漫画「鬼滅の刃」が大円団をむかえて完結した今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
少年マンガとは思えない過酷な展開、敵にすら感情移入してしまう巧みな心情描写などなど、鬼滅のおもしろいところはたくさんありますが、中でも定評があるのは主人公・炭治郎の人間性ではないでしょうか。
家族を鬼に殺され、唯一生き残った妹・禰豆子も鬼にされるという残酷な人生にも関わらず、敵である鬼に対しても「醜い化け物なんかじゃない」と優しさをみせる炭治郎。
私含めて「人生何周目なんだよ」「未成年の懐の深さじゃないよ」と思った方も多いのではと思いますが、そんな人格者・炭治郎のもっとも有名なセリフがこれです。
鬼滅を代表するセリフとして有名なこちらですが、ここで少し立ち止まってみましょう。
本当にそうなんでしょうか?
これはあばらと脚の骨が折れたまま強敵と闘うことになった炭治郎が心の中で叫ぶひとことですが、あばらと脚の骨が折れたまま強い鬼と闘うなんて、正直だいたいの長男でも耐えられないと思いませんか?
というわけで今回は15-49歳の男性120名へのアンケートを実施。「長男だから我慢できるけど、次男だったら我慢できないのか?」を徹底的に調査したいと思います。
長男か否か
今回の調査において、まず確認するべきなのは「長男かどうか」という点です。ちなみに鬼滅を読んでいない方のために説明すると、炭治郎は長男です。そして、今回のテーマであるセリフ「長男だったから耐えられた」発言以外にも、痛みを我慢するときに「俺は長男だ..」と言い聞かせたりするシーンがあり、かなり長男であることを強調するため一部のファンに「長男」と呼ばれています。
では、早速今回のアンケートの結果を見てみましょう。
長男が多い。正直、予想していた以上に長男がわりと多いという結果になりました。
よくよく考えると次男になるためには必ず兄がいないといけないため、一人っ子や姉がいてもなれる長男より条件が厳しく、長男の方が多くなるのは論理的に当たり前のことなのですが、残念ながらアンケートを取るまでその事実に完全に気が付かなかったため、今回はそのまま突き進んでいきたいと思います。
あばらや脚の骨を折ったことはありますか?
では、続いて調査するのは「骨を折ったことがあるかどうか」という物騒な質問。「はい」が少ない方が安心できるこちらの質問ですが、結果の方はどうでしょうか?
全然、骨を折ってない! 健康大国ニッポン万歳!!
こちらについては、長男・次男を問わずあんまり骨を折ってないという結果に。平成も終わり、いまや時代は令和に突入。昔に比べてけがも病気も、命をかけた鬼退治も減ってきたということでしょうか。アンケートの結果にはかなりの暗雲が立ち込めていますが、健康な人が多いのは何よりです!
けがが痛くて痛くて堪らないのを我慢したことはありますか?
では、いよいよ本題です。骨を折るなどの大けがをしたことがある30名が、それを我慢できたかどうかを確認しましょう。
おや? おやおやおや?
人数が多いこともありますが、我慢できなかったと答えたのはすべて長男。もしかして長男だったら耐えられたわけではなくて、単純に炭治郎がめちゃくちゃ我慢強いだけなのではないかという疑念を抱えつつ、次の質問を見てみましょう。
けがが痛いのを我慢しながら人のケンカを仲裁したり、迷惑をかけている人を止めたりしたことはありますか?
本編を読んでいない人には「まわりくどい」と思われそうな質問ですが、これは炭治郎が「あばらや脚の骨が折れてめちゃくちゃ痛いのを我慢しながら、他人に迷惑をかけている仲間を止める」というシーンに基づいた質問です。
では、こちらの結果はどうでしょうか?
長男の大勝利!!
先ほどの質問でかなり厳しい結果が出ていた長男ですが、こちらは完全に長男の勝利。そもそも骨を折った痛みを我慢する時点でかなり精神力が必要ですが、そんなときに自分に関係のないケンカを止めたり、人のことを気にかけたりするのはかなり慈愛に満ちた行為と言えそうです。
けがが痛いのを我慢しながら人のケンカを仲裁したり、迷惑をかけている人を止めたりしうえに、自分には無理だと思えるような難題に立ち向かったことはありますか?
では続いて最後の質問、「けがが痛いのを我慢しながら人のケンカを仲裁したり、迷惑をかけている人を止めたりしうえに、自分には無理だと思えるような難題に立ち向かったことはありますか?」を聞いてみましょう。
正直、ケガが痛いかどうかに関係なくそもそも自分には無理だと思えるような難題にそんなに立ち向かったことがないという人もけっこういると思うのですが(※私もです)、こちらの結果はどうでしょうか?
炭治郎では?
120名を対象に行ったこちらのアンケート、7名ほど炭治郎が紛れていたことにさすがに驚きを隠せません。骨を折るようなケガに耐え、人のケンカをおさめ、自分には無理だと思える難題にも果敢に立ち向かっていく。生き様があまりにも鬼滅すぎるこちらの方々、ぜひこれからも友情や努力や勝利を大切に己の道を貫いて欲しいところです。
というわけで、長男だったらわりと本当に我慢できるのかもしれないことが明らかとなった今回の調査。
もちろん、鬼滅の舞台となった大正時代と、いまの令和では生まれた順番の持つ影響力が違いますが、そういった時代背景も含めて作品の魅力と言えるので、まだ読んだことのない方はぜひ手にとってみて欲しいと思います!
(文:まいしろ)