8月末、あの伝説的な名車が、1/24というビッグスケールで雑誌の付属モデルとして登場した。しかも二台同時期に、だ。この事態に「前代未聞だ」と、注目が集まっている。
伝説の“二台”が1/24超精巧なスケールに!夢の名車対決が実現!?
その二台というのが、フェラーリの「F40・1987」と、トヨタの「Toyota 2000GT MF10[1967]」。
それぞれデアゴスティーニ・ジャパンの隔週刊「レ・グランディ・フェラーリ・コレクション」と、アシェット・コレクションズの「国産名車コレクション スペシャルスケール1/24」として刊行されている。
クルマ好きであれば誰もが知っているような、フェラーリ車と国産車、それぞれのジャンルを代表する二台。実車には全く違った魅力があり、甲乙つけがたい……が、1/24スケールミニカーモデルはどうなのか。その詳細を比べてみた。
日本が世界に誇るサラブレッドスポーツ
「Toyota 2000GT MF10[1967]」
まずは「国産名車コレクション スペシャルスケール1/24」から開けてみた。
「Toyota 2000GT MF10[1967]」といえば、まさしく日本が世界に誇るサラブレッドスポーツ。
世界記録樹立やボンドカーへの抜擢など、名車にふさわしい物語をもつ比類なきサラブレッドだ。当時、世界に羽ばたこうとする国産車の「夢の結晶」と評され、今でもその頃のきらめきに思いを馳せるファンも多い。
ダイキャストならではの重厚なボディが、名車にふさわしい風格を放つ。
ドアが開閉するところは、多くのミニカーファンの心を掴むことだろう。
車内をのぞくと、ハンドル、スピードメーター、シート……どこまでも丁寧に再現された1/24の世界にグッと引き込まれてしまう。
エッチングパーツで表現されたワイパーは、手荒に扱えば折れてしまいそうなくらいの繊細さ。こういった大胆さと繊細さが両立できるのは、1/24という大型スケールならではだろう。
次号では、驚異的性能を誇った伝説の「ハコスカ」こと、「Nissan Skyline 2000GT-R KPGC10[1970]」が発売予定とのこと。
こちらも、多くのクルマ好きから注目が集まりそうだ。
フェラーリ史上最強・最速の車「F40・1987」
続いて隔週刊「レ・グランディ・フェラーリ・コレクション」。
「F40・1987」といえば、フェラーリ創業40周年記念モデルとして生を受け、エンツォ・フェラーリが関わった最後のロードカー。“フェラーリ史上最強・最速の車”とされている。
そして何を隠そう、筆者は無類のクルマ好きであり、中でもフェラーリマニアである。発売のニュースを知った時から、胸が高鳴っていた。
そもそも、このスケールでのフェラーリモデルというのは、非常に珍しい。
フェラーリにしかないあのスタイリッシュさは、ミニカーで表現できるものなのか?
少しばかり緊張を感じながら開けてみると、まず驚いたのは、かなりしっかりした専用ケースがついていたこと。
部屋でのディスプレイに最適だ。これは嬉しい。
パッと見た時の第一印象が力強く、フェラーリ特有のスタイリッシュなフォルムが忠実に再現されている。トレードマークともいえる“赤”の発色も、非常に美しい。
立体的なテールからは、爆音でとどろくマフラー音への想像がかき立てられる。
ドアを開ければ、丁寧に、緻密に作りこまれたダッシュボードが広がる。
圧倒的なスピードを生み出すエンジン部も、1/24スケールならではの精度で再現されている。フェラーリの魂ともいえる部分であるだけに、ここは見逃せない。
そして、ファンとして最も心を掴まれたのは、「フェラーリ社公認」ということだ。
台座の裏には、「Ferrari OFFICIAL PRODUCT」のステッカーが!
フェラーリの代表デザイナーとして知られる「ピニンファリーナ」の文字を見つけた時は、「こんなところまで!」と、思わず興奮してしまった。
モデルだけでなく、まるで実車カタログのような美しい誌面も十分に読みごたえがある。
貴重な資料写真や透視図をふんだんに使用し、マシンの開発経緯、エンジンやボディの詳細、デザインの設計など、詳しすぎるほどのスペックを紹介している。まさにフェラーリマニア垂涎の内容なのだ!
次号は2013年発表の限定車「LAFERRARI・2013」とのこと。
今回の「F40」から「LAFERRARI・2013」という流れについては、「よく考えられているな」と、ファンとしても納得。次号のクオリティにも、ぜひ期待したい。
どちらか選ぶべきか?両方揃えるべきか?自分自身で確かめるべし
ということで、デアゴスティーニ・ジャパンの隔週刊「レ・グランディ・フェラーリ・コレクション」、アシェット・コレクションズの「国産名車コレクション スペシャルスケール1/24」、ともにそれぞれの魅力が忠実に再現されていた。
やはり甲乙つけがたい……が、いまだかつてない「1/24スケールモデルが同時期に二台発売」というニュース性を考えると、ここは両方をコレクションしていくのも、クルマ好きとしての使命なのかもしれない……!などと思う。
そうすべきかどうかは、実際に書店で商品を手にとり、自分の目で確かめてみてほしい。
(文:ソーシャルトレンドニュース編集部)
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