古屋兎丸による、熱狂的人気を誇るロングセラーコミックを映画化した『ライチ☆光クラブ』。
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登場するキャラクターたちは繊細でダークな画風が大きな魅力なだけに、三次元で再現するのには、一抹の不安を感じていたファンも多いだろう。
これまでヒロイン・カノン以外の姿は特報映像でちらりと確認できるのみだったが、このたび、ついにキャラクタービジュアルが解禁！　ゼラは？　タミヤは？　ジャイボは？　1人1人、そのビジュアルをチェックしてみたい。

ついに解禁！これが実写版「光クラブ」メンバー

真実の弾丸　タミヤ (野村周平)

「光クラブ」創設者であり、リーダーであるタミヤ。実質的に光クラブを支配するゼラに服従しながらも、集団心理から目を覚ましていき、「俺たちの光クラブ」を取り戻そうとする正義感溢れるキャラクターだ。悩みを抱えながらも芯の強さが伝わる表情。

廃墟の帝王　ゼラ (古川雄輝)

現「光クラブ」の実質的なリーダーであり、才気とカリスマ性をもってメンバーを統治する独裁者。自身も美しい外見であり、「美」に対して極端な哲学を持つ非道キャラなのだが、古川版ゼラは、ビジュアルを見る限りは原作のゼラと比べて、少し柔らかさも感じる。しかしすでに公開中の特報映像では“声”でゼラの神経質さや冷酷さを表現している。作品全体で見れば、また印象は変わることだろう。

漆黒の薔薇　ジャイボ (間宮祥太朗)

キャスト発表の際、「ジャイボ」がTwitterでトレンド入りしたというほど、作中きっての人気キャラ。少年から青年への過渡期を迎えた妖艶な美少年という難しいキャラクターだが、ほんのり施されたメイク、表情ともに、素晴らしい再現度ではないだろうか。

忠誠の騎士　ニコ (池田純矢)

今回のキャラクター解禁で、最も再現度が高く感じたのはニコだった。右目の傷のリアリティや、左目の強い目力。行きすぎというほどゼラに忠誠を尽くす、周りが見えなくなるほどの純粋さが表れている。

暗闇の乙女　雷蔵 (松田凌)

オネエ口調で話し、仕草や立ち居振る舞いも女性のような雷蔵は、メンバーの中でも一際艶っぽい表情。演じた松田は、「いかに内面から女性の美しさを演じられるか」を心がけたそうだ。

科学少年　デンタク (戸塚純貴)

「プログラミング大好き感」は伝わってくる。物語の鍵となるロボット「ライチ」の内面を作る人物として、登場回数は多くなくとも、重要な働きをするキャラだ。

夢見る眼帯　ダフ (柾木玲弥)

映画版では「光クラブ創設期」のエピソードも描かれるということで、タミヤ・カネダとともに初期メンバーであるダフは、原作よりも重要キャラとなる可能性がある。筆者としてはダフの「夢見る童貞」っぽさをどう演技で表現してくれるのか、期待したい。

鬱屈の瞳　カネダ (藤原季節)

とにかく暗いカネダ……。キャッチコピーまで暗いカネダ……。感想としては「暗そう」のみなのだが、それはそれで、再現性が高いということかもしれない。

地下室の道化師　ヤコブ (岡山天音)

笑わないメンバーばかりの「光クラブ」で、唯一ヘラヘラと笑うヤコブ。彼の姿を見ると、なんだかホッとすると同時に、どこか滑稽に思えてしまう。いやいや、こんなメンバーの中で笑っている場合じゃないって！

と、「光クラブ」のメンバー9人のビジュアルをそれぞれ見てみたが、総じて期待が高まったという印象だ。唯一気になるのは、ゼラを演じる古川雄輝が、ビジュアルで表しきれないカリスマ性や冷酷さを、動きや音も加わった作品内でどう再現するのか、ということ。この出来によって、作品の評価はかなり分かれる気がするのだ。これまで王子様キャラや好青年役を演じることが多かった古川なだけに、新境地になることは間違いない。

大人のいない世界をつくろうとした9人の少年たちによる、裏切りと愛憎の物語『ライチ☆光クラブ』は、2016年2月13日(土) 新宿バルト9ほか全国ロードショー。

主演：野村周平、古川雄輝、中条あやみ、間宮祥太朗、池田純矢、松田凌、戸塚純貴、柾木玲弥、藤原季節、岡山天音
監督：内藤瑛亮
脚本：冨永圭祐、内藤瑛亮
原作：古屋兎丸「ライチ☆光クラブ」（太田出版）
配給・宣伝：日活　 制作：マーブルフィルム
©2016『ライチ☆光クラブ』製作委員会
公式HP：http://litchi-movie.com/

(文：佐藤由紀奈)