Twitterの日本人的使われ方
本国アメリカと日本のTwitterの使われ方の違いはたびたび話題にあがりますが、何かにつけて文化をガラパゴス化させるのは、もはや日本人の専売特許なのでしょうか。
日本のTwitterには、独自の活用法やワードが数多く存在します。
その中の1つが、アカウント(垢)の種類。
ツイッタラーたちにとっては、もはや複数のアカウントを使い分けるのは当たり前……とはいえ、いくらなんでも、応用されすぎなのでは!?と、時々混乱に陥ることもしばしば。
ということで、Twitter大好きな筆者もあらためて復習がてら、Twitter垢の種類についてまとめてみました。
日本人、器用すぎない?Twitter垢27連発
基本系
【1】リア垢
現実の知り合いとの交流を目的としたアカウント。オフィシャルなワタシ。ちょっと気をつかうことも。
逆にリア垢を持っていない人もいる。
(ツイートのイメージ)
【2】ネト垢
本名を明かさず、ネット上での人格設定でツイートするためのアカウント。
【3】本垢
普段メインで使っているアカウント。リア垢が本垢とは限らない。要は気持ちの問題。
クローズド系
【4】厳選垢
自分なりの選定基準を超えた人だけをフォローするアカウント。
(アカウント名で「厳選垢」と表明しているユーザーにフォローされると、ちょっとした優越感に浸れる可能性も)
【5】裏垢
親しい人のみと繋がったプライベート寄りの内容を発信するアカウント。鍵付きのことが多い。
【6】サブ垢
裏垢とほぼイコールだが、こちらは鍵をかけていない場合もある。裏垢はあまり親しくない人には見られたくないものであるのに対し、サブ垢はニュアンスとしてはもう少しゆるく、運営方針は個人による。
【7】身内垢
裏垢よりもさらにフォローする数を絞り、頻繁に連絡をとるレベルの人のみと繋がったアカウント。グループチャット的に使用している人もいる(LINEよりもラフにコミュニケーションできる)。
【8】愚痴垢
愚痴ばかり言うためのアカウント。日常のうっぷんを吐き出す。うっかり愚痴垢のタイムラインを見てしまうとこちらが落ち込む(そういった思いをさせないために、あらかじめ愚痴垢であることを明かしているユーザーも多い)。
【9】病み垢
闇垢ともいう。メンヘラ発言がメインのアカウント。ポエム率が高い。基本的にかまってちゃん。だからなのか、ツイート量も多い傾向。
(ツイートのイメージ)
目的特化型系
【10】趣味垢
趣味が似ている人だけをフォローしたアカウント。実際には会ったことのない他人がほとんど。趣味が同じではない人からのフォローはお断りという人もいる。
【11】オタ垢
趣味垢のディープ版。アニメ、アイドルのファンがこの呼称を使っていることが多い。
【12】美容垢
スキンケアやメイク、ダイエットにまつわる情報をツイートするためのアカウント。彼女たちの美への執念はすさまじい。
(ツイートのイメージ)
【13】取引垢
Twitter上でチケットや物品の譲渡を行う際に利用するためのアカウント。悪質ユーザーによるトラブルが起きる率が高め。
【14】ROM垢
いわゆる見る専のアカウント。自分ではつぶやかず、他人のツイートをチェックするのがメイン。
【15】絡み垢
他人に話しかけることをメインにしたアカウント。ポジティブな絡みもあれば、ネガティブな絡みも。
【16】情報垢
ジャニオタに多いとされる。自分の担当(好きなタレント)に関する情報交換(主に公式ではないもの)を目的としたアカウント。オタ垢からのフォローを嫌い、ブロックする人もいるなど、結構闇が深い。
【17】宣伝垢
表現活動などをしている人が宣伝情報のみをツイートするためのアカウント。本垢で宣伝ばかりしてしまうとフォロワーにうざいと思われる懸念があり、しかし宣伝情報はどこかにアーカイブしておきたいというニーズもあるため、専用アカウントに集約している。
【18】RT垢
リツイートだけをメインに行うためのアカウント。単にbotの場合もあるが、自分のメモとして見やすくしたり、他人への配慮をしたりといった目的からアカウントを分けている。
高校生ならでは系
【19】勉強垢
高校生が主に活用している、わたし勉強してますアピールをするためのアカウント。お互いに励まし合ったり、勉強に関する情報交換をする目的もある。
(ツイートのイメージ)
【20】共同垢
複数名でパスワードを共有するアカウント。カップルで使っていることが多い。こちらも主に使用しているのは高校生。お付き合いと同時に作成し、別れたらアカウント名を「別れました」と変える(そして黒歴史へ)。
Twitterの闇系
【21】臨時垢
本垢が凍結したり、プライベートでトラブルが発生したりと、なんらかの事情に際し臨時で使用することを目的としたアカウント。トラブルが起こってから作ることもあれば、最初から何かを想定して用意しておく人もいる。
【22】アンチ垢
特定の人に対してのネガティブ発言をするためのアカウント。匿名であるが故に気が大きくなり、過激な発言をしがち。
【23】エロ垢
若い女子たちが自分の裸やキワドイ画像をツイートするアカウント。実際には男性のなりすましで、どこかから拾ってきた画像を無断で使っている悪質なネカマも多い。
【24】気取り垢
アルファツイッタラー(フォロワーが多く、影響力のある人)を気取っているかのような行動をとりがちなアカウント。あるいは気取りたいがためのアカウント。
【25】爆撃垢
大量にフォロワーやいいねを増やすことを目的に作られたアカウント。
(ツイートのイメージ)
【26】監視垢
特定の人を監視することを目的としたアカウント。恋人の浮気チェックなどに使われることが多い。
【27】晒し垢
人に知られたくないようなプライベートな他人の投稿を無断で晒すためのアカウント。リベンジポルノなどが代表例。
なんでもアリな日本的Twitterの世界観
いかがでしたでしょうか。
こうして一覧にしてみるとあらためて思いますが、日本人、器用すぎませんか?
しかも今回紹介したものは筆者が思いつく限りを並べているだけなので、きっとまだまだこの他にも未知なるTwitter垢は存在していることと思います。日本人のガラパゴス的Twitter活用レベル、恐るべし……!
物事をきっちり分けたい神経の細かさがそうさせるのか?はたまた、建前を気にして本音を溜めこみやすい心の闇の深さなのか?
いずれにせよ、Twitterのカジュアルで何でもありな世界観は、日本人の欲求を満たし、発散させるのに非常にマッチしているというのは、間違いありません。
(文・ソーシャルトレンドニュース編集部)