「若者のビール離れ」という言葉をここ数年よく耳にしますよね。先日、20代前半の大学生の友人と話していたときも「サークルの飲み会の際にビールを飲むのは1杯目のみで、後から注文するのはサワー系とジンジャーハイボールがツートップだ」という話を聞きました。
しかし、筆者は彼らの最大の矛盾点を握っています。それは、「ビール嫌いの大学生でもオクフェスには行く」ということです。ではなぜ、彼らはビールが飲めないのにオクフェスに行くのでしょうか!?
ドイツのビール祭り、オクフェス
オクフェスの正式名称は『オクトーバーフェスト2015』といい、ドイツで毎年秋に開催されるビール祭りです。本場では約2週間で700万リットル(25mプール約20杯分!)のビールが消費され、世界最大規模のお祭りの1つでもあります。
日本では2003年に初めて開催され、昨年は延べ60万人を動員。今年も既にインスタグラムでの公式ハッシュタグ「#OKF2015」の投稿が2000件を超えているほど大きなお祭りになっています。
雰囲気だけでも十分楽しい
ビールが苦手な大学生もたくさん足を運ぶ最大の理由は、外国的な雰囲気が生み出す非日常感を楽しめるからです。終始楽しいドイツ音楽が流れ、時には周りの人たちと一緒に歌い踊ることが出来るのはオクフェスの特徴でもあります。
ビール、おつまみの種類が豊富
「ビールが苦手」と言う大学生の指す「ビール」というのはあくまでも「居酒屋に置いてあるビール」のこと。そこで、「もしかしたらもっと飲みやすいビールがあるかもしれない」と期待を抱いてオクフェスに行く大学生もいるそう。結果としては、期待通り飲みやすいビールに出会えた人もいれば、「ちょっとは飲めたけど、ほとんど友達にあげちゃった」という人もいて、まちまち……。ですが、「この機会にビールを克服しよう!」と意気込んでオクフェスに向かう大学生もいます。
また、オクフェスは美味しいおつまみの出店が沢山あるのも魅力の1つ。ドイツならではの大きなソーセージだけでなく、ラム肉のステーキ、ムール貝の酒蒸しと居酒屋では絶対食べられない美味しい料理を味わうことができます。
大学生の定番バイトでもある
大学生たちがこぞってオクフェスに向かうのには、「女友達がスタッフをやっている」という理由もあります。短期でそこそこ稼げるバイトとしてもオクフェスは有名で、毎年サークルの先輩から声をかけられて始める女子も多く、まさに大学生のバイトの定番です。
オクフェスのスタッフをする女子は容姿もそこそこ良く、ノリがいい子が多いせいか、「お客さんにナンパされた」という声も多く聞きます。しかし、大盛況の会場では1人1人に対応している余裕がないようで、「ナンパのスルーテクニックが身に付いた」という女子もいました。ということで、逆に言うとオクフェスのスタッフへのナンパは上手くいかないことが多いようですね。
オクフェスだけでなく、食に関するフェスがアツい
ここまでオクフェスの話をしてきましたが、「メジャーなイベントは混んでて行動しづらいから、トルコフェスやブラジルフェスなどの割とマイナーなお祭りに行くと快適」という女子大生もいました。食に関するフェスという大きなくくりで言えばデパートで開催されている日本各地の物産展を楽しんでいる子も。音楽系の夏フェスが終わりを迎え、「食欲の秋」に向けたイベントに注目が集まっています。
(文:たなかもみこ)