――子どもの頃はかき氷を食べさせてもらえなかったということでしたが、いつから好きになったんですか？

「地元は山梨なんですが、大学進学で東京に出てきてから、よく食べるようになりました。当時、大きな商店街のある街に住んでいて、街のおばあちゃんが、1杯100円でかき氷が食べられるお店をやっていたんです。そこに買い物帰りによく行っていて……たぶん、そこからです。なんで食べてみようかと思ったかというと、そんなドラマチックなことは何もなくて……。ただ暑かったから、です」

――あ、至極シンプルな理由なんですね……！　じゃあその、“おばあちゃんのかき氷”を食べているうちに、徐々にハマっていった、ということですか？

「そうです。大人になって好きに食べられるようになって、“かき氷、ウマ！”と思うようになりまして。そうしたら、とある友達が“ここ(ひみつ堂)に行こう”って誘ってくれたんです。それで実際来てみて、“高いかき氷、ウマ!!”となりまして(笑)」

――おお！　では、“高いかき氷”にハマるようになった原点はこのお店だったんですね！　それから色んなかき氷屋さんをまわるようになった、と？

「そうですね～。『ひみつ堂』には、ひとりでも何回か来ましたが、たまたま今の職場でかき氷好きの人に、2人出会いまして。一緒に食べに行くようになりました。そのうちのひとりはスイーツ好きの男の子なんですけど、わざわざ有給をとって、人気店に並んでケーキを買いに行ったりするんですよ(笑)。信じられないですよね」

――Mさんは、かき氷以外の甘いものは、あまり食べないんですか？

「そうですね、フルーツくらいしか食べないです。家にカキ氷器があるので、家でも結構かき氷を食べてますよ。東急ハンズでソースを買ったり、甘めのお酒をかけたりして食べても、美味しいです！」

――ちなみに、美味しいかき氷と、美味しくないかき氷の差って、どんなものでしょうか？

「氷が、なんか硬くて、ジャキジャキしているのは、あんまり美味しくないなあって感じますね」

――“天然かき氷使用”って書かれているものをよく見かけるんですが、やっぱり違うんでしょうか？

「あー……あれじゃないかな？　たぶん、なんか……あ、いや。やっぱりあんまり詳しくないので、憶測で話すのはやめておきます」

――え!?!?　（チョットマッテ、詳しくないの!?）

「氷の違いとか、そういうのは、あんまり気にしてないです。選ぶ目線としては、フルーツ系のソースがあるか、とかですかね。言われてみると、お店もそんなには行ってないかも……。まだ都内で4軒くらいですし。すみません、やっぱりかき氷のこととか、そんなに語れないかも」

――いやいや、でも、Mさん。実は、Mさんのお姉さんから、“とある日曜日に、かき氷をハシゴして食べていた”というタレコミが入っているんですよ……！　本当はかなり、通いつめているんでしょう!?

「ハシゴ？　……？？　え、いつのことだろう？　まったく覚えてないや」

――とぼけないでください!!　ネタはあがっているんですよ!!

「……あーーーー！　はいはい。宇治金時を食べた覚えは、ありますね。2個目はなんだろう？　うーん。やっぱり記憶がないです(笑)」

――いやいや。1日2回食べるって、相当だと思いますよ!?　なんで覚えてないんですか!?(笑)

「いや、というか、それはかき氷を食べに行ったわけではなくて。たまたま歩いていて、かき氷を見つけて食べたからです。それがたまたま1日に2回あったっていうだけなので、それはカウントしてなかったですね。だって、普通のことなので」

――当たり前すぎてってことですか……!?　なんかもう、普通の人が“紅茶を飲む”みたいな感覚なんですかね？　それならわざわざカウントしないですもんね。

「そうですね～。準備して、約束して、並んで入ったかき氷のお店は4軒ですが、そう思うと、そういう“ちゃんとした”お店以外では、割と無意識に食べていますね。知らない街でも地域の夏祭りとかやっていると、“かき氷やってないかな”って、サッと入っちゃうんですよね」

――目的は夏祭りではなく、かき氷なんですね……！　じゃあ、もしかして家では、ほぼ毎日食べているんですか？

「いや、最近は飲み会が続いていたのもあって、毎日は食べてないですね～。ビールとかき氷は合わないですし……」

「あ、でも」

「最近、セブン-イレブンのかき氷シリーズが、美味しくて、美味しくて……!!」

――(もしやこれは、Mさんにとっての“ヲクフィーバー”ポイント……!?)　セブン-イレブンのかき氷シリーズ(※)……ですか！

「セブンプレミアムで、150円くらい(※)で売っているんですけど。ティラミス味と、ピーチヨーグルト味。いわゆるカップアイスみたいな商品なんですけど、食べると、ちゃんとかき氷っぽいんです。たぶん、名店のものを参考にして作っていると思います！」

――へー！　美味しそうですね。

「あ……、そうだ。だから今年は、家で全然かき氷食べてない気がしてたんだ。かき氷器を使ってないから」

――えっ？

「セブンのかき氷は、毎日食べてます(笑)」

――やっぱり食べてるんじゃないですかーーーーーーーーーーー!!

「はい、食べてましたね(笑)。なんか、生活の一部なんですよね、もう。自分が食べていることにも気づいてないというか。普通に、朝ごはん代わりに食べたりするので……」

――朝ごはん!?!?　え、朝起きて、「お腹すいたなー」って、かき氷を食べるんですか？？

「はい。“何か食べるものないかなー”って冷凍庫を見て、ティラミス味を食べています。朝ごはんは、結構それだけで足りちゃうんですよね～。……なんか、自分でもちょっとヒキました。無意識すぎて怖い(笑)。やっぱり、わたしにとってかき氷って、紅茶とかコーヒーみたいなものなんですね。毎日食べているけど、わざわざ食べていることはカウントしてないです」

――確かに。紅茶やコーヒーを毎日飲んでいるっていう人はたくさんいるけど、それについて“語ってください”って言われたら、当たり前のことすぎて、「へ？」と、戸惑ってしまうかも。Mさんにとってかき氷って、必ずしもクオリティの高いものじゃなくてもいいってことなのでしょうか？

「そうなんですよね～。そばにあって、冷えていてくれれば、それでいいんです、かき氷は (笑)」

――うーん、なんだか、深い愛な気がします……！　とりあえず、帰りにセブンプレミアムのかき氷、買って帰りますね！