数多くのアイドルグループが存在するアイドル戦国時代の今の日本、その中でもとくに名をあげているグループは、ファンから見ても「プロデュースしている人たち頭いいなあ」「ここの運営ってマジすごいなあ」と、思わず感心してしまうことも多いです。
前篇、中編であげたMIKA☆RIKAの他にも、“運営力がすごいグループ”を私の独断と偏見でふたつ紹介したいと思います。
◎HKT48
AKB48を始めとする、秋元康プロデュースの48系グループの妹的存在の、博多を本拠地に活動するグループ。
2011年にデビュー以降、着実に人気を集め、現在ではライブチケットを入手することが非常に困難になっています。
指原莉乃劇場支配人(※兼任)を中心とした運営のバックアップがとても良いことで、ファンから支持されています。
例をいくつかあげるなら……
(例その1)選抜を積極的に入れ替え、固定化を防いでいる。
握手会がフィーチャーされる48グループですが、歌番組など、テレビで露出の多いメンバーの方が人気が出やすい現実があります。その結果、選抜メンバーの固定化も起こりやすいのですが、HKT48の運営は積極的に選抜を入れ替え、色んなメンバーにチャンスを与えています。
なお、そのおかげで私の推しメンの“まおパニ”こと山本茉央さんが選抜入りしました。どうもありがとう。
(※一番左・18歳・高校3年生)
(例その2)非選抜メンバーの魅力もうまく引き出している。
選抜になれなかったメンバーも、キャラを活かしてバラエティ、ライブのMCなどで活躍する場が与えられます。
過去、一度も選抜メンバーに入ったことのない田中菜津美さんも、中学二年生離れした毒舌で“ボスキャラ”を確立、ライブでは同期の秋吉優花さんと共にMC・寸劇で会場を爆笑に誘っています。
他のグループにいたら埋もれている可能性もあったことを考えると、ある意味、恐ろしいですよね。
ちなみにですが、現在選抜メンバーの“まおパニ”こと山本茉央さんも“まおまおパニック~♪”のキャッチフレーズでバラエティで大活躍中、田中、秋吉両氏にも負けていません。
(例その3)ファン心理を刺激する仕掛けがたくさん用意されている。
自身がヲタクである指原莉乃さんが劇場支配人をしているせいか、HKT48運営は“ファンのツボ”を刺激するのがとても上手いです。
例えば個人的な体験をあげますと……
福岡の海の中道で行われた初の野外ライブでは入場時、すなわちライブ前に配布されるパンフレットを三期生メンバーが手渡ししてくれるというちょっとしたサプライズがあり、テンションがすごく上がったことを覚えています。
だって、みくりんが飴玉を手渡ししてくれるなんて思うわけないじゃん!!!
ライブの気持ちで来てるのに、握手会気分も少し味わうことができて、まさに「運営やりおるの~」という感じでしたね。その後のライブが、より楽しめたのは、言うまでもありません。
ちなみにですが、“まおパニ”こと山本茉央さんもそのライブでは……ってこれ、HKT48とかまおパニの紹介記事みたくなってるけどMIKA☆RIKAの紹介記事の完結編でしたね。すっかり忘れてました。
まあ、でもいいですよね、別に。まおパニ可愛いし。
ヨッシーっぽい顔の女子ってなんでこんなに素敵なんでしょうか。
続いて紹介するのはこのグループ。
◎BABYMETAL
作成者:BABYMETALofficial
レディー・ガガのオープニングアクトを担当するなど、世界的な人気を集めているアイドルメタルグループの“ベビメタ”ことBABYMETAL。
グッズのクオリティやアイドルグループのライブとは思えない破壊力のあるライブなど、運営のプロデュース能力の高さを語りうるエピソードはたくさんあるのですが、正直、私、全然詳しくないんですよね。
上にあげたHKT48と違ってライブに行ったこともありませんし、正直、メンバーの名前もあやしい有様DEATH…。
というわけで、ベビメタ好きの友達にLINEしてみました。
すると、こんな返信が。
・・・・・・
超長文の返信でした。スクショにして、全13枚。(長すぎて途中省略)
いやいや、熱すぎるでしょ!!!
君、ついこの間まで、○○○46大好きだったじゃん……
こんな気持ち悪い記事を書いている私ですが、正直、かなりドン引きしました。
まあでも、これだけファンをのめり込ませる魅力があるということなんでしょうね。
彼の考えをまとめると、ベビメタ運営のすごいところは
・ファンが楽しめる要素は既成概念を無視してすべてぶち込む
・海外で売れるとわかるとすぐ海外向けに切り替える柔軟さ
・先を見越した物語性のあるライブ構成で、次のライブを楽しみにさせるのが上手い
・グッズやダンスなど、作品のクオリティをあげるためには外注をためらわない
・ファンクラブの優遇がすさまじい
などらしいです。
こうやって箇条書きにしてみると、一見普通のことのように思えますが、実際、これができてないグループって意外にたくさんあるんですよね。(例をあげると批判がきそうなのでここではあげませんが、ファンが悲しむこと・怒ることを平然とやっちゃう運営も実際あるんですよねー)
その点、MIKA☆RIKA、HKT48、BABYMETALの上記3グループは“ファンを楽しませる”ことに非常に貪欲で、ハマっても裏切られないんじゃないかと、私は思います。
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数多くのアイドルグループが存在する今の日本、他のグループと同じことをやっていても売れるわけではないでしょう。
可愛いだけで売れるほどファンはバカじゃないのです。
むしろ、運営の能力のせいで現場を離れるファンもたくさんいます。
「メンバーのことは大好きだけど、運営は嫌い」
そんな言葉も、グループによってはよく聞こえたりします。
ファンって、運営の人たちが「メンバーを駒にしか思っていない」「どうせ金儲けなんだろ」と感じ取ると、急に冷めてしまうんですよね。
ビジネスなので、お金を生み出すのも大事ですが、でもそのお金が
“ファンを楽しませた対価”
である以上、後ろでプロデュースする運営の方々には、ファンを失望させないようなプロデュースをして頂きたいものだなあと思う、今日この頃です。
ファンが見たいのは“夢”であって“大人の汚さ”ではないのですから。
(文:岡本拓)