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神木隆之介×古川雄輝コンビに会場熱狂 映画『太陽』でも見せた友情

佐藤由紀奈

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佐藤由紀奈

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神木隆之介、門脇麦のW主演となる映画『太陽』の完成披露試写会が、3月7日(月)都内某所にて行われた。
稀代の劇作家・前川知大率いる「劇団イキウメ」による舞台『太陽』が原作。熱狂的な支持を得ている名作だ。

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この日のイベントには、主演の神木隆之介、門脇麦をはじめ、古川雄輝、古舘寛治の他、原作者・前川知大、監督・入江悠の6名が登壇した。
メンバーが姿を現した瞬間、会場は割れんばかりの歓声。特に神木隆之介、古川雄輝の両名には、女性ファンから悲鳴にも近いエールが送られた。

あまりの熱気に、入江悠監督も、「ぼく、恋愛映画撮ったっけ?ってくらいの反応にビックリしているんですけど……」と、たじろぐ一幕もあった。

古川雄輝、「新人類」役は当たり役との前評判

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この日は生憎の雨模様であったが、太陽の下では生きられない新人類「ノクス(夜に生きる存在)」を演じた古川雄輝は、「ノクス役の僕にとっては、太陽の出ていない日に完成披露を迎えることができてよかった」と、役柄さながらの浮世離れした雰囲気で挨拶をした。

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本作で演じた森繁富士太役は、古川雄輝にとって1つの当たり役と言っても過言ではないだろう。端正なルックスと、スラリと伸びた手足。知性的な声色は、まさに“新人類”と呼ぶにふさわしい存在感だ。

極寒の撮影は、生命の危機を感じるほど

司会から「どれくらい過酷な撮影だったか?」と質問されると、回答者全員が「とにかく寒かった」と答え、いかに極寒での撮影が大変だったかが伺えた。
撮影は2014年の真冬に埼玉県の秩父で敢行されたというが、神木隆之介は、撮影中にカイロを8枚以上貼って臨んでいたという。

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「本当に寒かった。でもひとつ有難かったのは、劇中で寒がる芝居が出来る役だったこと」と、寒がるしぐさを再現すると、会場からは思わず「かわいい……!」という声が漏れる。

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門脇麦も撮影当時の寒さについて「寒い、眠いが続くと、人って食欲が湧くようで、いつもの二倍くらいの量を食べていたらコロコロになってしまい……。着こみすぎるとお腹いっぱいなのかどうかもわからなくなってくるし(笑)。生命の危機を感じているので、とにかく食べた。撮影が上がった時に、自分がコロコロすぎてびっくりしました」と、キュートな笑顔を浮かべながらも、まさに命懸けの撮影であったことを感じさせるエピソードを披露した。

神木隆之介と古川雄輝の仲良しコンビに会場熱狂

古川雄輝も「僕はノクスなので、基本的に撮影は夜6時くらいから日が出るまでの間だった。本当に寒くて、眠くて……」と当時を振り返りながらも、「神木くんは先ほど“寒い、寒い”と言っていましたけど、一番寒くなさそうにしていた」「感情を出すシーンになると体が温まるせいか、一人だけベンチコートを着ていなかった」と、暴露する場面も。

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すると神木隆之介は心外そうに「その時は暑かったんだけど、冷めると(汗が引いて)本当に寒くなって!」と反論するも、「いや、でも、一番寒くない」「いや、寒かったよ!」と、まるで子どもの口ゲンカのような展開に。

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二人は劇中で徐々に友情を育んでいく役を演じているが、撮影の裏でもきっと仲が良かったのだろうと感じさせた。
(余談だが、古川雄輝はイベント後、自身のTwitterに二人で撮ったプリクラをアップしている)

そんな二人の微笑ましいやりとりを見て、会場のボルテージはイベント開始時と同じくらいまで上り、またも「キャーーーーー」と悲鳴に近い歓声が湧いた。

「自分にとっての正解は何か」見方が全員違う映画

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最後に、本作の魅力について聞かれた門脇麦は、「入口はSFですが、人間の性や、普段隠しきれないものが出てきているような、人間模様の観察記のような映画になっています。
観終わった後に丸投げされるような、何も残してくれないような作品。
ちょっと苦しい気持ちになるかもしれませんが、それぞれで持ち帰って、じっくり感じられるような映画になっていると思います」とコメントした。

入江監督は「『太陽』という原作は、10年に1本の企画だと思っています。すごくおもしろいことはわかっているが、なぜおもしろいのか、映画を作った今もまだわからない。それをずっと考えていけるのが、10年に1本の企画だと思います。
この後、お客さんの感想や批評が世に出てきて、ようやく僕も「『太陽』ってこういう映画だったのか」というのがわかるかもしれません。そういった意味では、ようやくこれから作品づくりが始まると思っています」

イベント中の質問でも投げかけられたテーマでもあるが、この映画を観れば、おそらくほとんどの人が「もし自分だったら、ノクス(夜に生きる存在)かキュリオ(骨董的存在)のどちらの人生を選ぶか」というのを、一度は考えることと思う。そしてどちらが正解かは、映画を観てもわからない。しかし、「自分にとって何が大切なのか」を、じっくり、ただひたすら見つめるきっかけをもらえる。そんな映画だ。

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退場する時にも神木隆之介、古川雄輝の仲の良さが見受けられ、最後まで女性ファンが大熱狂する場面満載のイベントとなった。

映画『太陽』は、4月23日から角川シネマ新宿ほか全国ロードショー。

(文:佐藤由紀奈)

【作品詳細】
『太陽』
監督:入江悠
原作:前川知大
脚本:入江悠、前川知大
キャスト:神木隆之介、門脇麦
古川雄輝、綾田俊樹、水田航生

©2015「太陽」製作委員会
配給:KADOKAWA

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