『逃げ恥』が世間の話題となった2016年……そのせいか、続く冬クールのドラマは恋愛ものが目立ちます。寒い季節に甘いドラマでキュンとするのももちろん良いけれど、そろそろ本格的な社会派ドラマが観たい!という方も多いのではないでしょうか?
そんな大人のための本格ドラマが、3月19日(日)からWOWOWでスタートします。それに先立って、3月4日(土)に第1話が先行無料放送ということだったので、早速チェックしました!
観たら絶対ハマる!「連続ドラマW ヒトヤノトゲ~獄の棘~」とは?
社会派ミステリー作家・大門剛明の小説『獄の棘』(角川文庫)をもとにした「連続ドラマW ヒトヤノトゲ~獄の棘~」。第1話のストーリーを簡単に紹介します。
獄中で行われる「いじめも刑のうち」
日常的に同房の受刑者たちから殴る蹴るの暴行を受けていた、ひとりの受刑者。
新人としてこの刑務所に赴任してきたばかりの武島良太(窪田正孝)は、そんな彼を助けようとするのですが、事態は思わぬ方向に……。
犯罪によって、刑務所内で序列をつけあう受刑者たち。作品の中で最下層として扱われていた彼が犯した罪とは……?
「あいつらにはあいつらの秩序がある」。刑務所内の異様さを、観ている私たちに印象付けます。
「赤落ち」を賭けの対象に
腐敗しているのは受刑者だけではなく、刑務官たちも同じ。
本作中に「赤落ち」という言葉が登場しますが、これ、実は刑が確定する前の「未決囚」が控訴を諦めて「受刑者」になるかどうかの“賭け”を指す隠語なんだとか。
武島の勤務する刑務所では、一部の刑務官たちが「赤落ち」を行っているというのです。これを巡って所内の人々の思惑が垣間見えるのですが……不穏な空気を残し、第1話が終了します。
無法地帯と化した刑務所、腐敗した刑務官たちや、ひと癖もふた癖もある受刑者たち。武島が目にしたのは、正義とは程遠い刑務所の実態でした。
閉ざされた世界の中で渦巻く刑務所内の“闇”に迫る社会派サスペンス!
作品中に散りばめられる謎に、いつの間にやら引き込まれてしまいました……。
実力派ぞろいの俳優陣で抜群の安定感!
今回主演を務めるのは、若手実力派俳優の窪田正孝さん。筆者自身、窪田さんの出演作はこれまでにもいくつか観ていますが、映画監督を目指すちょっと冴えない青年だったり、関西弁の推理作家だったり、ゲイの大学生だったり……その作品に応じて雰囲気がガラっと変わってしまう、今大注目の「カメレオン俳優」です。
「連続ドラマW ヒトヤノトゲ~獄の棘~」では、窪田さんの脇を固める実力派ぞろいの豪華俳優陣も忘れてはいけません!
武島の勤務する刑務所に新たにやってくる看守長・名久井惣一を演じるのは小澤征悦さん。着任早々、所内を見て回る時の緊迫感は小澤さんだからこそ出せる迫力といっても過言ではありません。
そんな名久井にも屈しない、暴力団組長の曲者受刑者・神宮是清役は泉谷しげるさんが務めます。日本にはコワモテの俳優が群雄割拠していますが、それぞれに独特の怖さがありますよね。泉谷さんの怖さって、いつ爆発するか分からない危機感を相手に与えるところかも……この作品でも、その掴みどころのない恐怖がいかんなく発揮されています。
神宮に懐柔された副看守長・岩本康隆役に池田成志さんら、演技力に定評のあるベテラン勢が名を連ねます。
そして、無類の博打好きで清濁併せのむ食わせ者の刑務官・秋村繫晴を演じるのは萩原聖人さん。武島の教育係として、後輩思いの柔和な空気をまといながらも何か裏を感じさせます。技巧派俳優陣の一挙一動は、観る者の目を捉えて離しません。
このプロモーション動画を観ると、ますます期待が高まります……!
WOWOWの意欲作、一見の価値アリです!
閉ざされた空間で交錯する人間関係とそれぞれの思惑、そしてキャラの濃い登場人物たちが匂わせる武島の過去について……社会派ドラマというとちょっと身構えてしまいがちですが、テンポよく進むストーリーにすぐにくぎ付けになります。
舞台が刑務所だし、と敬遠しそうになりますが、特に事前知識がなくとも楽しんで観ることができます。「赤落ち」なんて知らなかった筆者でも、しっかりストーリーについていけましたし、そこはご安心を!(また、イケメン好きの方には、窪田さんの制服姿も見ドコロかも♡)
もちろん硬派な映像作品を愛好している方々には、刑務所内を刑務官の視点から描く新しい作品として楽しめること間違いなしです。
WOWOWが総力を結集させて作り上げた「連続ドラマW ヒトヤノトゲ~獄の棘~」は3月19日(日)から放送開始! これは加入してでも観る価値アリですよ!!
(文:ソーシャルトレンドニュース編集部)