女子高生モデル・莉子(リコリコ)インタビュー
若い世代を中心に2018年トレンドとなった、短編動画共有アプリ「TikTok」。ここからブレイクし、活動の幅を広げていった子も誕生しました。
現在、雑誌『Popteen』の専属モデルとして活躍する莉子さん(愛称:リコリコ)はその代表格。小学6年生の頃からモデルとしてのキャリアをスタートし、高校生になった今はSNSをフル活用して知名度を飛躍的に高め、ついに夢のひとつであった『Popteen』の専属モデルの座を手に入れたのです。
まさに順風満々ともいえる歩み。はつらつとした笑顔からは想像できませんが、その裏ではつらいことや苦労したこともあったのだとか。同世代から支持を集める女子高生モデル・莉子さんの“素”の部分がうかがえるエピソードをたっぷり聞いてきました!
TikTokで大ブレイク!全SNSでフォロワー急増
――莉子さんといえばTikTokというイメージですが、いつ頃から始められたんですか?
莉子:「TikTokは中学3年の秋くらい(2017年)から始めました。マネージャーさんから『流行りそうだよ』と教えてもらって。数カ月はいろいろ試しながらやっていて……ついにバズったのが、昨年5月の投稿。そこから8月くらいまでのフォロワーの伸びが、驚きでした!」
莉子:「ありがたいことに今もフォロワーは増え続けていますけど、あの時は本当にすごかった。TikTokだけじゃなくて、InstagramやTwitterのフォロワーもすごい勢いで増えていきましたね」
――他のSNSにも影響が及ぶんですね。
「はい。当時Instagramのフォロワーは1万いくかどうかくらいだったんですけど、1日1,000人ペースで伸びていって……! その期間だけで10万フォロワー以上増えました。Twitterはもっとわかりやすかったですね。今は11万人以上にフォローしてもらっていますが、当時は2,000人くらいでずっと伸び悩んでいましたから。まさにTikTokの『いい波乗った』、みたいな(笑)」
なつかしい曲いっぱい pic.twitter.com/t0GEPulPJO
— 莉子 👧🏼 🌷 (@riko_riko1204) 2019年1月21日
現在、TikTok55万人以上、Instagram15万人以上、Twitter11万人以上のフォロワーを誇る
学校では、本当に普通の女の子
――高校に通いながらモデル活動をされているということで、普段はどんな風に過ごしているんですか?
莉子:「めっちゃ普通ですよ! 平日はだいたい朝6時半くらいに起きて、学校へ行って……何もなければ16時半くらいには家に着きます。お仕事がない日は、その後はひたすら家でSNSですね。あ、学校の宿題もやります(笑)」
――学校のお友達とはどんなことを?
莉子:「もうどう言う説明していいかわからないくらい、くだらない話しかしてません(笑)。学校の友達といると、どんなことでも笑えて! 女子高なので周りを気にせずゲラゲラ笑ってるし」
――楽しそうですね(笑)。
莉子:「はい! あと学校で流行ってるものでいうと、abemaTVの恋愛リアリティーショーですね。『オオカミくんには騙されない』とか。やっぱり恋愛系はみんなで盛り上がれます!!」
――今の女子高生って、みんなスマホで遊んでいるのかと思ってました。それこそTikTokとか。
莉子:「私の学校は校則が厳しいので、学校でスマホがいじれないんです。なので校内もそうですが、外で遊んでいても、学校の友達とTikTokをやるというのはほとんどないですね。遊ぶとなると、定番のボーリング・プリクラ・タピオカ!みたいな感じです(笑)。学校の子と遊ぶ時はメイクもほとんどしません。普段は本当に、普通の学生なんです」
SNSでは友達感覚 キーワードもファンと考案
――SNSだと「りこりっ子」や「莉子を広め隊」など、ファンの方がオリジナルのワード使われているのをよく見かけます。あれはどういった経緯で?
まって👶🏻
年内フォロワーさん11万人いける!?わんちゃん!?#莉子を広め隊 発動お願いしちゃう!?— 莉子 👧🏼 🌷 (@riko_riko1204) 2018年12月28日
莉子:「あの“布教活動”は、他のモデルさんがInstagramでやっているのを見て始めました。オリジナルのハッシュタグを付けると、ファンの子が広めてくれやすいんだなと思って」
莉子:「でも名前自体はファンのみんなの発案なんですよ。『今度こんなハッシュタグ作りたいんだけど、何かありますか?』ってSNSで投げかけて。そうしたら“りこりっこ”というアイデアが出てきたんです。最初は全部ひらがなだったのを、私が最後の”子“だけ漢字にしました。ファンのみんなのイメージや、”莉子“の子からとって。そうしてファンと自分のアイデアが組み合わさって生まれたのが”りこりっ子“です」
――ファンと一緒に作っていくというのは、意識されているんですか?
