入社してそろそろ1か月が経ちましたが、新社会人の皆さん、いかがお過ごしですか。
ゆとりど真ん中世代のわたしとしては、覚えることばかりの日々、学生時代とはまったく異なる環境に、すでに「会社いきたくないなー」なんてときもありますが、そんなときはアイドルソングです。
辛くても、悲しくても、アイドルがいればだいたいのことは大丈夫です。 これらを聴いて元気を出して、明日からも一緒に頑張りましょう!
5位 『労働讃歌』(ももいろクローバーZ 2011年11月23日発売)
もうタイトルが全てを物語っていますが、「楽しいことばっかじゃないけど頑張って働こう」ということを啓蒙しまくる歌です。 頭にネクタイを巻き、半そで短パンのスーツというコント番組のような出で立ちで、アイドルらしからぬ変なダンスを踊りまくるももクロちゃん。
これの何がグッとくるかって、そんな彼女たちが私よりもずっとずっと働いて、経済効果を生んでいるという事実です。
「働くと 働くと 君に会う時うれしいし」 「働くと 働くと 君の笑顔が見れるし」
汗にまみれ、大人の事情にもまみれながら必死に働く10代の女の子たちにこんなことを言われては、「君の笑顔が見れる」ために働かないわけにはいきません……!
作詞をロックバンド「筋肉少女帯」の大規ケンヂ氏が担当したということもあり、ももクロはこの曲で多方面から中高年層のファンを狙い撃ちにしましたが、働くことの意味を問い直すような一連の歌詞は、今のわたしたちにとってもとても感慨深いものがありますよね。
4位『例えばのモンスター』(ひめキュンフルーツ缶 2012年6月27日発売)
愛媛出身のひめキュンフルーツ缶は、圧倒的な楽曲・パフォーマンスのクオリティを武器に、ローカル発ながらに「ロックアイドル」として確固たる地位を築いているグループです。 そんなひめキュンがロックアイドルたる礎を作ったこの一曲は、同じく愛媛出身のロックバンド「ニッポリヒト」のカバー曲。
「僕等は良くも悪くも変わって行くものだから 繰り返すその化け物に儚さと情熱の花束を」
メジャーデビューに伴って全国進出しても変わらず愛媛のファンを大切にする彼女たちのように、どんなに環境が変わっても心の根っこは変わらずに、当たり前の日々を大切に生きようと思える一曲。
ひめキュンは全体的にロックでアップテンポな曲が多いので、元気を出したいときにはもってこいのアイドルです。
3位『RIVER』(AKB48 2009年10月21日発売)
いまやオリコンランキングで名前を見ない日はないほど市場を独占しているAKB48ですが、これは彼女たちが初めてオリコン1位(週間)をとった曲です。
プロデューサー・秋元康氏のすごい点。それは、AKB48の歌詞(シングル曲)は彼女たちの成長とともにあり、裏を返すと同氏は歌詞によって、彼女たちの進むべき道を示しているという点にあります。
「怯えなくていい 離れていても そうだ 向こう岸はある もっと 自分を信じろよ」
大きく険しい川を乗り越えなくては、真の頂点に立てない。それまでは流されそうになっても失敗してもいい、夢にしがみつけ。そんな熱いメッセージは、今まさに川を泳ぎだしたばかりのわたしたちにぴったりです。
ちなみに秋元氏が作詞を担当した「川」シリーズとしては、かの名曲『川の流れのように』(美空ひばり 1989年1月11日発売)や『夢の河』(AKB48 2012年8月29日発売)など、どれも川を人生になぞらえて描かれており、秋元氏にとってかなり特別なモチーフであることが窺い知れます。
2位『頑張ってる途中』(私立恵比寿中学 2013年1月16日発売)
ももいろクローバーZの妹分として生まれた、エビ中こと私立恵比寿中学。もともとは過疎化する商店街を元気づけ、再生させようという番組企画のもと生まれたこの曲ですが、商店街のみなさんだけにとどまらず、全ての頑張ってる人へ送りたい、送られたい名曲です。 作詞作曲は元SUPER BUTTER DOG、現レキシとして活動し高い音楽性を誇る池田貴史氏。
「頑張ってる途中 頑張ってる途中 頑張ってるとチュウしたくなるよ 今日も頑張ってる あなたに」 「明日がどっちか 分からなくなるけど でも ほら たぶんこっちだよ」
「永遠に中学生」がコンセプトの彼女たちに倣っていうと、もう中学11年生になるわたしですが、今日も明日もまだまだ、頑張ってる途中です。
1位『ヤッタルチャン』(スマイレージ 2013年7月3日発売)
突然ですが新社会人になるにあたって、みなさんはどんな野望や夢を胸に抱きましたか。 わたしは正直言って、「なんかもうわかんないけどとにかくやってやるんだ」ってくらいにしか考えられませんでした。
しかし、こうして実際に仕事をするようになって初めて様々な悩みや困難に直面しつつあり、それは学生のころの自分にはどうあがいても想像できなかったようなことばかりです。 そこで大切なのはその「やってやるぜ」っていう根拠のない自信。それこそが仕事によって毎日を楽しくする秘訣なのではないでしょうか?
「世の中な なんやかんや言うてもな やるしかないねん」
「だからな みんなでヤッタルチャンになるんやで」
この曲のすごいところは、「ヤッタルチャン」なるものがなんなのか、いったいなにを成せば「ヤッタルチャン」足り得るのか、最後までまるでわからないところです。
それも当然、歌っている本人ですらわかっていないのです。
わたしたちは社会においてピカピカの1年生で、人生はもちろん、会社でなにが成せるのかすらもろくにわかりません。 それでも頑張るしかないんです。
アイドルがこうしてわたしたちに、元気をくれる限りは…!
…よし、明日も仕事、頑張るぞー(サイリウムを振りながら)!!
(文:上坂あゆ美)