント名)、自発ください」という落書きがされているものがいくつかありました。ここでいう「自発」とは、「自分はフォローしていないけどフォローされること」だそう。実際、それらのピンプリをアップしているアカウントは大体、フォロワー数がフォロー数を上回っていて、「自発」は達成されているようでした。おそらく、フォロワー数の多さや、RT数、いいねの数で満足感を得られるのでしょう。実際に「誰もいいねしてくれなかったら消す」という文言を付けてピンプリを上げることも一部で流行しているようです。
2.合成プリをつくる
実はピンプリブームは一般人だけでなく、有名人たちにもあります(半分はお仕事なのかもしれませんが……)。しかも女の子のモデルだけでなく、俳優の野村周平さんや、歌手の清水翔太さんもピンプリを撮って、話題になっています。特に人気なのが、藤田ニコルさんで、藤田さんのファンたち(通称「にこちゅう」)はネット上に上がっている藤田さんのピンプリを切り取って、自分のピンプリと合成することで、「にこるんとプリ撮った!風」の合成プリクラを作ります。中には藤田さん本人にリプライで送る人も。そのほかにも好きなアニメキャラクターや友達同士でピンプリを合成しあって、ひとりでも「ぼっちではない感」を出しているようです。
合成プリの素材にはされないものの、お笑いコンビ、NON STYLEの井上裕介さんもピンプリを公開し、話題になりました。そして、なんと今日から井上さんとコラボしたプリクラ機が全国を回るイベントが開催されているそう! 1月から2月にかけては新宿や越谷、横浜に上陸するので、気になる人は関連リンクもチェックしてみてください。コラボプリ機には案内ボイスに井上さんの声、落書きスタンプにも井上さんの顔が使用されているとのことで、これまた違った意味で「ぼっちではない感」が出ますね。
3.「今日のコーディネート」として全身写真を撮る
これは筆者も「その手があったか!」と感心してしまいましたが、プリクラって上から下までちゃんと全身写真が撮れるんですよね。しかも顔も体系も綺麗に修正してくれて、もはや別人にまで変えてくれるならと、モデルやアイドルのポーズを全力で真似してあたかも雑誌の撮影でもあったのかというような「今日のコーディネート」写真が出来上がっていました。
ぶっちゃけピンプリ楽しいからオススメする
— 遠藤 美菜(えんどーチャン) (@mina_endo1008) 2016, 1月 24
ピンプリはやっぱり楽しい笑
はまる
はまる
はまる
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— みにまむ。 (@chaaam107) 2015, 12月 17
ピンプリは自撮りの新しい形
SNSに上がっている「#ピンプリ」の写真を見てみて、いまどきの高校生たちにとって、画像が加工出来て、盛れる写真であれば自撮りであろうとピンプリであろうと関係ないのだということが分かりました。むしろ、光もちゃんとしてるし、両手でポーズ撮れるし、盛れるし、自撮りより良いじゃん!という人もいて驚きました。綺麗に写るためには少しお金がかかってもいいという姿勢には、ある意味、自撮りのプロ意識さえも感じさせられます。ただ、ひとりでプリクラ機に入るのが恥ずかしいという感覚は変わっていないことには、心なしかほっとしてしまいました。
この記事を書いている中で思い出したのですが、筆者も高校生の時、予備校の学生証の証明写真を比較的盛れないプリクラ機を探して、友人と交互にピンプリで撮ったことを思い出しました。予備校の受付のお姉さんに「ずいぶん目がぱっちりしてますね~」と言われて、とてつもなく恥ずかしかったです。今では良い思い出ですけどね。
(文:たなかもみこ)