作家・はあちゅうさん×トラベルライター・石井サユリさんのイベント、ビックリトーク満載の後半戦です。(世界の過激トーク前半はこちら!)
サユリさんが「南米とかアフリカ系で、ちょっと思い出に残っている場所はありますか?」と聞くと、はあちゅうさんはイースター島を取りあげました。
イースター島は日本人だらけ……。モアイ像が人気の理由とは
「世界一周の時にイースター島に行ったんですけど、クリスマスをイースター島で過ごしたいっていう人がすごく多いから、12月の飛行機がすごく混むんです。
周囲4000km何もない孤島なうえに、イベント的なことはないけど、『クリスマスをモアイ像と過ごしたい』って方が多いみたいで……」とはあちゅうさんが意外な事情を紹介。
さらに驚くべきことに、“モアイ像は世界でめちゃくちゃ知名度が低い”のだそうです。
「モアイ像が日本で有名なのは、日本人は石仏が好きだからだと思います。お地蔵様信仰からきて、石の大きいものが好きなんじゃないかな……」とはあちゅうさんが独自に分析。
さらに「イビザでは日本人に1日1組しか会わないって言っていたけど、イースター島は日本人だらけ(笑)。『イースター島に来るのが夢でした』みたいな人が結構いるんです」と日本人に根強い人気を実感したそうです。
サユリさんの「モアイ像って全部で40体いて、いろんなところにあるんですよね?」との質問にはこう答えます。
「信号機と同じくらいあります。最初はモアイを見るたびに、『このモアイは男の人で、このモアイは女の人で』みたいな感じで、モアイは1つ1つ表情が違うから、1日目はずっと写真を撮ってるんですけど、あまりにもいたるところにあるので、だんだん普通になってきて、2日目からは『あ、またモアイあったー』といった感じで飽きてくるんです」とのこと。
イースター島は観光で成り立っているため、物価や宿泊費は高いらしく、その点はイビザとも重なる部分なのかも。一方でイースター島は日本人でも長期滞在しているひとが多くいるそう。
「モアイ像とかってわりと小さい時に図鑑とかで見て知っているから、それが目の前にあって、夕日がモアイ像とコラボレーションするとすごくきれいで、そこに感動しました」
というはあちゅうさん。この体験はテレビなどを通してよくモアイ像を観ている日本人だからこそ感じられる感動なのかもしれないと思いました。
はあちゅうがインドでレイプニアミス!?
次は最近“女子旅で行くには危険”と名高いインドの話に。今年2月にインド旅行をしたばかりのはあちゅうさんが話します。「1回目のインド滞在は世界一周の時で、ムンバイでホテルが爆破されるテロ事件があって、そのちょうど1週間後に行ったんです。
まさに世界一周に行くと、世界のニュースがまさに我が身に降りかかってくるっていう感じでした。私はその後タイに行くことになってたんですけど、タイでは空港が封鎖されてて……世界って大変だなーと思いました」
そんなはあちゅうさんが最も“レイプのニアミスだった経験”は、アーユルヴェーダにて裸でマッサージを受ける時だったそう。
「裸になって待ってたら、周りからふわーって真っ黒いもの近付いてきたんです。誰かと思ったら、先ほどまで説明をしてくれていたおじさんだったんでした。その瞬間『あ、この人全裸だ!』って思って、そのままお洋服着て立って逃げました」とはあちゅうさん。
その時はあちゅうさんは、とても目が悪く、真っ暗な中で人が服を脱いでもわからなかったことがショックだったそう。「目が見えないっていうことは、身の危険を感じる能力が薄れてしまうってことなんだ」と思い、帰国後すぐレーシック手術を受けられたんだとか。
「やっぱり周りで痴漢にあっている人とか、レイプ未遂にあっている人とかは多かったですね。信頼できるルートでちゃんと宿をブッキングしたり、情報をしっかり集めたりすることは大事かなと思います。でもインドは楽しいところもたくさんあるんです!いい人達はめちゃめちゃいい人達なんです。すごい日本人のことも好きでいてくれたりとか、『インド楽しんでってくれ』みたいな人達もいたので、是非機会があったら行ってみてほしいです」とインド愛を含むメッセージでこの話題をしめくくりました。
世界のグロテスク飯や意外と美味しかった食材とは
次のお話は南米のご飯事情。はあちゅうさんは「ペルーやボリビアで食べたクイという焼いて出てくる食用ネズミが意外に美味しかった」といきなり仰天料理を紹介。
「ネズミがこうやってペタってなった、そのままの形で出てくるので、『あ、ネズミだ!』ってわかります。蛙とか食べる時って、足だけだったりとかで、元の形が想像できないから食べられるんですけど、ネズミはネズミでしたね……。あと南米はどこ行ってもポテトが美味しかったです」とはあちゅうさん。
一方、「チチャモラーダっていう紫トウモロコシのジュースがあるんですけど、まずかったです。私が苦味に弱いので……ワインが好きな人は好きかもしれないです」と南米ならではの飲み物はお口に合わなかったご様子。
次の質問コーナーでも話題はそのままご飯の話に。テーマは“どうしても食べられなかった料理”。
はあちゅうさんは「もし3つ選ぶとしたら、1つはナイロビのスーパーマーケットで買ったラクダのミルク。次にウガリっていう、キャッサバから作った向こうの主食。灰色でモソモソしてて、私にとっては雑巾を彷彿とさせる何かがあったので食べられなかったんですよね。……たまたまそこの食堂のやつが苦手だっただけかもしれないですけど。3つ目はカンボジアのマーケットで売ってたタランチュラ(クモ)ですね。あれはカニみたいな味がしてすごく美味しいらしいんですけど、見た目がダメでした」
ちなみにタランチュラの調理法は素揚げで、本当に真っ黒なクモの形をしていたそうです。
一方「私は特に食べられなかったものはなかった」というサユリさん。特にサソリは問題なく食べられたそうで、エビフライの尻尾のような食感だったそう。
続けてサユリさんが「ワニの肉とかも、ささみみたいで美味しかったです」と言うと、はあちゅうさんも「マカオで食べた!」と意見が一致。しかし、はあちゅうさんの妹さんはワニ肉でお腹を壊してしまったそうです……。
終始和やかな雰囲気で、このイベントは終幕。日本では絶対得られない体験談をたくさん聞き、トークショー終了後の旅好き女子たちの懇親会は大盛り上がり。
仕事で忙しく、旅立つことができない方々が疑似体験をするためにも、こんな旅イベントが増えることも大切なことである気がしました。
(文:小峰克彦)