日本の音楽シーンが賑わいを見せるのは、異なる文化や個性を持ったダークホースが輝きを放つ時です。
2006年デビューのリア・ディゾンや2008年「海雪」で紅白出場まで果たしたジェロなど、ジャンルは違うにしても外国人が日本で歌を歌うとひときわ注目が集まります。
「K-POP」はその代表格で2010年腰ダンスで一世を風靡したKARAや美脚集団・少女時代といった韓国発のアイドルが支持を集めました。
しかし最近は勢いも落ち着きを見せ、音楽界は安定ともマンネリともいえる状況に思えます。なにか、新鮮で斬新で刺激的な魅力をもつ番狂わせはいないものでしょうか……あぁっ、いる!
それが、凍った音楽界に火をつけ花を添え4年ぶりのK-POPブームを起こすだろうと期待される「次世代K-POP」の存在です。
ひそかにこの秋は韓国ガールズグループのデビューラッシュだったことをご存じですか? それぞれ明確な個性とコンセプトを持っており、差別化も話題性もばっちり。
さらに、韓国のガールズグループはファンと一緒に成長する日本のアイドルとは少し違い、見る者の心をがっちり引き寄せる完成度の高さを売りにするという共通点があります。
というわけで、韓国で最も期待を背負う3組のガールズグループをコリアンタウン大久保に頻繁に出没するわたくし大久保がご紹介します!
1 AOA
作成:UNIVERSAL MUSIC JAPAN(日本デビューシングル 「ミニスカート」)
次世代K-POPの中で日本デビューの先陣を切ったのは8人組グループ「AOA」。
空から降りてきた天使たち「Ace of Angels」がコンセプトの彼女達の強みは何と言ってもセクシーさ。長い手足を駆使したダンスパフォーマンスは圧巻。
10月1日発売のシングル「ミニスカート」では真っ赤な衣装に身を包み、スカートのジッパーを上げる振り付けに思わず鼻の下が伸びてしまいます。あぁ、その挑発的な視線をもっと浴びせて……と危ない願望を芽生えさせるほどの勢い。
普段はダンス・ヴォーカルグループのAOAですが、バンドチーム「AOAブラック」とダンスチーム「AOAホワイト」に分かれて1曲で2パターンを披露できるというから驚き。まだその姿は日本で明かされていないので近々披露されるかも。まだまだ武器を隠していそうな天使たちです。
2 A-pink
作成者:UNIVERSAL MUSIC JAPAN(日本デビューシングル 「NoNoNo」)
10月22日「NoNoNo」で日本デビューの「A-Pink」のコンセプトは清く純粋な妖精。MVも、パステルカラーを基調にした愛らしさはまさに「王道アイドル」といった印象。ゆるふわな毛先にセーラータイプのワンピース、陽だまりのような笑顔は日本人が大好きな「かわいい」を詰め込んだ宝石箱のようです。
韓国での人気は一歩リード。2011年のデビューから歴代最多の6つの新人賞を獲得。昨年はメロン年間チャート1位など華々しい成績を残し注目度は拡大の一途。台湾でもPRなしで発売したアルバムが1位を獲得。すでにアジア全域で人気急上昇中です。
デビュー4年目ながら清純一本で勝負する芯の強さ。人気が出ると清純さが崩れる日本のアイドルとは一味違いますね。
「弱いあなたも愛しているのよ」と微笑んでくれる姿にハートを射抜かれる人が続出するでしょう。平均年齢20.4歳の6人の妖精たちが日本に癒しを届けてくれます。
3 girl’s day
作成者:Official Girl’s Day YouTube(スマッシュヒットとなった「something」)
来春日本デビューが噂される4人組Girl’s Day。
2010年から、はつらつとした元気なイメージを売りに活動していましたが、なかなかヒットが出なかった彼女たちの起死回生。今年2月にリリースした「something」で妖艶な「床ダンス」を披露し大ヒット。柔軟な体で舞う美しさはまるで雌豹のよう。女の私でも思わずドキドキ。
既述した2グループとはちがい、なかなか芽が出なかった彼女たちの魅力はどんな楽曲にも対応できる幅広い表現力。笑顔も、切なげな声も、弾けるようなダンスも曲によってがらりと変わる4人の表情は見る者を引き込む不思議な力を持っています。
今月26日には日本限定ベストアルバムの発売が控えており、シングルリリースにむけて着々と準備を進めている模様。酸いも甘いも経験してきたガールズたちがどんな表情で日本を虜にするのか必見です。
以上が今後必ずくる、と厳選した3組のグループです。
ほかにもBESTieなど次世代K-POPを担うグループは多く控えています。どのグループもオリジナル性と高いパフォーマンス力を備えた、美しくて強い女性たち。
彼女達が日本に新しい風を吹き込んでくれるはずです。
K-POPの勢力拡大で是非とも浮かれたクリスマスソングを掻き消してほしいものですね。
頼むよ、韓国からきた天使と妖精と少女たち!
(文:大久保彩乃)