■アイドルも愛でている
少し前に、HKT48の指原莉乃さんがオニツカタイガーのスニーカーがかわいいとつぶやいたところ、スニーカーの贈り物を求めているという批判が殺到、それに対して指原さんは「スニーカーのプレゼントをリクエストしてると勘違いして怒ってる方いますがスニーカー買える位のお給料はいただいてますので…」と正論を返したことで話題になりました。これは、その機転の効いた返しのすばらしさも去ることながら、ファッションリーダーであるアイドルもスニーカーを愛用していることが垣間見えたニュースでした。
■バレエシューズからスニーカーへ
数年前にぺたんこシューズ(バレエシューズ)が大流行しましたが、この背景には、女性陣は誰しもおしゃれ心の裏側で足のトラブルに悩まされていた、という状況がありました。バレエシューズが広まった時、乙女たちはヒールによるタコや魚の目などの足裏トラブルから解放されたわけです。
しかし、ぺたんこシューズは脱げやすく、かかとが抜けないように歩くと足の甲に緊張が走り、扁平足になりかねません。そんな、ヒールよりは楽、でも足が疲れる、というジレンマに、救いの手を差し伸べてくれたのがおしゃれスニーカーなのです!
もともとスニーカーと言えば、子どもや男性のものというイメージ。普段履きにはダサいか、スポーティーすぎるものしかありませんでした。ところが昨今、これまでパンプスを履いていたような見目麗しいお姉さまが、こぞってスニーカーを履いているのです。かくいうわたしもコンバースの黒をヘビロテしています。はやりの「ノームコア」スタイルに欠かせないという情報もあります。ますます加速しそうなスニーカーブームに注目、自らも愛用する身として、その長所と旬なブランドをまとめてみました!
■色がかわいい!
そもそもわたしの目をスニーカーに向けさせたのは、室内楽グループ(クラシック音楽版のバンドグループと思っていただければ問題ありません)を一緒に組むおしゃんな友人。ある日の練習にラコステのレモン色のスニーカーを履いてきたのです。それはもうさりげなく。かわいいトップスに紺色のパンツ、そしてスニーカー。普通ならパンプスかバレエシューズを合わせちゃうところに、あえてのスニーカー。これがウワサのボーイッシュ×フェミニンか?!
別の日にはワンピース×ニューバランスのグレーのスニーカー。ロゴが濃いピンク。それまた別の日は黄色のスニーカーとふんわりスカート。そのギャップが新しいかわいらしさを感じさせます。彼女は「スニーカーは一度履いたらやめられない、もうヒール履けない」と言ってスニーカーをヘビロテ。この前も、上の写真の赤いバンズをご購入。相変わらずかわいいスニーカーライフを続けています。
聞くところによるとスニーカーブームの火付け役はニューバランスらしいのですが、わたし個人の感覚だと黒のコンバースの普及の影響が大きい気がします。この1~2年、大学内で黒のコンバースを多く見かけるようになり、そのしゅっとしたシルエットに惹かれて、わたしもスニーカーの波に乗りました。履いて納得、確かに足が楽、足裏の疲労感を軽減させながらおしゃれもさせてくれるこのイケメンぶり!
■女子だけじゃない
おしゃれスニーカーの台頭はスニーカー業界の革命だったと言っても過言ではありません。現に、メンズのスニーカーもレディースに負けじと、少し前より格段におしゃれなものが増えました。
こちらはオランダ人留学生の御御足。シブい色が効いています。一見地味な色ですが、実はこちら、どんなボトムにも合う万能色。しかも単色スニーカーよりコーデに技ありに見えます。
■今アツいスニーカーとは?
では、実際どんなスニーカーがブームを作っているのでしょうか? トレンドなスニーカーブランドを具体的にご紹介します。
老舗ニューバランスはカラーコーディネートが絶妙。1足を色とりどりにすることで、そのオリジナリティを主張しています。そしてお値段もトップ級。買いに行く時は諭吉さんを1人2人連れて行きましょう。
同じくスニーカー本家ナイキとアディダスもやはりお値段が張りますが、とにかくスタイリッシュ。ロゴのあるブランドは、一目でそれが本物だとわかるため、例えば合コンに「本物男子」が来たら、「靴にも気を遣っているんだな」と女子からの好感度はアップします(※ただし「部活で履きそう」なものを除く)。またアディダスは、写真下のような、乙女心をくすぐるデザインも出しています。実は今一番靴紐がかわいいのはアディダスです。
少しリーズナブルな線では、コンバースとバンズが代表格。コンバースはブームの導火線・黒生地×黒ゴムに始まり、裏地つき(写真上)、キラキラの紐つき、星模様、リボンつきとその多彩さが売り。バンズのスニーカーは単色で攻めるのがポイント。形がぱっと見革靴に似ていて、“ きちんと見え ”します。デニム地をチョイスしてこなれ感を出すのもオシャレです!
最後に大御所・オニツカタイガー。イチキュッパのスニーカーも世には存在することを考えるとこちらはお値段は超一級ですが、例えば社会人彼氏が履くなら、靴にはこれくらいお金をかけてほしいのが女子のホンネ(足元を見られます)。逆に、学生が履いていたらかえって「どこのボンボンだ」と思われるかもしれません。とはいえ、バイト代を貯金して狙って買ったなら、それはかっこいい! 本当のオシャレの称号をゲットできます。
次に来るスニーカーは、靴底のラバーのカラーバリエーションが豊富なタイプだと筆者は踏んでいます。最近は白黒だけでなく茶色が出てきたり、水玉模様やストライプのものも登場しています。これからも様々なデザインが出てきて、より垢抜けるのではないでしょうか? おしゃれの先端は足元から。オトナたちのスニーカーへの愛はまだまだ冷めません。
(文:原田真帆)