“インスタ”
若者の会話の中で飛び交うこの言葉をご存知であろうか。
インスタとは画像共有アプリ“Instagram（インスタグラム）”の略称である。２０１３年からじわじわとユーザーを獲得し、今年に入ってから若年層を中心に人気の火が点いた。今では若い女性の会話では当たり前のように“インスタ”が頻繁に登場する。
Facebookやtwitterと何が違うの？と３か月前までは流行に乗り遅れ気味だった22歳女子の私も、いざアプリを始めてみると驚くほど夢中に！　Instagramの何がわたしたちの心を掴むのか。調査してみると、意外にも『閉鎖性』『拡散性の低さ』『短文投稿』など、Facebookやtwitterといった従来のSNSとは真逆と言ってもいいほどに違う“人気のヒミツ”が明らかになった！
◆「写真は共有したいけどFacebookやtwitterは他人の目が多すぎる…」 Instagramの“閉鎖性”が女子のニーズにマッチ
スマートフォンが普及したことで女子たちの写真ライフはガラっと変わった。”撮影”と”共有”がセットになったのだ。素敵なものを見つければすぐに写真を撮る。それをインターネットを通して誰かと共有する。この行為は数年ほど前からわたしたちの日常になった。
しかしFacebookやTwitterは利用者が増えることによって、“簡単に写真を共有できる場所”ではなくなった。他人の目が多すぎるのだ。
そんな女子たちは新しい“写真を共有する場所”を見つけた。それが“Instagram”である。利用者は女性が多く、それぞれがマイペースに写真の共有を楽しんでいる。気楽に自分の撮った写真をアップするのには、ベストな場所だったのだ。
またInstagramには他のSNSの特徴である“拡散性”が低い。他人が投稿した写真を再投稿できる機能もあるが、活用する人は少ない。そのため自分のタイムラインにはフォローしたユーザーの写真のみが流れ、必要ない広告や他人の投稿が入ってくることがない。もちろん自分の投稿が拡散される心配もなく、ユーザーにとってはとても居心地のいい場所になっているのだ。
このように女子たちがひそかに求めていた「写真を投稿できる大きすぎないコミュニティ」にマッチしたのが、一定の“閉鎖性”を持つInstagramだった。
彼女たちはInstagramに完全移行するのではなく、「Facebookには大事なお知らせ、twitterには独り言、Instagramには写真」というようにうまく使い分けていることが多い。女子たちのハートを掴んだのは、余計な機能をいれず「純粋に写真だけを楽しめる場」であったことが大きな理由だろう。

このほかにも、Instagramには女子がハマってしまうポイントが三つある。

◆ 「いつでもタイムラインをチェックしたくなる！」おしゃれユーザーの存在

Instagramには芸能人ユーザーも多くいるが、そうではない一般人のユーザーも人気を集めている。ファッションやイラストなど、抜群のセンスを写真で表現するユーザーには、一般人にもかかわらず数千人のフォロワーがつくことも。自分が投稿するだけでなく好きなユーザーの写真を見ることもInstagramの楽しみの一つになっており、同時にInstagramの人気も高める要因となっている。

◆ 短文でもさくっと投稿可能！簡単たのしいハッシュタグ機能にハマる女子急増

Instagramの大きな特徴に「ハッシュタグ機能」がある。もともとは検索用の機能だが、この投稿のように「#」で仕切って本文のように投稿することができる。はじめて見た人は解釈に戸惑うが、このハッシュタグを用いた投稿が女子たちの間で流行しているのだ。文章を組み立てずに簡単に投稿できるため多用する人が多い。

◆ ダブルクリックで「いいね！」ハートが浮き上がるシステムが可愛い！

Facebookなどにもある「いいね！」ボタン。これがInstagramでは、写真をダブルタッチすることで「いいね！」となり、その際に画面上にハートが浮き上がる。このハートが表示される機能が女子たちの間では「楽しい」「可愛い」と評判！ほかの人の写真を楽しく共有できる点も人気の理由だ。
今後はビジネス目的の利用も増える!?
アパレルブランドを中心に、次々と企業がアカウントを開設し始めたInstagram。現在Instagramでは広告を投入していないため、地道に写真を投稿して人気を集めていく必要がある。手の込んだ写真やハッシュタグを工夫することで、多くの女子たちの「いいね！」をゲットできるだろう。女子のソーシャルライフが変化している今、“インスタ”は今後さらに注目を集める存在になりそうだ。