◆『安い服を大量買い』は女子大生もアイドルも同じ?
ユニクロよりもさらに安価な商品を展開する「GU」。そこである日“国民的アイドルグループ”の某メンバーに遭遇した。自分と同じように、安いニットを色違いで大量購入するアイドルの姿。以前「握手会で私服を着るからアイドルは大変」と聞いたことを思い出した。
毎回違う服を着るという点では、女子大生にも同じような苦労がある。大学生になると、服装がいつも同じにならないように着まわしを覚え、買い物術を身につけていかなければならない。しかしアイドルのように表舞台に立つわけではない女子大生。なぜ“同じ服を着ない”ことにこだわるのか。
そこで今回、女子大生の証言を集めて彼女たちが“毎日違う服を着る理由”を探ってみることに!すると今ドキ女子大生の意外な生活習慣が見えてきた…!
◆「SNSに写真が載るから」いつも同じ服じゃダメ!
女子大生の朝は大変だ。毎日大学に行く服装を決めなければいけない。「同じ曜日に同じ服は着ないようにしている」(私立大学4年女子・22歳)というように、同じ曜日には同じ授業があり同じ友達に会うことになるため、周囲から服がいつも同じだと思われぬようにコーディネートを決めるのだ。
しかし最近の女子大生は“曜日”にかかわらず、“毎日”服装が同じにならないように気をつけているらしい。その理由を聞いてみると、『イベントじゃなくても、SNSに写真がアップされることがあるから』という意外な答えが返ってきた。どうやら、日常的にSNS上で自分たちの写真が流れるようだ。
女子大生の生活はおそらく数年前の大学生とそこまで大きな変化はないが、“SNS”の登場によって、彼女たちの生活がその場にいない人物にも見られるようになった。何気ない大学生の日常であっても、友人に会うと写真を撮り、いつのまにか友人の投稿により写真が周囲に発信されることがよくあるのだ。
一見息苦しそうな状況だが、これを楽しんでいるのが今ドキ女子大生。写真撮影や“自撮り”に抵抗がなくなり、現在ではそれを楽しむ風潮が生まれてきている。(その風潮の中で生まれたヒット商品が“セルカ棒”。セルカ棒で写真を撮ろうとすると、人が集まってくるほど人気アイテムになっている。)彼女たちにとって自分たちの写真を撮ったり発信することは当たり前になっていて、それに付随して服を選んでいるのだ。
◆女子大生の常識?SNS世代の“お買いもの術”
「いつも同じ服じゃダメ」とはいえまだ学生である。自分のアルバイト代で服を購入する人がほとんど。限られた所持金の中で買い物をしなければいけないため、たくさんの服を買うわけにはいかない。
そんな女子大生たちに「普段、服を買う時に気をつけていることは?」と聞いたところ、多くの答えが返ってきた。おそらくすぐに実践できる買い物術があるだろう、ということで一挙公開!多かった意見をまとめてみた。
買いもの術① 一番大切なのは“着まわしできるか”
女子大生が一番大切にしている買い物の基本は、着まわしできるかどうか。どんなに欲しい服を見つけても、すぐには買わない。「新しく何かを買い足す時は、自分が持ってる服と合わせて4~5パターンコーディネートができなければ買わない」というように、自分のワードローブを頭に浮かべて、着まわしパターンを想像してから購入している。
買いもの術② 無地アイテム・流行アイテムは安さを追求!
華やかそうに見えても、毎日ブランド服をまとっているわけではない。無地のニットやスカートなどは、お手頃価格で買えるGUやユニクロで購入する。「どこで買っても同じような服とか、流行アイテムはなるべく安いのを買うようにしてる」とのこと。
買いもの術③ 安っぽくならない秘訣は「靴・バッグ・アウター」
トップスやボトムなど安さが目立たないものはノーブランドにするかわりに、靴やバッグ、アウターのような毎日使うものはブランドものなどいいものを選ぶ。限られた所持金の中で、何に優先順位をつけるべきか知っている。
買いもの術④ アクセサリーはマンネリコーデの救世主
「コーディネートが物足りない時はアクセサリーで補う」というように、服装がマンネリ化してきたら、新しい服を買うのではなくアクセサリーを補充する。それだけで雰囲気を変えることができるそう。
などなど、たくさんの工夫が。日ごろから工夫して買い物している女子大生ならではの意見。おみごと!
◆視線を気にしながらもオシャレを楽しむのが女子大生
今回協力してもらった女子大生はパーティーやイベント好きな華やか女子ばかり。そんな彼女たちも、毎朝悩みながら服装を考えていると知ってなんだか親近感。さらに一見大変そうな服選びを、毎日“楽しそう”に行っていることが印象に残った。
アイドルのようにテレビを通さなくても、SNSによって彼女たちのファッションは日々発信されている。むしろ、彼女たちにとってはテレビというマスメディアよりも、友人たちからの視線に満ちているSNSの方が怖い存在なのかもしれない。その存在を意識しながらも、工夫を凝らしてオシャレを楽しむのが今の女子大生の私服事情なのであった。
(文:平岡 サヤ)