“担降り”とは……?
皆さんは“担降り”という言葉をご存知でしょうか?
ジャニーズファン用語で、「好きなジャニーズタレント(=担当)を応援する事を辞める」という意味です。
一度足を踏み入れたらなかなか抜け出せないのがジャニオタの世界。
しかし継続して同じタレントを応援しているわけではなく、お目当てのタレントを応援しているうちに、①たまたまコンサートのバックで踊っていたジャニーズJr.と目が合った。②TVで共演していた若手ジャニーズが可愛かった。③新しくデビューしたグループにいた初見のニューカマーがタイプだった等、自分でも予期出来ない突然のタイミングで“担降り”はやってきます。
しかし自分の意志とは関係なしに強制的に“担降り”をせざるを得ないファンがいるのも事実。それはメンバーの退所による“担降り”です。
強制“担降り”せざるを得ないKAT-TUNファン……
KAT-TUNファンの通称“ハイフン”。
グループ名はメンバーの頭文字が由来になっており、(K亀梨、A赤西、T田口、T田中、U上田、N中丸)それを繋ぐ「−」こそがファンの名称、「ハイフン」です。
KAT-TUNと言ったらメンバーの赤西、田中の脱退が続き、そして今春には田口の脱退、5月1日からは無期限の活動休止も決まっています。
活動休止期間についてメンバーの中丸からは「1年か2年」との発言もあり、5月1日以降、どう過ごせば良いのか途方に暮れるハイフンも多いと思われます。
ではデビューしてから10年間でメンバーが半分になってしまい、その間に担降りした元ハイフンは一体どこへ行ったのか。
現ハイフンの方々のKAT-TUN活動休止期間中の過ごし方の参考までに、4パターンの行方をご紹介いたします。
元“ハイフン”の行方は……
①Sexy Zoneに“担降り”パターン 〜菊池に投影する赤西の影〜
メンバー平均年齢14.2歳とジャニーズ史上最年少でのデビューを果たし、現在デビュー5周年イヤーに突入した若手のホープSexy Zone。そのファンには意外と元ハイフンも多く存在しています。
それはKAT-TUNがデビューした2006年にちょうど中学生であった現在23〜25歳の層です。
ジャニオタの中心はやはり女子中学生。誰しも1人や2人、好きなジャニーズタレントがいるお年頃。
そんなハマるべくしてハマるタイミングでKAT-TUNを通って来た層は、一旦はジャニーズファンを離れるものの、ここ最近になって赤西仁の系統を継ぐ菊池風磨の存在が気になって仕方ないのです。
歌い方やポージングまで、赤西への憧れが滲み出ている菊池は可愛らしく、大人になった当時の赤西担の心をくすぐります。
赤西がカッコいいお兄さん的存在であった当時の中学生は大人になり、菊池のことが赤西の真似をする可愛らしい弟に見えるのです。
また、菊池と左右対称、シンメトリーのポジションで踊っている通称“シンメ”の中島は、菊池とは対照的にファンに甘い言葉を投げまくる王子様キャラで人気を博しています。
メンバーの脱退で振り回され、オタ活動自体に疲れきった元ハイフンの心に中島健人の甘い言葉が響く響く。安心してファンを続けていいのだ!という安堵感に元ハイフンはどんどんSexy Zoneの虜となって行くのです。
②Kis-My-Ft2に“担降り”パターン 〜再評価されるキスマイ〜
Jr.時代、KAT-TUNのバックダンサーを務めていたキスマイ。
当時はM字バングにロン毛で北関東のチンピラチャラ男的風貌だった彼ら。
当然当時のハイフンの目にもその主張強めなビジュアルは焼き付いています。
しかしデビュー後にその風貌は一転。まさかの爽やか路線になっています。
ガムを路上に吐き捨ててそうだった子達が、ガムのCMで爽やかな吐息をアピールしている……。あれ……? 君たちはあのキスマイ……? “チャラ男”というレッテルを取り外して改めて見てみると藤ヶ谷ってかっこいいのかも……。
まるで更正した元不良少年を応援したくなるような気持ちでキスマイが出演するテレビ番組をチェックし、その大衆向けにイメージチェンジした姿を見て改めて恋をしてしまうのです。
③ジャニーズJr. SixTONESに“担降り”パターン 〜圧倒的田中兄弟の存在〜
現在ジャニーズJr.内で人気を伸ばすSixTONESというグループがいます。
彼らは2012年に日本テレビの深夜枠で放送されていた『私立バカレア高校』というドラマに出演していた6人組で、SixTONESというグループ名が付くまではジャニーズファンの中では通称「バカレア組」と呼ばれていました。
また、KAT-TUNが確立したワイルド路線の継承先として注目されており、実際に舞台やテレビ番組ではKAT-TUNの楽曲のカバーをよく披露しています。
メンバーは京本政樹の息子である京本大我、カラオケチェーン・シダックスの『スペシャルサポーター』であるジェシー、テレビ番組『スクール革命!』に出演中の高地優吾、雑誌『Myojo』が企画する「恋人にしたいJr.ランキング」2013年度第1位を獲得した松村北斗、天使の様な風貌で過去には12歳にして「スノープリンス合唱団」というJr.内ユニットのリーダーを務め、Jr.の中心的存在であった森本慎太郎、そして田中聖の弟、田中樹(じゅり)の6人です。
この田中樹はKAT-TUNの楽曲を歌う際、兄の田中聖が得意とするラップパートを担当しています。聖の歌唱パートをそのまま樹が歌う兄弟愛。事務所を解雇された聖ですが、その魂は確かに弟、樹へと継承されています。その姿を見てスライド式に弟、樹へと担降りして行く元田中担も多いのです。
④ジャニーズファン自体を辞めたパターン 〜現実世界の大切さに気が付く〜
ワイルド志向なKAT-TUNに対しては、実際に恋をしていた所謂“リア恋”(リアルに恋している)であった元ハイフンも多く存在します。
この場合、恋する気持ちは一過性のもので、自らに恋人や家庭が出来たタイミングで“担降り”し、現実の世界に戻り、自らの恋愛や生活に没頭する人生もあります。
“担降り”後、実際の恋人と幸せに過ごす元ハイフン、主婦になった元ハイフン、ホストにハマる元ハイフン、それぞれの現実は様々です。
ちなみにホストがカラオケでリクエストされる楽曲No.1は赤西のソロ曲「ムラサキ」だそうです。
この曲は彼氏がいる女性に片思いをしてしまった男性の切ない心情を歌った名曲です。赤西に「片思いされたい」という欲求を、見た目の系統が近いホスト達=疑似赤西に歌ってもらうことで満たします。
今迄KAT-TUNに向けていた情熱と金銭感覚があればホストに貢くことなど容易い行為なようです。
ハイフンに幸あれ……
以上が元ハイフンの主な“担降り”事情です。
今後活動休止を境に“担降り”を検討しているハイフンの方、また、活動休止中の過ごし方を模索しているハイフンの方、“担降り先”の候補として検討してみてはいかがでしょうか。
これまでの10年間、KAT-TUNによって様々なつらい事はあったにせよ、青春時代にジャニーズという最高のエンターテイメントに身を捧げたという事実は人生にとって大きな意味をもたらします。
この先、全てのハイフンに幸せが訪れますように……。
(文:エミチャンパカーナ)