世界中の旅行者を虜にしている、『ボルケーノボーディング』という遊びを紹介しましょう。ボルケーノボーディングとはその名の通り、火山の斜面使ってボード滑りをするという何とも命知らずな遊びのことです。スノーボードのように、ボードに立って下る方法もあれば、ソリのようにボードに座って下る方法もあるので、好きな方を選んでチャレンジできます。
■火山大国ニカラグア
どこで楽しめるのかというと、中央アメリカのニカラグア共和国。ニカラグア共和国は13個もの火山を有し、そのうち半数は今もなお活動を続ける活火山だそうです。
そんな火山大国ニカラグアの中でも、ボルケーノボーディングの名所として知られているのが、『セロネグロ火山』。標高726mの火山を時速80kmものスピードで、一気に滑ります。今では送迎を含む日帰りツアーが大人気となり、世界中から予約が殺到しているのだそうです。
ではここで、ボルケーノボーディングの楽しさがよく表れている動画を、一つ紹介しましょう。
■ ボルケーノボーディングのツアーに密着
トラックにすし詰めとなって、山の中腹を目指します。
トラックから見える景色。壮大です。
さて、トラックをおりたら、ここからは自力で頂上を目指します。背中に背負ったボードがかなり重そうに見えます。
やっとのことで山頂に到着!参加者たちの顔に笑顔が浮かびます。
山頂から見える光景。ところどころ煙があがっているところもあり、地面に触れると少し暖かいのだそうです。
それでは、お待ちかねのボードタイム!いざ、急斜面を滑り降ります!
あれ?なんかこの方、スーパーマンのような格好をしていますね。
前からのアングルです。サングラスもかけて、万全の態勢で臨むスーパーマン。肝心なボードはというと、なにやら木のようなもので作られていて、弱そうに見えます。
すぐに火山石のようなものがボードの中に侵入
こちらの絵はかなりシュール。ツルツル頭のスーパーマンが火山を滑り下りてゆきます。
はて……急に画面からいなくなりました。すると!
……完全にこけているようですね。しかもかなり派手に回転しているようです。果たしてスーパーマンは無事なのでしょうか……。
いいえ。無事なはずがありません。スーパーマン、志半ばにて転倒。皆さんも人前で無惨な姿をさらさないように、スピードは程よく調整して臨みましょう。
ゴール後は調子よく、あっかんべえのポーズ。口の中に砂が入っていることを強調したいようです。スーパーマン、お疲れさまでした!■楽しいのはほんの一瞬だけ?
いかがでしたか。実はこのボルケーノボーディングツアー、楽しそうにだけ見えますが、決してそうではありません。
まずはトラックで山の中腹まで上がり、そこからはなんと自分の足で1時間、ボードを背負って、登っていかなければならないのです。しかも、登り1時間に対して下りはなんと3分ほど。顔面に砂や石があたるわ、口の中は泥だらけになるわ、決して楽なツアーではありません。また、スキー場のようにリフトがあるわけではないので、下りっきり。まさに一発勝負の世界なのです。滑ることだけを目的に訪れると、「え、これで終わり?」なんて儚い余韻を残してしまう恐れがあります。
しかし、滅多に体験できない活火山登山や揺れるバスなど、ツアー全体を楽しめる方には大変おすすめです。40 度の急斜面をノンストップで下る爽快感はきっと忘れられない体験となるはず!
ニカラグアに行った記念に一滑り。日本では危なすぎて到底体験できないそうもないボルケーノボーディング。人生の思い出の一つとして、「滑る価値あり」です。
(文:hyang)