莉子:「自分だけで考えても、ファンの子たちが『ん?』と思ったら、それは広まらないと思うんです。みんなで一緒に考えていくっていうのが楽しいし、その方がみんなも使いたいものになるんじゃないかなって」
――ファンとのコミュニケーションでいうと、Twitterでもかなり頻繁にリプ返されていますよね。
莉子:「はい! めっちゃやりますね。Twitterは特にですが、本当に友達感覚で、会話がしやすいです。ファンのみんなにあだ名を付けて呼び合うキャンペーンを時々やるんですが、そうすると私も覚えやすいですし、友達っぽさもさらに深まる」
フォロワーさん11万人有難うございます 🗣🌿
ということでぇ#RTとフォローしてくれた人の中からランダムであだ名つける久しぶりですね嬉しいです☺︎
ランダムです、、ご了承下さい、、 pic.twitter.com/8f6QA1K9nH— 莉子 👧🏼 🌷 (@riko_riko1204) 2019年1月2日
莉子:「ファンの方たちって、本当に思った以上にSNS上の会話のやりとりも見ているので、そういったところからも私の性格が伝わっていると思います」
自分の“個性”にとことん向きあった
――いつも明るい笑顔が素敵な莉子さんですが、ここに至るまででつらかったこと、苦労したことはありますか?
莉子:「つらかったこと……そうですね。まず、Popteenって一人ひとりの個性がすごく輝ける場所なんです。でもだからこそ、自分のキャラクターを見つけるまでは苦労しました。それまでファッションはいろんなジャンルを着てみたかったんですが、ちゃんとひとつの方向に定めないといけないなって気づいたんです」
――普通の高校生は、あまりそんな風には考えませんよね。
莉子:「今まで向きあったことのない課題でしたし、『こんなに!?』と自分でもびっくりするくらい悩みました。当時はお母さんともその話ばかりしていたし、本当にたくさんの方にアドバイスしてもらいましたね。自分の“好き”について徹底的に考えました」
――最終的に、好きなものを絞ったと。
莉子:「好きなものじゃないと続かないなと思ってました。それで結果、“原宿カジュアル”に行きついたんです。シンプルですが、これに気づくまでは長かったですね……。今はもう、洋服を買う時も“自分らしさ”を常に意識して、『これだ!』と思えるものを吟味しています」
叩かれることもある。でも笑えばOK!
――SNSでの影響力が増した分、中にはアンチみたいな方に出くわしたこともあるのでしょうか?
莉子:「私、実はめっちゃあります。一時期、Instagramで私のアンチ垢みたいな方が、私のフォロワーさんにデマ情報を送りつけたことがあったんです。一斉に、何百人も。その時はかなり病みましたね。『何でこんなことするの?』って。完全にデマなのに、信じちゃう方もたくさんいて、もう本当につらくって……。そういうことが、時々あります。でも時間が経たないと収まらないので、ひたすら耐えるしかないんです」
――そういった時は、どうやって心を立て直すのでしょう?
莉子:「家ではめっちゃ泣くタイプなので、まずはお母さんに泣きつきます。あとは友達の存在がめちゃくちゃ大きいですね。学校に行ったら、絶対に友達が笑わせてくれる。何があったかは知らなくても、くだらない話で盛り上がれるので、それにすごく助けられています。笑えばOK!っていう感じです。本当に」
SNSを楽しみつつ、さらに広い世界へ
――最後に、今後の目標などあれば教えてください。
莉子:「今は原宿とか歩くと本当にいろんな方が声をかけてくれて……。それはめちゃめちゃ嬉しいですね! 歩いていているだけなのに声を掛けていただけるって、すごいことじゃないですか (笑)。この状況は、やっぱりSNSのおかげだと思っています。このまま楽しく続けていきたいと思いますが、モデルとしては、自分でデザインするお仕事をしたいです。できれば、今年中に! 小さいことなんですが、昔から学校の係でポスターとか掲示物を作るのが大好きだったんです。 将来の夢は、自分のブランドを立ち上げる事ですね!」
友達との過ごし方、お母さんとの関係などはまさに等身大の女子高生そのものですが、一方でモデルとしての自己表現については高いプロ意識を垣間見せてくれた莉子さん。つらいことがあっても、常に元気いっぱいの発信を心掛けていることが伝わりました。ご本人はファンの方たちを「友達のよう」と話していましたが、ファンの方たちもまた、莉子さんの健気な姿に、同じような親しみを抱いているのかもしれません。
(文・佐藤由紀奈)