■分類されたくない、という意識
カテゴリー分けされたくないと思って生きてきた。
変わることへの希望を持てなくなるからだ。
あなたは◯◯系、とか、B型だからこういうタイプ、とか言われると、その言葉に規定されてしまって、そんな気になってしまう。そして、『本当はなりたい自分』がいたとしても、そこに向かって変化しようという気がなくなってしまうのだ。だから、あまり血液型などによるタイプ分類は好きじゃなかった。
が、この度『究極の人間関係分析学 カテゴライズド ~星座占い・血液型診断よりもよく当たる~』という書籍の形で世に出されたこの『カテゴライズド』という分類は、今までのそれとはちょっと違った。
■3つの質問に答えるだけで、自分のタイプがまるわかり
方法としては、まずは3つの質問に◯か☓で答えるだけ。しかも質問は「Q1:自分はバカではないと思う」「Q2:どちらかというと、MよりもSだ」「Q3:何か困難にあった場合、正面から戦う方だ」と至って簡単なもの。すると◯☓の並びで、『革命家』『芸術家』『人情家』といった8種類のタイプに分類される。
と、ここまでは普通だが、ここからが違ってくるのである。そこを感じるために、今回は著者の角田陽一郎氏(TBSプロデューサー・『中居正広の金曜日のスマたちへ』『さんまのからくりTV』『オトナの!』など)を中心とする女子会に潜入してきた!
(男がいる時点で女子会じゃねーじゃん、というツッコミもあるかもですが、最近は僕のように『女子会男子』なるものも現れているのでご了承ください)
会では10人の女子たちが、まずは自分を分類。
「めっちゃ当たるー!」「わ、大島優子と同じタイプなの嬉しい!」「ちょうどこの適職の職業に転職するとこなんですよー」と、良好なリアクションの応酬。3問の分類だけで、ここまであたるのか、というのは驚きだ。
分類だけではなく、詳しい解説も本には記載されている。ちなみに僕は『情報やトレンドをいち早く獲得したいトレンドウォッチャー』という、このソーシャルトレンドニュースの編集長という現在の仕事を言い当てられているかのような結果に。
■変わっていくキッカケとしての『カテゴライズド』
だが、これはただの人間分析学ではない。“人間関係”分析学である。当たって終わり、ではないのだ。
次におこなったのは、家族や好きな人、上司など、自分の周りの人たちだったらどう答えるのだろうか、という予想。そして、その人たちを、同じ8タイプのどれかに分類していく。
すると、例えば自分と上司、などそれぞれのタイプ同士の関係性が『モヤモヤ関係』『ラブラブ関係』などといった相性レベルでわかるようになるのである。
だが、ここで「大好きなあの人といい関係じゃない!」と悲しんではいけない。
ここが、このカテゴライズドの最大の特徴なのだが、“質問への答えは変えられるし、変わっていく”のだ。
たとえば、Q1は、自分をバカと思うかどうかという自己評価の話なので、1日の中のタイミングや、そのときの仕事の調子などによって、答えは変わってくる。
また、Q2は自分がMかSかを問うものだが、相手にSになったほうが関係性がよくなるというジャッジが出たのなら、そこは意識的に変えていくことができる。
そう、つまりこのカテゴライズドは永久に不可変なものではない。むしろ、現在の自分を知ることによって、どうなりたいかとの差を認識でき、変わるキッカケを与えてくれるものなのである。
ということで、カテゴライズド女子会は「あんた男の前だとQ2の回答変わるよね」「◯◯さんには次はSでいってみる!」といったリアルなトークが繰り広げられ、大きな盛り上がりを見せた。
ちなみに。90年代の音楽カルチャー史を揺るがした事件のひとつに、NHKの音楽番組に出演したL’Arc~en~Cielが、司会者に『ビジュアル系』と紹介されて、怒って帰った、というものがある。もし当時のラルクがこの『カテゴライズド』を知っていたら『◯◯系』とくくられることが、固定のものではないと気付き、自分たちの精神を“浸食”させずにすんだかもしれない。
(文:霜田明寛)
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