働き方改革が叫ばれる中、その流れはファッションにまで及んでいるのをご存じでしょうか。大手企業がTシャツやスニーカーでの通勤を解禁するなど、服装自由化の機運が高まっているのです。
スポーツ庁も、歩く習慣を増やすことで国民の健康増進を目指す取り組み「FUN+WALK PROJECT」を推進。歩きやすい靴や服装で通勤し、仕事の効率をアップさせましょうと呼びかけを実施しています。
今や“働きやすさ”について見直し、生産性を高めていくことは、社会全体の大きなテーマになりつつあると言えるでしょう。
「足元自由化宣言」を発表する靴専門店も
こうした流れを受け、シューズメーカー、靴専門店側では、歩きやすさを考慮したアイテム展開、スタイル提案の動きが加速しています。
たとえば靴専門店だと、2019年3月より『ASBEE(アスビー)』、『ASBEEfam(アスビーファム)』、『グリーンボックス』、『フェミニンカフェ』で、「足元自由化宣言」というキャンペーンをスタートするとのこと。通勤に使いやすいカジュアル靴のラインナップを多数取り揃え、ビジネスパーソンにスタイル提案を行うそうです。すでに実践している方はもちろん、これからカジュアル通勤を取り入れたい!と考えている方にとって、選択肢を広げてくれそうな企画となっています。
【実践者インタビュー】カジュアル靴通勤のメリットは?
カジュアル靴の選び方は、歩きやすいだけでなく、お洒落を楽しむことも大切。どのようなスタイルがあるのか、すでに「足元自由化」を実践しているビジネスマンに聞いてみました!
「カジュアルさも営業の武器に」
│30代男性・営業職
「営業職なので、アポイントメントは原則スーツ+革靴です。でも通勤や、慣れてきた得意先の前ではあえてカジュアルスタイルにしていますね。スーツはシワにしたくないし、勝負着なので、気合いがいる予定の直前に着替えたいんです。通勤はシャツやニットにジャケット、綿のパンツにスニーカーのコーディネートが基本ですが、足元は仕事着らしく締まりが出るようなデザインや素材を選びます」
「仕事にカジュアルファッションを取り入れると、歩きやすさだけでなく、いい具合に“営業感”が薄れて、商談でもフランクに会話できるというメリットもあります。さらにお洒落という印象を持ってもらいやすいので、
ちょっとした優越感に浸れますよ!(笑)」
「雨の日でも面倒にならない」
│20代男性・マーケティング職
「僕はニットとチノパンがメインで、靴はどんな服にも合わせやすい黒か白のスニーカーを履いて通勤しています。新人時代は毎日スーツでしたが、カジュアル服に切り替えてからはきちっとしなくていいので、ゆとりを持てています。特に足元が楽ですね。革靴だと履くのに時間がかかる、なんとなく重く感じる、手入れが面倒……といった点がネックでしたが、スニーカー通勤になって、そういった悩みからは解放されました。突然の雨でも、慌てなくてもいいので気分が楽ですね」
「靴を選ぶのも、歩くのも楽しくなった」
│30代女性・企画職
「私は妊娠を機に、カジュアルな通勤スタイルに変えました。きれい目パンツにカジュアルなトップスを合わせることが多いですね。靴はスニーカー中心ですが、フラットシューズや歩きやすいパンプスなど、色々合わせています。20代の頃はもっとカッチリしたスタイルだったのですが、いつも同じような黒系の靴しか履けなくて、つまらなかったんです……。今は色々選べて楽しいですし、仕事でもプライベートでも使えるので、お得感もあります。
とはいえ、過度にカジュアルになりすぎると周りに悪いイメージを与えかねないので、適度なラインを保っているつもりです! 特に素材は気を付けますね。それに何といってもスニーカー通勤するようになってから、夕方以降の足の疲れ方がかなり違います! 以前は常にむくんで足がパンパンでした。今は歩くのも苦じゃないし、むしろ、ちょっとくらい歩こうと思えるので、健康的です」
身近な“足元”から働き方改革!
仕事でも自分らしさをファッションで表現できること、天気に気持ちを左右されないこと、歩くのが楽しくなること。カジュアルスタイルでの通勤は、働く人々に様々なメリットをもたらしているようです。
身体も精神も負荷を軽くし、心地よく働けるスタイルを見つけることは、これからのビジネスマンにとって非常に重要な視点。春というスタートにぴったりなこの時季。まずは“足元”という身近なところから、あなた自身の働き方改革を検討してみるのもいいかもしれませんね。
(文:ソーシャルトレンドニュース編集部)