池田純矢が舞台『アヴェ・マリターレ!』で見せた熱量と「笑うことの大切さ」

人間、笑うって、大事!

舞台『アヴェ・マリターレ!』は観劇した後、そんな風に思わせてくれる作品でした。
大いに笑い、ハッピーな気分で家に帰れるという、まるで幸せのセラピーを受けたかのような約2時間半。
こんなにひたすら笑っていられることもそうないので、3月のセンチメンタルな気分が一気に吹き飛びました。
やっぱり、笑うって、大事!

連日満員!とにかく笑える舞台『アヴェ・マリターレ!』

3月21日(月・休)、紀伊國屋サザンシアターにて千秋楽を迎えた舞台『アヴェ・マリターレ!』。
主演は、絶賛上映中の映画『ライチ☆光クラブ』にニコ役として出演し、迫真の演技で注目を集めた池田純矢。
作・演出は、主演の池田もかねてよりファンであったという、「ハイブリッド・アミューズメント・ショウbpm」の浅沼晋太郎が務めています。

ストーリー

山奥の洋館に住む何でも屋・阿部時男(池田純矢)が、何やら訳ありのカップルから、結婚式のプランニングが舞い込んでくるところから物語はスタート。
仕事は順調に進んでいるように見えたものの、時男は、突然予期せぬ展開で命を落としてしまう。
死んだはずの時男が目を覚ますと、目の前には強烈なキャラクターの“天使”と“悪魔”が。時男は、“間違い”で引き起こされてしまった自分の死をやり直すため、何度も“死の直前”へ戻り、その度に少しずつ“正解”へ近づけようとしていく……。

主演・池田純矢の「血管切れそうなほど」の演技に圧倒!

おおまかなストーリーはこんな感じなのですが、とにかく速いテンポで進むので、“飽きる”とは無縁の爆笑展開。
作中にたくさん張られた伏線が、1つずつ笑いを交えて回収されていき、最初から最後まで、ひたすら笑っていられました。

主役の時男は、最初は何事も適当にやりすごそうとする“ちゃらんぽらん”な性格でしたが、死んでしまって以降はとにかく“間違いを犯さない”ために、必死。
見ているこっちが「血管切れそう」と思うくらい、エネルギーがすごかったし、セリフ量も、半端なかったです。

でもこの“過剰”なくらいのエネルギーこそ、目の前で繰り広げられる舞台でしか味わえないもの。圧倒されてしまって、いやもう本当、笑うしかありませんでした!

セリフの1つ1つに笑える言葉の巧みさ

本作で作・演出を務めたのは、「ハイブリッド・アミューズメント・ショウ bpm」の浅沼晋太郎。時男の死後に現れるギャル男風の天使・翼役としても出演しています。
この作品がこんなに笑えるのは、役者陣の過剰なほどのエネルギッシュな演技力もあるけれど、やはり脚本の面白さがずば抜けているのだと思います。
ゴール(結末)がどうであるかよりも、そこに至るまでの道中がメインと思えるほど、セリフ1つ1つに笑えてしかたがない。
脚本・演出だけでなく、俳優や声優、コピーライターやデザイナーなど、マルチな分野で活動している浅沼氏だからこそ、“音として届く言葉”を人一倍おもしろく作ることができるのかもしれません。

しかし……セリフが、おもしろかった。

舞台はみんなで笑えるエンターテイメント

やはり、人間、笑うって大事だ。
と同時に、舞台はやっぱり、いい。

シャイな日本人にとって、周りを気にせずに“笑い”を共有できる場というのは、実はそう多くありません。
おもしろいと思っても、その他大勢が笑っていないのなら、心で笑うしかない。

例えば映画館。
海外では上映中、当たり前のように笑い声が響いているといいますが、日本ではあまりそんな場面にはお目にかかれません(少なくともわたしは、子どもたちで満員の『クレヨンしんちゃん』の映画でしか経験がない)。パーソナルな空間という意識が強いからでしょうか。

しかし舞台は違います。
おもしろい場面では、声を出して笑わない方が失礼に感じるほど、「観客も含めて1つの作品になる」という意識が自然と生まれる。
シャイな日本人でも、みんなで笑いを共有できるエンターテイメントの1つだと思います。
だからこそ、できれば舞台は、大いに笑える作品の方がわたしは好きです。

『アヴェ・マリターレ!』は、とにかく笑えて、それを会場みんなで共有できる。
まさに舞台ならではのハッピーな魅力が詰まった作品でした。

本作はもう“生”で観ることは叶いませんが、DVDが販売されるとのこと。
ちょっと落ち込んだ時。毎日に少し笑いが足りないと感じた時。
心のビタミン的に、家で大笑いしてみてもいいかもしれません。

(文:佐藤由紀奈)

bpm本公演「アヴェ・マリターレ!」公演DVD
■価格:6,500円(税込)(送料800円)
■先行予約特典:全出演者の集合写真(ステージ衣裳)
■予約締切:2016年3月31日(木)23:59まで
■予約方法:
PC・スマートフォンhttps://www.e-get.jp/bwtentame/pt/
携帯https://www.e-get.jp/bwtentame/dt/

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